こんな記事も書いてます

パロディウス ポータブル


パロディウス ポータブルパロディウス ポータブル
(2007/01/25)
Sony PSP

商品詳細を見る

『パロディウス ポータブル』を購入した。
RTAやってる人をたまたま見て懐かしくなって、探したらゲームアーカイブスとかではなく移植版はPSPのみらしい。

「パロディウス」
「パロディウスだ!」
「極上パロディウス!」
「実況おしゃべりパロディウス?forever with me?」
「セクシーパロディウス」


の5作品を収録。
ただし純粋にSFC版の移植だったり、PS版やSS版から移植されたものもあり、“移植の移植”になってしまっている上に、権利の問題で一部BGMが変更。
オプションでいじれる点が増えたりしてはいるけど、使えるキャラクターまで減っているようだ。

自分の記憶だとFC、SFCで発売されたものは全てプレイしている。
実パロについては難易度も幅広く、シリーズ史上最もボリューミーな作品なので思い出深い。
極パロと実パロは兄と一緒にかなりやった記憶がある。

BGM差し替え問題。
一番わかりやすいのは実パロの最初のステージ差し替え。ボス戦BGMだけはとある事情で運良く生き残る。
それからニコニコでMAD化されて一時的に流行ったセクパロの「マイムマイム」が差し替え。

パロディウスの醍醐味はBGMも含めてなんだけどなぁ…

それにしてもこんなスタッフが仕事サボってふざけて作ったようなもの(実際の開発もそんなノリだったらしい)が商品化するなんて今後絶対あり得ないことだよね。
いや、ある程度「ギャグ」とか「パロディ」というのは今でも存在はしているのだけど、形が大きく変わってしまった。
言葉を言い換えるなら「馴れ合い」が主体になった。「メタ」や「ブラックジョーク」を超絶退化させたものが「内輪ネタ」である。

そもそも「笑い」の上に成り立つものは相手に通じて初めて発生する感情なのだ。

パロディウスなら、まずグラディウスをパロディにしたことでグラディウスファンを沸かせた。
自分の場合、グラディウスは知らなかったけど、面白おかしいグラフィックに笑った。
漫画やアニメ、芸能ネタをわからないように仕込んで、それに気付いた人だけが笑えるところ。
下品過ぎない下ネタたっぷりで大人になって始めてわかる笑い。
それでいて、ゲームのクオリティーに手抜き無し。
何も知らない人でも楽しめる。

今は「パロディ」「パクリ」「オマージュ」「リスペクト」「インスパイア」「ブラックジョーク」「ユーモア」の違いがわからない人が多い。
子供のうちはなんでもパクリと言っていてもいいかもしれないが、大人になってこれらの違いを答えられない、感じ取れない人はバカだ。
フランスがオリンピックが東京に決まった時、原発の風刺画を描いて、大変な反感を買ったが、欧米人は日本人の反応にどんなに驚いたことだろうか。
「なんて冗談の通じない国民だ」と。

日本人にジョークや皮肉はわからない。
代わりに日本人が求める笑いの要素は「馴れ合う」ことだ。
テレビでゴールデンタイムのバラエティ番組、トーク番組を見てみるといい。
自分が変わったのか、テレビが変わったのかはわからないが、テレビを付けて1分見て出てくる言葉は「楽屋でやれよ」である。

芸人のプライベートなんか全く興味がない。


テレビだけではない。
インターネット上、特にニコニコ関係も結局辿り着いたところはテレビだった。
初期のニコニコは2chユーザーが多く、皮肉やパロディが笑いの素材であった。
ニコ生の初期も匿名性の高さで声を通して会話が出来る画期的なコンテンツであった。
今のニコニコはテレビよりも“クローズコミュニティ”である。


世代関係なく通じる笑いというのはある。
しかし昨今の特徴はちょっとしたブラックジョークも真に受けて封じ込め、逆に差別だなんだと文句を付け続けた結果、そういった方向性の笑いは誰も目指さなくなった。

権利の問題もある。
スタッフが遊びで作ったゲームに自社他社のキャラクターを出すことは容易ではない。
「コラボレーション」とか「タイアップ」という単語に変わって増えたが、そのキャラクターのイメージを変えることは許されない。
また、パロディを上手く表現出来るセンスのある人間がいなくなった。

だから同人とか、二次創作が代わりにその役目を果たすことになった。
けど、やはりセンスは素人だから大衆が喜ぶものとは違うよね。

80~90年代はどうしてあんなにやりたい放題だったんだろうね。

パロディウスで「メガホン攻撃」というのがあるんだが、大体漫画やテレビの有名なセリフで、「んがくっく」が極パロだったかに残ってたw
全てのシリーズに修正が加えられていたものの、メガホン攻撃のネタまでは誰も気付かなかったのかな。
メガホン攻撃は子供の頃一番好きでした。

で、この「パロディウス ポータブル」ってCEROの審査レートがC(15歳以上対象)なんですよ。
理由は「セクシャル」という理由で。
このCっていうのは初期のバイオハザードやサイレントヒルと同レベル。
全シリーズ+セクシーパロディウスでも半裸の女性やセクシーボイスくらいで、別に性的に有害な表現ではないと思うんだがなぁ。
と思いきや、ステージの細かいところ見るとペンギン達がウフフなことしてたりして、それが引っ掛かったのかなと思ったりw
それでもせいぜい12歳以上だわ。



あと、TAS動画とかでSFC版とPSP版見比べてるけど、一番気になるのはやっぱり音ですね。
いろいろと機器類は進化してるはずなのに当時の音源をそのまま移植するのってそんなに難しいんだろうか。
音楽モードがあるのは嬉しいけど、やっぱ当時の音源が聞きたい!
実パロのときメモステージボーカルバージョンを聴けるのは嬉しかったけどね。

と、ツッコミどころが耐えないのでこの辺で。


Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
FC2 Analyzer FC2 Analyzer