今夜、ディープなR&Bを・・・

ある日の合コンにて、女子の方から「どんな音楽を聴くんですか?」なんて嬉しい質問を受けたので、ちょっとだけ期待を込めて、「今は、リズム&ブルースかな」なんてスカして答えてみた。すると、可愛い顔して「私もリズム&ブルース好きです!」なんて言うもんだから、こっちはますます色めき立っちまって、よせばいいのに「へ〜。どんなアーティスト聴くの?」なんてヤボな質問を繰り出しちまった訳だ。そしたら案の定、全然知らないアーティスト名を言われちまって、俺は一瞬、「おい、ここは一体どこだ?ロスのロデオドライブか?はたまたニューヨークのハーレムか?これは夢か?」と本気で思っちまったよ。なあ、オネーちゃん、本当のリズム&ブルースってやつが何たるかは、”あの曲”があんたに教えてくれるよ。

 

どうもここから、いつになく”読むのが苦痛でしかないマジメな長文記事”になってしまいそうな気配なので、とりあえず「合コン」ネタの枕を撃ち込んで、記事のレベルを下げておきますぜ、ダンナ。

 

いつも素晴らしいブログを書かれているNagiさん。最近、「映画ブルース・ブラザーズのオリジナル全訳」という見事な仕事をサラリとやってのけてくれた。

nagi1995.hatenablog.com

全くもって最高だ。この偉業にリアルタイムで接することができた「神がくれた偶然」ってやつに、心から感謝する。いや、俺流に言えば「たまたま」の方がしっくりくるな。リアルタイムで接することができた「神がくれたたまたま」に、たまたまに手をあてて感謝しよう。

 

Nagiさんの熱い記事。

僕も大好きなブルース・ブラザーズ。そして、ジョン・ベルーシ

そして、そんな敬愛するNagiさんが、自分で書いた事もすっかり忘れていたこの過去記事(「僕達のテーマソング」とか書いちゃってて、割と恥ずかしいのだが・・・)にくれた書き込み。

ckrecord.hatenablog.com

そして、メアリー・ルー・ロードの検索で、偶然思い出すことになった京都「磔磔」。

そして、今年の夏、フジロックのグリーンステージから漏れ聞こえてきた、チャボさんのあの歌声。

そんなかんなで今、”あの曲”が俺の頭の中で何度も何度も流れちまってる。寝てる時も頭から離れない。

これはやはり、”あの曲”について書かなければならないのかもしれないな。さっきからもったいつけてる”あの曲”ってのは・・・

 

今夜R&Bを・・・: 麗蘭(1991年10月)

 

CDについてる歌詞カードには書いていない、クライマックスとなる怒涛の「アーティスト名の連呼」を書きおこしているページはたくさん見つけた。だけど、そのアーティストの配置にまで言及しているページは、恐らく無い。

僕が下記に書く事を自然に頭の中で連想できて、それにまつわる色んな音がこの曲のハーモニーの如くバックで流れている人達もいれば、一方でただのカタカナの羅列として聴いている人達もいる。後者の方達、(余計なお世話かもしれないけれど、)ちょっともったいない気がするんだよね〜。

僕は、仲井戸麗市さんの事もリズム&ブルースの事もそれほど詳しいって訳ではないのだが、頑張ってこの曲に挑んでみたいと思う。

 

まずは実家に帰って、この本を探してきた。

U.S.ブラック・ディスク・ガイド

U.S.ブラック・ディスク・ガイド

 

 僕のリズム&ブルースのバイブルだ。

 

そして、1994年の4月にFM802で放送された番組「LOVE OVERTUNE」にて、仲井戸麗市さんがDJを担当された回の録音を引っ張りだしてきた。

これは、関西にいるときに入手したものではなく、関東の田舎に帰ってから、ひょんなことから知り合ったチャボ・ファンの方から頂いた僕の宝モノだ。(あの方は、今、何をしているのだろうか?とても元気な方だったので、変わらず元気でいるといいな〜。)

この番組で、仲井戸さんが自分のルーツ・ミュージックを振り返っている。4回に渡る特集で、

4/7: 60's Beat !(ビートルズストーンズキンクス、ゼム etc.)

4/14: Blues On The Road !(ロバート・ジョンソン、チャーリー・パットン etc.)

4/21:Chabo Doorsを語る(ドアーズのみ)

4/28:Chabo Solo Action(ブライアン・セッツァーニール・ヤング etc.)

となっている。これらで放送されたチャボさんの選曲については、後日、機会があれば改めて紹介したいと思う。

 

あとは、この本を探したんだけど、残念ながら見つけることはできなかった。

ロックは語れない (新潮文庫)

ロックは語れない (新潮文庫)

 

 これに、キヨシローさんとチャボさんのインタビューが載っている。まあいいや。

 

さあ、早川岳晴さんの優しいベースラインが聴こえてきたよ。

さっそくいこうか。

 

オーティス・レディング(1941−1967)

   主要レーベル:スタックス(メンフィス)

サム・クック(1931−1964)

 

言わずとしれたソウルの巨人。説明不要の二大巨頭(ということで、詳しい説明はハショる)。

しかし、なぜにこの順番?という疑問は残る。サム・クックはオーティスより先輩だし、オーティスはクックを尊敬している。普通なら、「サームクック、あ〜あああ オーティス、あ〜あああ」ではないか。音の響きについても、この順番でも十分にしっくりくる。

この疑問の答えは、上記「ロックは語れない」のキヨシローさんのインタビューの中に答えがある。キヨシローさんは、はっきりと「オーティスが一番」と言い切っている。だから、チャボさんが書いたこの曲では、オーティスが1番最初のポジションで出てくるのは当然の事だと思う。

 

テンプテーションズ(1961- )

    主要レーベル:モータウン

シュープリームス(1959-1977)

    主要レーベル:モータウン

 

この曲のイントロは、ゆるやかなベースラインから始まる。ベースの早川岳晴さんが奏でる優しいベースラインが、まるでテンプスマイガールのイントロのようである事から、テンプスがこの位置なのかなと予測できる。で、モータウンを代表するこの2グループの並びで収まった感じ。

 

ここから怒涛のアーティスト名連呼が始まるのだが、アーティスト名間にちょっとした”間”を作っていて、絶対にこの”間”も意味があると解釈し、”間”ごとに解説していきます。

 

アレサ・フランクリン(1942-  )

   メンフィス出身。主要レーベル:アトランティック(アラバマ州マッスル・ショールズのフェイム・スタジオ)

ウィルソン・ピケット(1941−2006)

   アラバマ州プラットビル出身。主要レーベル :アトランティック、スタックス(ニューヨーク、マッスルショールズ、スタックスなど色々な所で録音している)

 

 サザンソウルの代表的シンガーの男女ってところですかね。

これは偶然かもしれないけれど、デュアン・オールマンがマッスルショールズのフェイムスタジオにいる時に、この2人のバックで弾いているんです。

 

⑦サム&デイブ(1961-1981)

    主要レーベル:スタックス

ジェイムス・ブラウン(1933-2006)

 

スタックスサウンドを代表するソウル・デュオと、言わずとしれたキング・オブ・ファンク。この曲の最後にも名前が出てくるブルース・ブラザーズのテーマ曲である「ソウルマン」のオリジネイターと、映画でブルース・ブラザーズに神の啓示を与える牧師役の2組なのである。

 

ボビー・ウーマック(1944-2014)

クラレンス・カーター(1936- )

 主要レーベル:アトランティック(フェイム)

 

ともにサザン・ディープ・ソウルのアーティストすね。僕もサザン・ディープ・ソウル、大好きです。ちなみにウーマックは70年代はフェイムでバックエンジニアも務めていた。

 

キング・カーティス(1934-1971)

    主要レーベル:アトランティック

 サックス奏者 

⑫O・V・ライト(1939-1980)

    主要レーベル:ハイ(メンフィス)

 

キング・カーティスは、やっぱフィルモアでのアレサ・フランクリンとのステージと、後に出てくるバーナード・パーディー、コーネル・デュプリーを従えたキング・ピンズ!

そして、遂にでましたハイ・レーベル!

この2人の接点は、、、。

 

⑬ルーファス・トーマス(1917-2001)

    主要レーベル:スタックス

⑭カーラ・トーマス(1942- )

    主要レーベル:スタックス

  親子。デュエットもしてます。カーラはオーティスともデュエットしています。

 

レイ・チャールズ(1930-2004)

スティービー・ワンダー(1950- )

    主要レーベル:モータウン

  共に盲目のシンガー。

 

ソロモン・バーク(1940-2010)

    主要レーベル:アトランティック

⑱ドン・コヴェイ(1936-2015)

⑲ステイプル・シンガーズ(1948-2000)

    主要レーベル:スタックス

 こちらも皆、サザン・ディープ・ソウルすね。バークとドン・コヴェイの曲は、ローリング・ストーンズもカバーしています。

 

⑳フォー・トップス(1956- )

   主要レーベル:モータウン

 

㉑ エディ・フロイド(1937- )「ノック・オン・ウッド」+ドラム

 主要レーベル:スタックス

 一瞬、ドラムが「ノック・オン・ウッド」風になります。

 

㉒ アーサー・コンレイ「スウィート・ソウル・ミュージック」

    主要レーベル:アトランティック

   オーティス・レディングに見いだされたシンガー。彼のヒット曲「スウィート・ソウル・ミュージック」も、名曲の引用が多くある楽しい曲です。

 

ジョー・テックス(1935-1982)

      主要レーベル:アトランティック

ウィリアム・ベル(1939- )

      メンフィス出身 主要レーベル:スタックス

パーシー・スレッジ (1941-2015)

     主要レーベル:アトランティック

 この3人も、またまたサザン・ディープ・ソウルです。

 

バーナード・パーディー(1939- )

     ドラマー

コーネル・デュプリー(1942-2011)

     ギタリスト

 どちらもシンガーではなく、スタジオ・ミュージシャン。2人ともソロ・アルバムも出しているようですが、残念ながら僕は聴いた事が無い。

 

㉘ ネヴィル・ブラザース(1977-2012)

㉙ Dr.ジョン(白人)(1940- )

カーティス・メイフィールド(1942-1999)

   主要レーベル:カートム

 ニューオリンズ勢に、なぜかカーティスをぶっこんできましたね。

 

アラン・トゥーサン(1938-2015)

㉜ ボー・ディドリー(1928-2008)

㉝プロフェッサー・ロングヘアー(1918-1980)

 今度は、ニューオリンズ勢でボー・ディドリーを挟んでますね。

 

マディ・ウォーターズ

ロバート・ジョンソン

㊱マジック・サム

 ついにブルースがきました。

 

ジョン・リー・フッカー

㊳ジミー・リード

㊴ライトニング・ホプキンス

 ブルースが続きます。

 

B.B.キング

㊶フレディ・キング

アルバート・キング

 ブルースの三大キング。

 

アルバート・コリンズ

バディ・ガイ

㊺スティービー・レイ・ボーン(白人)

 こちらもブルース。

 

㊻ビル・ウィザース(1938- )

マーヴィン・ゲイ(1939-1984

 主要レーベル:モータウン

ダニー・ハザウェイ(1945-1979)

    主要レーベル:アトランティック

 

㊾メンフィス・サウンド

㊿ハイ・サウンド

51.モータウン・サウンド

 メンフィス・サウンドと言えば、やはりスタックスですかね。実は、ハイ・サウンドもメンフィスです。

R&Bのレコードも、レーベル買いすればたいていハズレが無いのは、演奏しているバック・ミュージシャンが一緒だからなんですよね。R&Bにハマると、自然と演奏者のクレジットもチェックするようになります。

 

52.スモーキー・ロビンソン(1940- )

        主要レーベル:モータウン

53.ブッカー・T&THE MG’S(1962- )

  主要レーベル:スタックス

 

 

54.スティーブ・クロッパー(白人)

55.グリーン・オニオン

56.ダック・ダン(白人)

前に出てきた ブッカー・T&THE MG’Sのメンバーを特出し。

彼らのヒット曲、グリーン・オニオンでは、実はダック・ダンはまだ演奏していない。(当時は、ルイス・スタインバーグ)

 

57.チャック・ベリー(1926-2017)

58.T・ボーン・ウォーカー(1910-1975)

 ロックンロールの創始者と、ブルースにエレキギターを持ち込んだ最初の人物。

 

59.ブルース・ブラザーズ

60.ジョン・ベルーシ(白人)

 

最後はベルーシ締めですよ。なんて粋な曲なんでしょうか。思わずホロリときます。

 

61.リズム・アンド・ブルース

 

62.「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」ブルック・ベントン

最後のチャボさんのつぶやき。この曲の終わり方が、まるでレイニー・ナイト・イン・ジョージアのイントロ風だからかと思われる。

 

この曲は色々なヴァージョンというか、ライブではその日の空気で色々なアーティスト名が飛び出します。もちろん「キヨシロー」って言う時も多々あります。

 

最後に、僕がリズム&ブルースにハマったきっかけは、ブルース・ブラザーズと、この曲と、映画「コミットメンツ」の影響である。

映画「コミットメンツ」については、また、機会があれば書いてみたいと思う。

 

長い記事になっちまった。夏の夜ってやつはたいてい長いものなので、こんな感じもたまにはいいよな。

 

(記事も情けない事に未完成です。今後、修正・加筆していきます)