予約した日時になっても連絡なしに無断でキャンセルする、いわゆる「ノーショウ」。クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブによりますと、年間の損失額は最大で2000億円と試算されています。
東京・銀座の高級フランス料理店では、全体の予約の4~5%ほどのノーショウがあり、多くはウェブサイトからの客だということです。電話などで店の担当者とやり取りをしないので心理的にもキャンセルをしやすいとみられます。
無断キャンセル(T_T)をみんなハッピーに(*^o^*)
「ご予約のお客様が来ない。40人分の料理が泣いています」
「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」
予約した客が訪れず、連絡もなかったという「ノーショウ」の被害にあった飲食店経営者の悲痛な叫びです。インターネット上でしばしば拡散し、話題になります。年間の損失額が2000億円とも言われる「ノーショウ」。この課題を乗り越え、店も客もハッピーにしようという新たなサービスが始まりました。(ネットワーク報道部記者 高橋大地)
「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」
予約した客が訪れず、連絡もなかったという「ノーショウ」の被害にあった飲食店経営者の悲痛な叫びです。インターネット上でしばしば拡散し、話題になります。年間の損失額が2000億円とも言われる「ノーショウ」。この課題を乗り越え、店も客もハッピーにしようという新たなサービスが始まりました。(ネットワーク報道部記者 高橋大地)
予約した日時になっても連絡なしに無断でキャンセルする、いわゆる「ノーショウ」。クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブによりますと、年間の損失額は最大で2000億円と試算されています。
東京・銀座の高級フランス料理店では、全体の予約の4~5%ほどのノーショウがあり、多くはウェブサイトからの客だということです。電話などで店の担当者とやり取りをしないので心理的にもキャンセルをしやすいとみられます。
東京・銀座の高級フランス料理店では、全体の予約の4~5%ほどのノーショウがあり、多くはウェブサイトからの客だということです。電話などで店の担当者とやり取りをしないので心理的にもキャンセルをしやすいとみられます。
損失大きい「ノーショウ」
予約した日時になっても連絡なしに無断でキャンセルする、いわゆる「ノーショウ」。クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブによりますと、年間の損失額は最大で2000億円と試算されています。
東京・銀座の高級フランス料理店では、全体の予約の4~5%ほどのノーショウがあり、多くはウェブサイトからの客だということです。電話などで店の担当者とやり取りをしないので心理的にもキャンセルをしやすいとみられます。
東京・銀座の高級フランス料理店では、全体の予約の4~5%ほどのノーショウがあり、多くはウェブサイトからの客だということです。電話などで店の担当者とやり取りをしないので心理的にもキャンセルをしやすいとみられます。
店の支配人は「外国人のお客様のほとんどはすばらしいお客様ですが、割合としては外国人が多いです。忙しい旅行の日程の中で、連絡をし忘れてしまっているのかもしれません」と話しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてさらに観光客が増えていく中で、対応策が求められます。
1人で10回キャンセルも! ノーショウの実態
日本人でもキャンセルをする人はいます。中には、2年間のうちに14回予約を入れたものの10回キャンセルをした人もいますが予約を受け続けています。支配人は「レストランは楽しい時間を過ごしてもらう場所であって、どのようなお客様であっても受け入れるべきだと考えています。ブラックリストを作ったり、事前にクレジットカードの番号を控えたりするつもりはありません。ノーショウは店にとって大きな損害ですが、打つ手はないのが現状です」と話しています。
レストランでは予約状況に応じて食材を用意しているため席の予約だけでもノーショウは大きな痛手です。中には具体的に「キノコの温かいスープが飲みたい」とか「記念日のケーキをお願いしたい」という特別なオーダーがあって用意をしたにもかかわらず連絡もなかったケースもあるといいます。レストランの料理長は「食材がむだになって純粋に損害が出るという辛さもありますが、シェフとしては作った料理をどなたにも食べていただけないのがいちばん悲しいです」と話していました。
レストランでは予約状況に応じて食材を用意しているため席の予約だけでもノーショウは大きな痛手です。中には具体的に「キノコの温かいスープが飲みたい」とか「記念日のケーキをお願いしたい」という特別なオーダーがあって用意をしたにもかかわらず連絡もなかったケースもあるといいます。レストランの料理長は「食材がむだになって純粋に損害が出るという辛さもありますが、シェフとしては作った料理をどなたにも食べていただけないのがいちばん悲しいです」と話していました。
客も店もプラス 新しいサービス
こうした中、ノーショウへの対応策として24日から始まったのが「ごひいき予約」という新たなサービスです。
クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブが、無料通信アプリのLINEや飲食店予約サイトの運営会社などと共同で始めました。
クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブが、無料通信アプリのLINEや飲食店予約サイトの運営会社などと共同で始めました。
サービス発表の会見
その仕組みです。提携した飲食店でキャンセルがでた場合に席を買い取ります。その情報をカード会員に無料通信アプリの「LINE」で通知します。通知を受けた会員が「レストランに行きたい!」と思ったら、専用のサイトでクレジットカードで決済し、店の予約ができるという仕組みです。
現時点では、東京を中心に高級フランス料理店や中国料理店、日本料理店など16の店舗が参加。いずれも予約困難な人気店で、カード会員側には人気店を利用できるというメリットが、店側にとっても用意した食材がむだにならないといったメリットがあります。
サービスに参加している店の1つ、東京・銀座の中国料理店「Furuta」は、1年先まで予約がいっぱいだという人気店ですが、座席数は8席と多くない上、事前に料理のオーダーを受けて仕込みをしているため1席でもキャンセルが入ると大きな損害だといいます。
店主の古田等さんは「金銭的な面ももちろんですが、何日もかけて準備する料理もありますし、席がぽっかり空いているとなんともいえない気持ちになります」としたうえで、「望んでいるサービスがいよいよ始まったという感じです。食材もむだにならないし、席もきちんと埋まってお店も活気が出るので非常に助かります。新規のお客様を紹介してもらえる点でもありがいですね」と話していました。
どこまで広げられるか 今後の課題
ただ、このサービス、どこまで広げられるかは不透明な面もあります。
誰も店に訪れなかった場合は席を買い取ったクレジットカード会社が負担する仕組みですが当初参加した飲食店は超人気店ばかり。キャンセルがあれば、その席をめぐって争奪戦になりそうな店がほとんどで、クレジット会社のリスクはそれほど高くなさそうです。今後1年以内に、全国100店舗ほどに対象を広げていきたいということですが、ネット上でしばしば拡散する「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」というような店までは、なかなか対象にならないかもしれません。
飲食業界の大問題「ノーショウ」。人気店だけでなく、全国にある多くの「普通の」店も、お客もハッピーになれる仕組みもつくれるのか、今後の展開にも注目です。
誰も店に訪れなかった場合は席を買い取ったクレジットカード会社が負担する仕組みですが当初参加した飲食店は超人気店ばかり。キャンセルがあれば、その席をめぐって争奪戦になりそうな店がほとんどで、クレジット会社のリスクはそれほど高くなさそうです。今後1年以内に、全国100店舗ほどに対象を広げていきたいということですが、ネット上でしばしば拡散する「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」というような店までは、なかなか対象にならないかもしれません。
飲食業界の大問題「ノーショウ」。人気店だけでなく、全国にある多くの「普通の」店も、お客もハッピーになれる仕組みもつくれるのか、今後の展開にも注目です。
News Up 無断キャンセル(T_T)をみんなハッピーに(*^o^*)
「ご予約のお客様が来ない。40人分の料理が泣いています」
「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」
予約した客が訪れず、連絡もなかったという「ノーショウ」の被害にあった飲食店経営者の悲痛な叫びです。インターネット上でしばしば拡散し、話題になります。年間の損失額が2000億円とも言われる「ノーショウ」。この課題を乗り越え、店も客もハッピーにしようという新たなサービスが始まりました。(ネットワーク報道部記者 高橋大地)
損失大きい「ノーショウ」
店の支配人は「外国人のお客様のほとんどはすばらしいお客様ですが、割合としては外国人が多いです。忙しい旅行の日程の中で、連絡をし忘れてしまっているのかもしれません」と話しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてさらに観光客が増えていく中で、対応策が求められます。
1人で10回キャンセルも! ノーショウの実態
日本人でもキャンセルをする人はいます。中には、2年間のうちに14回予約を入れたものの10回キャンセルをした人もいますが予約を受け続けています。支配人は「レストランは楽しい時間を過ごしてもらう場所であって、どのようなお客様であっても受け入れるべきだと考えています。ブラックリストを作ったり、事前にクレジットカードの番号を控えたりするつもりはありません。ノーショウは店にとって大きな損害ですが、打つ手はないのが現状です」と話しています。
レストランでは予約状況に応じて食材を用意しているため席の予約だけでもノーショウは大きな痛手です。中には具体的に「キノコの温かいスープが飲みたい」とか「記念日のケーキをお願いしたい」という特別なオーダーがあって用意をしたにもかかわらず連絡もなかったケースもあるといいます。レストランの料理長は「食材がむだになって純粋に損害が出るという辛さもありますが、シェフとしては作った料理をどなたにも食べていただけないのがいちばん悲しいです」と話していました。
レストランでは予約状況に応じて食材を用意しているため席の予約だけでもノーショウは大きな痛手です。中には具体的に「キノコの温かいスープが飲みたい」とか「記念日のケーキをお願いしたい」という特別なオーダーがあって用意をしたにもかかわらず連絡もなかったケースもあるといいます。レストランの料理長は「食材がむだになって純粋に損害が出るという辛さもありますが、シェフとしては作った料理をどなたにも食べていただけないのがいちばん悲しいです」と話していました。
客も店もプラス 新しいサービス
こうした中、ノーショウへの対応策として24日から始まったのが「ごひいき予約」という新たなサービスです。
クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブが、無料通信アプリのLINEや飲食店予約サイトの運営会社などと共同で始めました。
クレジットカードの「ダイナースクラブ」を発行する三井住友トラストクラブが、無料通信アプリのLINEや飲食店予約サイトの運営会社などと共同で始めました。
その仕組みです。提携した飲食店でキャンセルがでた場合に席を買い取ります。その情報をカード会員に無料通信アプリの「LINE」で通知します。通知を受けた会員が「レストランに行きたい!」と思ったら、専用のサイトでクレジットカードで決済し、店の予約ができるという仕組みです。
現時点では、東京を中心に高級フランス料理店や中国料理店、日本料理店など16の店舗が参加。いずれも予約困難な人気店で、カード会員側には人気店を利用できるというメリットが、店側にとっても用意した食材がむだにならないといったメリットがあります。
サービスに参加している店の1つ、東京・銀座の中国料理店「Furuta」は、1年先まで予約がいっぱいだという人気店ですが、座席数は8席と多くない上、事前に料理のオーダーを受けて仕込みをしているため1席でもキャンセルが入ると大きな損害だといいます。
店主の古田等さんは「金銭的な面ももちろんですが、何日もかけて準備する料理もありますし、席がぽっかり空いているとなんともいえない気持ちになります」としたうえで、「望んでいるサービスがいよいよ始まったという感じです。食材もむだにならないし、席もきちんと埋まってお店も活気が出るので非常に助かります。新規のお客様を紹介してもらえる点でもありがいですね」と話していました。
どこまで広げられるか 今後の課題
ただ、このサービス、どこまで広げられるかは不透明な面もあります。
誰も店に訪れなかった場合は席を買い取ったクレジットカード会社が負担する仕組みですが当初参加した飲食店は超人気店ばかり。キャンセルがあれば、その席をめぐって争奪戦になりそうな店がほとんどで、クレジット会社のリスクはそれほど高くなさそうです。今後1年以内に、全国100店舗ほどに対象を広げていきたいということですが、ネット上でしばしば拡散する「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」というような店までは、なかなか対象にならないかもしれません。
飲食業界の大問題「ノーショウ」。人気店だけでなく、全国にある多くの「普通の」店も、お客もハッピーになれる仕組みもつくれるのか、今後の展開にも注目です。
誰も店に訪れなかった場合は席を買い取ったクレジットカード会社が負担する仕組みですが当初参加した飲食店は超人気店ばかり。キャンセルがあれば、その席をめぐって争奪戦になりそうな店がほとんどで、クレジット会社のリスクはそれほど高くなさそうです。今後1年以内に、全国100店舗ほどに対象を広げていきたいということですが、ネット上でしばしば拡散する「うちのような小さなお店は潰れてしまいます」というような店までは、なかなか対象にならないかもしれません。
飲食業界の大問題「ノーショウ」。人気店だけでなく、全国にある多くの「普通の」店も、お客もハッピーになれる仕組みもつくれるのか、今後の展開にも注目です。