先日、生活保護を実際に受給している方からコメントをいただきました。コメント主の希望で確認後は削除とありましたので、既に削除しています。
なお、コメントがあった記事はコチラです。
いろいろと考えるところがあったわけですが(こういう意見をいただけるだけでもブログをやっている意味があるのだと感じます)、率直に言うと賛同できる部分が半分、それはどうなの?が半分という感じでした。
コメントの内容については差し控えますが、実際のところなかなかCWと受給者の距離(この場合は信頼関係)は縮まりません。ケースにも問題があるわけですが、CW側にももちろん問題があります。もっと踏み込んで言うと、福祉事務所という組織、あるいはそれを作っている制度的なものに問題があるような気がしてきます。こういうことをいうと話が大きくなってしまうんですけどね。。。。
現状のCWの何が問題なのか。
CWの個人的な能力や素質は別として、私は4つあると思ってます。
福祉専門職採用ではないため専門的知識を有していない
他の自治体の例はわかりませんが、私が勤務している自治体においてはCWは福祉専門職として採用されていません(昔は採用されていたようです)。一般行政職として採用された公務員を適当に(人事は適材適所と言ってはいますが)配置しているにすぎないため、そもそも配置される職員がCWという業務の内容を知らなかったりしますし、知っていても(正直人気がないセクションなので)希望して異動してくる人はほぼ皆無という状況です。その為、配属時は専門的知識がないばかりか、そもそもモチベーションが低い職員が大半です。もちろん仕事ですからほとんどの職員は真面目に業務に取り組むわけですが、心の底では「やらされている」「3年の辛抱」「なんで自分が福祉?」と思っている人も多いです。飲み会の席では、本音がどんどん出てきますしね。
(私も人のことを全く言えませんが)こういった意識の低い人間がCWになっていることが不幸の始まりなのでは?と思わざるを得ません。では福祉専門職で採用すればよいだろ?という話になるわけですが、そうすると今度は人が集まりません。自治体の試験倍率を確認すればわかりますが、行政職は高倍率である場合がほとんどであるのに対し、土木、建築、清掃、福祉といういわゆる現業職採用は倍率が低い、もしくは定員に達する応募がないのが現状です。とくに都会の自治体ではその傾向が顕著です。
実際にひどいケースがおり、CWが被害に遭っている
窓口での罵声は日常茶飯事なのでそのうち慣れますが、実際に福祉事務所では年に数回は傷害事件が発生しますし、そこまでいかなくても小競り合いが起きたりします。全てが全て警察に通報をしているわけではないので、黙殺している場合も多いです。
メンタルが強い職員ばかりではありません。ケースの中にも心の病を発症している人は多いのですが、職員の中にも多いです。それでも仕事を続けてぎりぎりで踏ん張っている職員が大半ですが、中には休職に追い込まれる人もいます。ただ、厳しい言い方をしてしまうと、この仕事をして精神的に病んでしまう職員は福祉事務所に勤めるにあたっての適性がないのだと思います。余裕を失ったCWがケースに対して、ケースワークをしていけるとは思えません。不幸なところは不人気部署であるためたとえ異動希望を出してもそれが実現することはほとんどない上、「仕事だから我慢しろ」「だれだって辛い時があった」「みんなで乗り切ろう」などという曖昧なアドバイスではぐらかされてしまい、問題が先送りされるという点です。結局「耐える」か「休職」しかないという状況に追い込まれます。このような過程を経ていくうちに、ケースへの「敵意」や「失望」が醸成されていきます。良い悪いではなく、人間として当然の感情だと思います(ただしそれを表情や言動で直接ケースにぶつけてしまうのはダメですが)。
話が長くなってしまったので、残りの2つについては次回に書きたいと思います。
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