初体験記です。
ラーメン二郎に行ったことがない。
ラーメン二郎はその名のとおりラーメン屋さんである。二郎系、ジロリアン、にんにくマシマシ、など。ラーメン二郎にまつわる言葉や噂、食べた人の感想などは聞き知っているのに、なぜかいままでそののれんをくぐったことがなかった。 その理由はひとえに「こわそうだったから」、である。 今回、いまさらだけど頼りになる先輩に二郎に連れて行ってもらったので報告したい。結論から言うと、行ってよかったと思います。
1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。
前の記事:「遠くからキーレスエントリー(デジタルリマスター版)」 人気記事:「鳥取から一番近いスタバは東京って本当か」 > 個人サイト むかない安藤 ツイッター 先輩、野菜ジュースを飲みながら登場初心者の僕をラーメン二郎へ連れて行ってくれるのはライター江ノ島くんである。今回は敬意をもって「先輩」と呼ぶ。
先輩はかつては週5でラーメンを食べていたという話だが、健康診断でいろいろあったらしく今はダイエット中。晩ごはん抜きダイエットを決行中にもかかわらず「では今日だけは特別に」ということで同行してくれた。 先輩、野菜ジュースを飲みながら登場。健康には常に気を付けている。
先輩「僕も実は二郎に行くのは2ヶ月以上ぶりなんですよ。前回行ったのが確か7月末なので」
7月末ということはまだ1ヶ月も経っていないわけだが、二郎好きからするとそれは倍以上の時間として感じられるのかもしれない。時間すら歪める魅力、恐るべし二郎。 そんな二郎に行く前に、先輩からいろいろと二郎についての注意点を聞いた。 熱弁をふるう先輩。
予習するほど恐ろしくなるまず注文がいろいろとややこしいと聞いたんですが、先輩そこんとこどうなんすか。
先輩「すべてはタイミングです。二郎は常に忙しいのでリズムを崩してはいけないです」 なるほど、それはもっともです。 とはいえ二郎の注文は食券制と聞いている。そんなの食券機で食券買ったらおしまいではないのか。 先輩「甘いです。食券を買ってからが難しいんです」 どういうことですか。 「こう食券をカウンターに置くじゃないですか」
「そのタイミングではっきりと「麺少なめ!」と伝えてください」
先輩いわく、ラーメン二郎はとにかく量が「度を超えている」らしい。なので最初は注文のときに「麺少なめ」と言うことを絶対に忘れてはいけないのだとか。ラーメン次郎はふざけて大盛りとかにして食べきれないお客には、本気で嫌な顔するらしいのだ。まあ当たり前ではあるが、それを聞くとやはり怖い。
先輩「麺少なめ、最初はそれさえ言えたら大丈夫です。いや、あと野菜も少なめですね」 しかも「麺少なめ」と「野菜少なめ」は言うタイミングが別なのだとか。 麺少なめ:食券を出すタイミングに大きな声ではっきりと
野菜少なめ:二郎が出てくる直前のタイミングにすばやくはっきりと ※店舗によって違う場合があるので気を付けてください。
ちょっと待て難しすぎだろう。
先輩をしてもはじめて二郎に行く前には、ネットで調べて練習してから行ったらしい。 学生相撲の優勝インタビューみたいになった。
ちなみにもしもタイミングを逃した場合、なにが起きるんでしょう。
先輩「嫌な顔されます」 すごい。そんな飲食店あるか。 聞けば聞くほど逃げたくなるので、退路を断つためお店に向かいながら続きを聞くことにした。ちなみに食べきれないなんてことがないよう、僕も江ノ島くんもお昼ご飯を抜いて来ている。江ノ島くんは朝も前日の夜も抜いているので、すでに24時間以上何も食べていないらしい。ここまで人を追い込むラーメン二郎とは、いったい何なのか。 「二郎はね、食うか食われるかなんですよ」
食うのはわかるが食われるってどういうことか。ラーメン屋じゃないのか。
二郎に到着駅から少し離れ人通りがまばらになったころ、遠くにぼんやりと黄色い光が見えてきた。その周辺だけ、遠くからでもわかるくらいに熱気を感じる。
まさか 先輩「そうです、あれが二郎です」 あれが二郎なのだ。 「ほら、あの灯りが二郎です」
ついに来てしまった。僕は無事にラーメン二郎を食べて帰ることができるのだろうか。
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