セールスの足立です。おかげさまで年明けからたくさんのお問い合わせをいただいております。その背景には、激動の繁忙期を終え、予約対応をなんとかしなくてはならないという「飲食店ネット予約ニーズの高まり」があるかと思います。一方で、まだまだネット予約について「予約事故が怖い」「都合の悪い予約がたくさん入ったら困る」などの先入観をお持ちの飲食店も少なくありません。そこで今回は、ウェブ予約またはオンライン予約とも呼ばれる飲食店ネット予約について、最新事情をまとめてみましたのでぜひご一読いただければ幸いです。

※最後に貴店のネット予約活用度がわかるチェックリストをおつけしていますのでぜひチェックされてみてください。(写真下に続く)

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24時間365日いつでも予約受付完了出来ないことは、もはやハンデになりつつある
 
即予約型対応(リアルタイムに予約成立するスタイルは)の飲食店増加により、 従来型のリクエスト型(予約フォームで受け付けてお店が折り返し連絡してから予約成立スタイル)はもはやユーザーからは敬遠されつつあります。
一方、即予約対応することで、月100万単位で売上が増加した、電話では到底不可能だった予約数を受け付けられた、など多くの実績を上げられているお店が続々登場しています。せめてオフィシャルページだけでも即予約対応したいものです。(ちなみにトレタを導入いただければカンタンに実現できます)


ネット予約は「事故が怖い」「欲しくない予約」が増えるという誤解
 
台帳直結型のネット予約サービスの登場でこれらの常識は崩れつつあります。事故については、人力で行っていたネット予約の空席在庫と台帳との突合作業からは、台帳直結により開放されてミスもなくなります。また、 予約の受付条件が細かく設定可能(人数、曜日、席単位、指定時間、受付締切日時、時間制限有無など) です。お客さまの都合が合わない場合でも、 お店が提示した条件の中から譲歩してご予約いただけるので、むしろお店にとって有難い予約が多く入ります  。この点はお客様がピンポイントで第一希望のご予約条件を伝えてくる電話予約と大きな違いかと思います。


「ネット予約」と「電話予約」の住み分けはどんどん進む

機械のできることは機械に、ヒトはヒトしかできないことを」。トレタの考え方であるのですが、これは「ネット予約」と「電話予約」の住み分けにも当てはまります。ネット予約は、少人数の飲み会や、常連さまからのいつもの予約など、定型的な予約に向いています。このような予約の場合、お客さまにとっては、いつでも予約できる利便性が重視されますので、どんどんネット予約化すると思われます。他方、定型に当てはまらない、より細やかな対応が必要な予約(接待や大型の宴会予約など)は、電話予約に集約されていくかと思います。実際、住み分けが促進されることによって、電話応対数が大きく減って、かつ売上が上がったというお店も出て来ています。


「ネット予約」「電話予約」の住み分け促進する方法

先述した通り、接客が必要な予約を電話予約に、また定型的な予約をネット予約に住み分けしていくことは現場負担を減らします。ネット予約促進には、店内プロモーションの強化をおススメです。つまり、来店されたお客さまに「24時間365日予約ができるようになったこと」をお伝えするのです。口頭でも構いませんし、卓上ポップやショップカードに記載してもいいと思います。

また、別の住み分け促進方法にIVR機能(自動応答)もありますが、単に電話を減らすためにいきなりIVR対応するのはいささかリスクがあり、あまりオススメしません。なぜなら、接客を要する予約電話も含め、すべての予約電話をまず機械対応に委ねることになるからです。IVRは宅配便などでは一般化しましたが、まだまだ、飲食店へ電話したら自動音声に突然切り替わるというのは、ユーザーにとっては大きく違和感があります。事実、あるグルメサイトでIVR検証した際にその離脱率の多さを教えてもらい驚いたものです。電話応対は減ったけど呼損が増えたり、接客が必要なご予約電話の離脱に繋がってしまったという本末転倒な事態にならないか、おもてなし重視のお店ほど検討が必要かと思います。個人的にはまずは店内プロモーションにてネット予約の促進をし、ネット予約比率を高められるだけ高めた結果、どのくらい電話が減るかを見てから、はじめて導入を検討されても遅くはないかと思います。

いずれにしても、このようにネット予約、電話予約の住み分けが進むわけですが、さらにその住み分けの先には、別の未来がまっています。その話はまた別の機会に。 


ネット予約の効果を高めるにはやはり「空席在庫の最大化」がカギ

ネット予約は、お客さまにどんな選択肢(予約条件)を提示するかが肝です。先述した通り、事故もなく、また予約開放するには細かな条件は付与できますので、代わりにお客さまの選択肢は出来るだけ多く提供した方が喜ばれます。そのためにもやはり台帳連携は必須です。あるYahoo!予約飲食店のお店さまは、Yahoo!用に1日5席ほどの最小限の空席しか開放していなかったのですが、トレタとYahoo!予約が公式連携したことにより、安心して空席開放を最大化し、結果、飛躍的に予約数を伸ばしたとの声を聞いています。もちろん、その際入ってくるのは、お店さまにとって有難い予約だったそうです。


グルメサイト連携のいま 〜「公式連携」と「非公式連携」〜
 
最後に気になるのは現在お使いのグルメサイトで受け付けた予約を台帳に取り込めるかというところかと思います。ここは誤解が非常に多いのですが、連携と一口に言っても、その連携方法はひとつではなく、さまざまな方法があります。大別すると、「公式連携」と「非公式連携」になるのですが、「公式連携」はグルメサイト、台帳サービス会社、双方合意のもと連携していますので、エラーや事故の心配なく、またリアルタイムに予約反映されます。

一方、後者は、弊社でもやむなく一部のサイト用に採用しておりますが、サイト側の合意が取れていないので、いわゆるサイトコントローラー式やメール取り込み式などの方法でなんとか台帳反映させる方法です。これは弊社を含めたどの台帳サービスでも同じなのですが「非公式連携」は、エラーが起きやすい、また明日から取り込めなくなってしまうかも知れないというリスクが付きまといます。(実際、メール取り込み式は一部のグルメサイトでは不可能になりました。各グルメサイトが自社製の台帳用意する傾向ですので、サイトコントローラー型でも、同じように対策されて取り込みが不可能になる可能性は充分あるかと思います)
特に「非公式連携」で致命的なのは、どんなに逆立ちしてもリアルタイム反映できないことです。個人的には、ホテル業界、人材業界では当たり前の非公式連携での一元管理ですが、1分1秒を争う予約管理の必要性がある飲食業界に普及するのはなかなか難しいと思っています。私たちトレタは、非公式連携のご提案の際は、きちんとリスクを書面でご説明し承諾書をいただくことを徹底し、またダブルブッキングのリスクがある人気店や繁忙期のご利用は避けることをオススメしています。

また自社のグルメサイトと公式連携できる旨を謳った各種グルメサイト製の台帳もありますが、以前 グルメサイトの歴史お伝えした通り、サイトの栄枯盛衰ある中で、予約や顧客データを預ける先にそちらを選ぶということは、どうしても そのグルメサイトに依存することになるリスク があることを忘れてはいけないかと思います。


いかがでしたでしょうか。「ネット予約」について、さまざまな施策をご紹介しましたが、検討される際には「現状、電話予約とネット予約の比率はどうか」、また「ネット予約の比率の割合はどこ経由が多いか」、またそのうち「今後はどの予約数を伸ばしたいか」全体のバランスを見て検討されることをオススメします。例えば、全体的に見てまだまだ電話予約の割合が多いお店であれば、まずはその対応改善と、ネットの即予約対応および店内プロモーションによるネット予約への住み分けが第一歩という具合です。

さて、最後におまけとして、貴店のネット予約の活用度を測定できるカンタンなチェックリストをご用意してあります。ぜひ貴店のウェブサイト(または掲載グルメサイト)の予約機能がどうなっているかをチェックいただければと思います。

貴店ページにおける「ウェブ予約活用度」チェックリスト

□《レベル0》予約機能がない
□《レベル1》リクエスト型予約である ※必ず折り返し連絡が必要
□《レベル2》人力作業で、即予約対応している
□《レベル3》台帳直結で、即予約対応している
□《レベル4》複数のサイトで即予約対応をしており、かつ空席管理は一元化されている
□《レベル5》完全ネット予約化している

※必ずしもレベル5を目指す必要はないかと思います