山口投手は先月１１日、都内の病院で警備員と口論になり全治２週間のけがをさせたうえ、扉を蹴って壊したとして傷害と器物損壊の疑いで書類送検され、巨人は山口投手を今シーズン終了までの出場停止と罰金と減俸の処分にしました。山口投手はその後、不起訴となっています。

巨人が行った処分について、労働組合の日本プロ野球選手会は不当な罰金、減俸と契約見直しが行われたとして巨人に抗議し、再検討や撤回を求めるとともに、プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーと１２球団による実行委員会に対し調査などを要請したと発表しました。

選手会では「逮捕事案でもなく被害者との示談も成立しているのに、総額で１億円以上に上る罰金と減俸は明らかに重すぎる」としているほか、「巨人は山口投手に対し、複数年契約の見直しを迫り『同意しなければ解雇する』として同意させた。極めて不当と言わざるをえない」と指摘しています。

選手会は抗議に至った理由について「すべての選手の契約条件に影響を及ぼす可能性のある極めて重大な問題で、看過できない」としています。

熊崎コミッショナーは「選手会の意見を真摯（しんし）に受け止め、プロ野球実行委員会に報告する」と話しています。また巨人は「山口俊投手に対する処分は妥当と考えています」とコメントを出しました。