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社長と人事のコミュニケーションが円滑になる名著3冊

こんにちは。佐野です。

みなさん、ラム・チャランという方をご存知でしょうか。ぼくはビジネススクールに通っていた頃、彼の著書である「徹底のリーダシップ」などを読んで勉強していたので、「リーダーシップ論の大家」という印象を持っています。

公式サイトのプロフィールを拝見しても人材領域について精力的に活動されている方でして、最近では、「戦略人事」の重要性についても説かれています。

こちらのForbes JAPANのインタビューでも、とてもするどいことを仰っています。一部抜粋しますね。

事部は従来のバックオフィス業務にとどまらず、こうした課題に対して積極的に取り組む必要性が出てきたのです。とはいえ、適切な人材の採用や解雇、モチベーションの向上、能力開発を図るためには、人事部としてもビジネス感覚を磨き、最も自社に適したシステムを築く必要があります。だからこそ、CEO(最高経営責任者)のレベルで人事部を管理する必要があるのです。

つまり、人事の視座を社長レベルにしないとダメですよ、ということです。
ただ、これは人事側の視座を上げるという一方の側面だけではなく、経営者側の観点もあると思います。
事業開発は得意だけど人事や組織に興味がない、あるいは人事や組織開発が苦手な社長、というのも一定数いるわけです。

いずれにしても、人事としては、意思決定されたものをただ実行するのではなく、少なくとも「意思決定の場」に同席する。経営者としては、意図や背景も踏まえて人事にキチンと伝える。こういった意味のあるコミュニケーションが経営陣と人事で行われているかどうかというのは、人事戦略や採用戦略を進める上でとても重要になると思うのですよね。

とはいえ、意味あるコミュニケーションを経営者と人事がすぐにできればいいのですが、

  • いかに偉そうなおじさん(ラム・チャランさん)が言っているからといって、人事に経営目線が本当に必要なのかイマイチ腹落ちできない
  • お互い(経営者と人事)具体的に何を話題にすればいいのかわからない

ということもあろうかと。

なので、なぜ人事に経営目線が必要なのか腹落ちするヒントになり、且つ経営と人事の共通言語をつくれそうな名著を3冊ピックアップしてみました。本当は5冊とか10冊とかでもいいんですけどね、読むの大変なので3冊くらいだと座りがいいんじゃなかろうかと思った次第です。

どの書籍も、経営と人事(組織やリーダーシップなどなど)について本質的なことが書かれています。もちろん、経営には戦略的側面も大変に重要なわけですが、今回は経営と人事を結ぶことを意図としているので、人事とは別のお話である戦略について力点が置かれた名著(例えば「競争の戦略」とか)は選出していません。

P.F.ドラッカー『現代の経営』

まず一冊目ですが、マネジメントの大家、ドラッカーさんの本です。


あらためて読み返しましたが、マネジメントや組織の本質について、とても軽快に論じています。ちょっとだけ、最も根幹的なところを引用しますね。

マネジメントは、あらゆる意思決定と行動において、経済的な成果を第一義とする。企業のマネジメントは、経済的な成果をあげることによってのみ、その存在と権威が正当化される。
企業の活動には、従業員の幸福、コミュニティの福祉、文化への貢献などの非経済的な成果がある。しかし、経済的な成果をあげられなければ、マネジメントは失敗である。
現代の経営(上):P8より抜粋

「人事」ということにフォーカスするということは、ここで言う「非経済的な成果」にフォーカスするということでは無いのですね。事業がうまくいっていない会社組織というのは、いかに従業員にとって居心地が良かったとしても、それはそれで滑稽なものです。

上下巻なので厳密には2冊なのですが、まあ、一つの本として捉えてください。冊数にすると4冊になってるじゃん、といった無粋なツッコミはいいじゃないですか。これは、上下で1冊なのです。

トム・ピーターズ、ロバート・ウォータマン『エクセレント・カンパニー』

マッキンゼーの7Sというビジネススクールでは(たぶん)おなじみの経営フレームワークがありますが、それについて説明された本です。著者のトムさんとロバートさんはマッキンゼーの方です。あ、訳者の大前さんもそうですね。

7Sの説明をするとそれだけでけっこうなボリュームになるので、概要についてはリンク先をご参照ください。

どういった価値観や組織が経営戦略の実効や変化への対応に優れている(結果的に勝ってきている)のかを論じた本で、核心的な超優良企業の特長特質について定義しています。

組織開発の方向性を探るのに大きなヒントがある本です。ただ、個人的にはちょっと読みにくい印象の本で、一人で読むより読書会などで理解を深めたい一冊。

三枝匡『V字回復の経営』

著者である三枝さんは大変著名な経営者なわけですが、一度、講演に参加したことがあります。
その際「海外の経営者は日本企業のことをとても勉強している。日本企業の経営者はマイケル・ポーターやクレイトン・クリステンセンなど全く勉強していない。こういった姿勢でもう負けている」と仰っていたことが印象的でした。勉強します。

三枝さんの本はどれもおもしろいのでおすすめですが、本書は変革をテーマにしていることもあり、組織やリーダーシップについて特に焦点が当てられているのでピックアップしてみました。

大企業の変革ですが、描かれている症状を見ていると、規模に書かわらずその症状が出ている場合があります。組織体質がどう利益に影響しているのかが丁寧に描かれているので経営と組織・人事のつながりがイメージしやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

ということで、本日のお話を簡単にまとめるとですね、

  • 人事の視座は実行ばかりをさせていても上がりませんよ
  • 経営者と人事が意味あるコミュニケーションを継続的に取り続けるのは効果がありますよ
  • 経営者と人事の共通言語をつくるという意味で、役に立ちそうな名著を3冊ピックアップしてみたので、興味があれば読んでみてね

ということでした。

ちょっと迷ったのは、「ビジョナリー・カンパニー2」を入れるかどうかですね。この本に記載されている「誰をバスに乗せるか」という論点は組織開発の観点ではとても重要だと思っていますが、「ビジョナリー・カンパニー」も踏まえて読んだほうがいいかなあと思ったので外しました。別個のコンセプトの本なのでいきなり「ビジョナリー・カンパニー2」を読んでもいいのですけど。

いずれにしてもこちらも名著なので、未読の方は読んでみて損はないと思います。

ところで、いまふと思ったんですけど、ラム・チャラン氏と書くと重厚ですが、ラムちゃんと書くと某キャラクターのようでかわいいですね。どうでもいいですけど。

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