ホンダジェット、米セスナ抜き販売世界一に
2017年上半期に24機納入
ホンダの小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の売れ行きが好調だ。
2017年上半期(1~6月)に24機を納入し、小型ジェット機クラスでは、米セスナを抜いて世界一となった。燃費の良さなどが評価され、北米や欧州などの経営者や企業の航空部門の需要をつかんでいる。
ホンダジェットは最大7人乗りで、価格は490万ドル(約5億4000万円)。エンジンを主翼の上に配置したデザインが特徴だ。一度の給油で東京―北京間に相当する約2000キロ・メートルを飛ぶことができる。
現在は米国で月4機のペースで製造している。好調な受注を受け、今後は月6、7機に引き上げる予定だ。
一方、三菱重工業の子会社・三菱航空機が手がける国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」は開発が難航している。
MRJは近距離路線用の旅客機で座席数は70~90席。ライバル機に比べ燃費が良いのが特徴だ。15年秋に初飛行に成功したものの、量産1号機の納入時期は、5度にわたる延期で当初予定より7年遅れの20年半ばにずれ込んでいる。
MRJはこれまでに解約できるオプション契約を含めて447機を受注した。しかし、受注は16年7月を最後に途絶えている。22日には米国で試験飛行中、試験機の左翼のエンジンが停止するトラブルに見舞われた。
視界が良好なホンダジェットと視界が晴れないMRJ。「日の丸航空機」は明暗が分かれている。