兵庫県西宮市の今村岳司市長(44)が、中高生を対象にした催しで「中高生のころ、教室の鍵を盗み、授業を抜け出してたばこを吸っていた」と発言し、物議を醸している。市長は「うそつきじゃない大人がいることを伝えたかった」とするが、市議会は「不適切だ」とし、撤回を求める決議も辞さない構えだ。
発言があったのは11月27日、市立子育て総合センターで開かれた「中高生3万人の夢プロジェクト」。中高生18人が、行政施策について市職員と議論するさなか、今村市長が唐突に自身の中高生時代を振り返った。「私に必要な居場所は、授業を抜け出して楽器がひけるところだった」
さらに「教室の合鍵を作り、面白くない授業を抜け出して、たばこを吸い、マージャンをした」と自慢げに披露。「見回りのガードマンにはエロ本やお酒を渡して味方に付けた」とも話し、中高生に「居場所は自分で手に入れよう」と訴えた。
今月8日の市議会本会議で、女性市議が「公の場で言うことか。市長として自覚を持つべきだ」と指摘。これに対し、市長はブログで「ピンクのダサいスーツに黒縁眼鏡で『お下品ザマス!』って言っている女教師みたい」とやゆ。「キレイゴトは中高生を子ども扱いし、敬意を欠いている」と持論を展開した。
発言の撤回と謝罪を求める決議案が、19日の本会議最終日に提出される見込み。(前川茂之)