今、2〇時間テレビを、片付けをしながら横目でみていた。
ちょうど、聾学校の生徒さんの、マリンバの挑戦のコーナーだった。
ある生徒さんのお母さんの話。
「こんなふうに、耳が不自由で、子供がかわいそうだと思っていた。でも、あるとき、子供に『私がこんなふうで、お母さんがかわいそう』と言われた。そんなふうに、親を思ってくれているんだなぁと思った」
と、涙を拭かれていた。
親が守っていると思っていても、もしかしたら守られているのかもしれない。
どんなにその手が小さくても。
走馬灯のように思い出が駆けめぐる。
1日のほとんどを泣き叫ぶ我が子をなだめ、世話をしながら、自分がエライと、思っていた。
でも、私は、ほんの一瞬みせる、あの笑顔に守られていたのだ。
子供がCM中にチャンネルを変えた。でも、それでいいと思った。
きっとすばらしい演奏だっただろう。