こんにちは、DACです。
今回は愛の告白についてです。甘酸っぱい響きですね。
別に色恋に年齢のくびきがある訳じゃあ無いんですが、こう書くと個人的にはやはり思春期から二十代三十代の結婚適齢期とされる年代をイメージします。(老いらくの恋やその前段階もまた素敵ですよ。あくまで個人的にパッと思い浮かべたイメージです)
今回のネタ元
「ネットで愛の告白 女子中学生は成人の5倍OK」毎日新聞2017年8月27日です。
概要
まあタイトルまんまなのです。
対面でなく、インターネットでの「愛の告白」はありか、なしか
兵庫県立大の竹内和雄准教授(生徒指導論)らが中学生と成人を対象にアンケートを実施
成人に比べて中学生は肯定的で、特に女性では、「OK」と答えた中学生が成人の5倍
成人女性は4.5%、女子中学生は22.9%- 判断の理由は、成人は
「目と目を合わせてするもの」と否定的な意見
が多く、対する中学生は「気持ちを伝えやすい」「素直になれる」との答えが目立った
とのこと
個人的な所感
今ひとつ記事の報道では分からなかったことが3つあります。
- 告白はいずれから行うことを想定しての回答か?判断理由を見ると自分が告白する立場を取っているようだけど明示的な記述は無い。
- 何故成人(180人)と中学生(4078人)と調査対象が不均等なのか?中学生側の解答精度が高いとは想定できるが、成人側は偏る可能性が高いのではないか?
- 成人の構成がここでは明らかにされていないが、これを10歳単位で割り振った場合また別の傾向が出るのでは無いか?推測としてより高年齢に引っ張られた解答傾向では?特に20代のインターネットへの適応度は高く、中学生と比較して激しい差がここで起きるというのは不自然な気がする。
まあ、いずれも元情報(調査元)には一定の解答があるようにも思いますが、興味深い調査だなと思いました。
特に興味深いのは、「気持ちを伝えやすい」「素直になれる」
としつつも「断られたら冗談と言える」
と保険をかける部分で人間味が出ているところです。告白を受ける立場であれば友人間の罰ゲームの「ウソコク(ウソの告白)」を警戒する声
が上がったそうです。
これらは別にオンラインの専売特許ではありませんよね。普通にオフラインで告白する際も最悪振られたら誤魔化しちゃうとか、罰ゲーム(いじめと言って良い気もするけど)での嘘告白なんて古典的な事例じゃ無いかなと。
インターネットの中で生きているという感覚で、大人のように現実と明確な差があるわけでない」
という言葉もまた子どもだけの感覚では無いのは、今ネットに生きる多くの老若男女がご存じの通りです。人によってはむしろインターネットこそが人生だったりと錯誤レベルでは無い没入をしています。ただ、これからの子ほど筋金入りが増えていくんだろうなあということは間違いないのでしょう。
ただ、そうはいってもこれ逆転させてみるとそう凄いことでは無いんですよね。一番のインパクトのある成人女性は4.5%、女子中学生は22.9%も否定派は成人女性は95.5%、女子中学生は78.1%です。つまり、中学生側もいまだ80%弱は否定しているんです。今の内閣支持率なんて30%台に落ちてまたゾンビ(不死鳥??)のごとく這い上がってきたのに比べたら、まだまだ岩盤で直接告白ですよ。
昔々に遡れば平安時代は手紙でまず告白してからというのが常道で直接告白などもってのほかだったりします。裏を取っていませんのでテケトーですが、直接告白が流行りだしたのは少なくとも文明開化の明治以降で多分映画とか海外のオープンな交際イメージが輸入されて触発されたからじゃないでしょうか?恐らくはその端境期には男女が直接愛を語るなどはしたないとされた筈です。でも、今はそれが「目と目を合わせるからいいんだ」とさも伝統のようにされるわけです。
言うなれば十年後二十年後ヒアリが日本古来の国有種だったと言い出すようなものでそれ自体に大した根拠は無いでしょう。
必要なのは本人達の納得、そして大事なことはお互いの心を確かめてそれを育んでいくことです。表現手段、伝達手段は些末なことと切り捨ててしまうのは、小生のがさつさなのかもしれません。でも、まあ道具は上手く使うものですよ。
SF的ではありますが、映画「君の名は」の立花瀧くんと宮水三葉ちゃんだって現実に出会うまではずっと出会っていないんです。お互いの身体で体験したことや伝言で気持ちが伝わり繋がっていき、長い長い困難と時間の果てにようやく巡り会うんです。あの物語を見て、二人が真剣じゃ無かったって思う人がいるのでしょうか?思いと手段や状況は別です。
終わりに
そんなに否定して掛からんでも良いよねというのが自分の素直な感想でした。ただ、ネットには別の不純物やリスクが伴いますから老婆心的に心配するところはあります。
いずれまたネット経由の告白を綺麗に盛り立てて愛を語るドラマなどが台頭してきたらガラッと変わったりするのかもしれませんね。また、それすらもいずれは古い伝統とされて次第に消えていったり、唐突に温故知新的に手紙や直接告白に戻ったりかもしれません。
いずれにせよ心と心を寄せ合う幸せな姿があればそれでいいのだと思うのです。