2017-08-26

真木よう子コミケ参戦の何が問題

女優真木よう子氏が今冬開催されるコミックマーケット93へのサークル参加を表明し賛否両論意見が出ています

皆様に笑顔を本当に見せたい。

皆様の笑顔を見たい。

皆様と、お会いしたい。

約束を果たしたいのです。

ご一緒に作る事が出来たならば其れこそ幸せです。

https://twitter.com/makiyokohonnin/status/901056990981496833

この騒動、何が問題とされているのか考えてみます


真木よう子氏の企画概要

「皆様の御希望写真、ワタクシの本音。等、多数」掲載するフォトマガジンを発行

クラウドファンディングにて800万円を募集

5,000円~500,000円の間で支援できる

返礼品はフォトマガジンオリジナルTシャツ、誌面での名前クレジット権、本誌の撮影ロケ地決定権といったもの

当選したらC93(2017年末)で1冊ずつ手売り、落選したら直販で販売

全国の一般書店web書店では販売しない。

「より皆様とお近づきになりたく、この様な企画を思いつきました」

https://camp-fire.jp/projects/view/40020

「只、皆様と会いたかっただけです」

https://twitter.com/makiyokohonnin/status/901081358843363331

書名・内容は未定、A5カラー320頁

800万円は撮影費、デザイン費、諸経費等に使われる。


コミケとは

コミックマーケット8月12月東京ビッグサイトで開催される同人誌即売会同人誌即売会とは、

主義・志などを同じくする人もしくは個人自分(たち)の作品を作り、その展示や頒布を主とするイベント

頒布物は基本的商業流通に乗らない」

のが原則。なかでもコミケ世界最大の規模で、3日間で参加者数約50-60万人。

さらに、

頒布物は基本的自費出版/自費製作

作品趣味を通じた交流

を前提や目的としているため、「お客様」は存在せず、全員が「参加者」という扱い。

参加者の諸注意等が掲載されているカタログは購入を強く推奨されるが強制ではない(入場無料)。

サークル参加には抽選があり、当選したサークルのみ参加し、同人誌自分作品頒布することができる。

一般参加の入場列は毎回長蛇の列となり、何時間も屋外での待機となる。

サークルの他に企業ブース存在し、企業製作グッズの販売等を行っている。


○何が問題

1. 自費出版原則コミケクラウドファンディングにて製作した本を頒布

2. 「皆様のご希望写真」を掲載自分の志で出すわけではないのでは?(ゲスい言い方をすると、収益や売名のためなのでは?)

3. 参加目的が「(ファンの)皆様と会いたかったから

4. コミケを知らない/慣れていないファン対応できるかどうか疑問

5. そもそもA5カラー320頁って搬入できるのか?

とりわけ問題なのは3.である。前述の通り、自分の作りたいものを作り多くの人に見てもらう、というのが

コミケ理念であり醍醐味であるが、ファンと会うということを目的とされているようである

あの狭いブースファンミーティングイベントを開くつもりなのだろうか。

また、4.も無視できない。氏のツイートへ付いているリプライを見ると、もし当選したらコミケ自体をあまり認知していないファンの方々が来場するように見える。

冬とはいコミケ一般的に見て過酷イベントであることは確かであり、「憧れのあの人にタダで会える」という軽い気持ちファンが多く来ると倒れる人や事故なども

出てきかねない。これは真木氏本人が注意喚起などすればある程度対応できるかもしれないが、トラブル等で存続がしばしば危ぶまれコミケの現状を理解していらっしゃるだろうか。


小林幸子西川貴教叶姉妹サークル参加時の反応との違い

(・元元ネット民/コミケファンなどからイメージがそう悪くなかったこと)

・彼らの周辺に入念な下調べや支援をする者がいた、もしくは自身でしていたこ

コミケに対するリスペクトを持ち、「郷に入って郷に従った」こと

頒布時や事後通販などの対応が良かったこと

などが理由であろう。

彼らが売名目的でない、と言い切ることは不可能だが、その批判を上回る良い対応をしたため各所で称讃されたのだろう。


さらに付随して……

真木よう子自身Twitterで口の悪い批判者を晒し上げて謝罪?(という名目ファン攻撃させている)

https://twitter.com/makiyokohonnin/status/901081358843363331

この部分も問題をぼやけたものにする一因となってしまっている。

見たところ、Twitter交流している氏のファンは9割以上が氏自身発言や行動を尊重しており、書かれた批判意見は受け入れずに

「わざわざ批判するなら無理に買わなくていいのに」「納得できなけないならクラウドファンディングへ参加しなければいいのに」

と、正直言って頓珍漢な脇道へ逸れていく意見を発して、さらにそれが支持されている。

匿名ネットの為、心無い表現を使い攻撃する人がいること自体は困った事だが、それをとりあげることにより結果として批判意見を一切封じ、

物議を醸している問題論点から乖離助長するようなツイートはしないべきだった。


結論

クラウドファンディング出版した本を販売ファンの方々と会いたいのであれば、

コミックマーケットサークル参加ではなく、個別ファンミーティングイベントを開催してください。

どうしてもコミケへ参加したいということであれば、来夏企業ブース出展してください。

それが同人文化の為であり、真木よう子さんのファンの為でもあります

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