撮影&文:藤夜
先代犬のはなこが死んだあと、私は酷いものだった。
眠れず、ご飯も食べず、泣いてばかりだった。
あれは忘れもしない2015年4月12日。その日は、DDTのプロレスがあった。
私は元気をもらおうと、それを観に行った。
そして――
終わって家に帰ったら、子犬がいた。
母が新聞で「貰ってください」の記事を見て、引き取ったそうだ。
はなこの時といい、犬始まりはいつも母だなぁ。
もちろん、父は大反対。これは先代犬はなこのときと同じ。
理由は、「これから10年、20年生きる犬を飼って、世話できる訳がない」
――まあ、正論ちゃあ正論。
でも、私がいる!
こんなちっちゃな子を放り出させる事はできない!
「私がすべて引き受ける!」
そう言って、はな はうちの子になった。
はなは、ラブラドールレトリバーと柴犬の間に生まれた子。
1月15日に生まれたばかりで3ヶ月の子犬。
まず初めに思った事。
「はなことは全然違う」
人間大好き、雨や風、雷ヘッチャラ、テンション上がりやすく、ヤンチャすぎ。
でも、はなこと違って当たり前。
なんでもはなこと同じ、と考えては上手くいかない。
はなは、はなこが行かなかったしつけ教室に行ってみたりもした。
出来ることは何でもしてみた。
寝る子は育つというけれど、はな はあっという間に大きくなった。
垂れていた耳が立ち、ヤンチャっぷりも磨きがかかり、天真爛漫という言葉がぴったりな子に成長していった。
表情豊かで、見ていて飽きない。
この子のおかげで動物関係の勉強を始め、私は「愛玩動物救命士」の資格が取れた。今は「愛玩動物飼養管理士2級」を目指して勉強中。
九州動物学院のオープンキャンパスにも行ったりもした。
私に、新しい道を示してくれたはな。
熊本地震のあの時、目をいっぱい見開いて不安そうにしていた。
犬は家に置いてきて下さいと言われ、はなと一緒に避難所に行けず……
同行避難すら断られるなんて思いもしなかった。
置いて行くことなんて出来るわけもなく、はなと一緒に車中泊をした。
もう、あんな顔はさせたくない。
それからしばらくの間、はなは私の側を離れることを嫌がり、ちょっとでも離れようものならヒャンヒャン鳴いていた。
今は落ち着いたみたいで、長時間離れても平気になった。
そして――、甘えん坊は一段と激しくなった(笑)
はな の笑顔は、私の元気の源。
はな がいてくれるから、私はがんばれる。
はな、私が必ず守るからね。
はな、うちの子になってくれてありがとう。
犬の名前:はな
犬種:ラブラドールレトリバーと柴犬のミックス
飼主:藤夜
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。
■ ブログランキングに参加しています。投票にご協力ください。