<a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm16391767">【ニコニコ動画】【画質テスト】Nightmare City 二作</a> テキストリンク Nightmare City。あまりにも有名だろうか?FLASH黄金時代屈指の名作である。
しかし一作目というか続編じゃないほうが発表されてから十年が経つ。知らない人、見てもわからない人も増えてきたであろう。
ここいらで少し紹介というのも兼ねていろいろ書いていきたい。
まあ見ればわかるがかなりノリノリなバトルムービーである。
この音楽に合わせた超高速の画面展開は後のMAD動画などにも強く影響を与えているだろう。
年配の方にはMAD]動画なんか見ると早すぎて何が何だかわからないという意見があるらしいが、そういう文化がネット上であったからこそMAD動画は受け入れられたのかもしれない。もちろんそれに関してはNightmare Cityだけではないが。
このブログのちょっと前の記事で第15回MMD杯の個人的表彰なんぞやって 、「Kind World War」という尊師MMD(ハセカラネタ注意)を金賞に推した訳だが、これも何をやっているかわからないという意見が見られた。
これを見て、「Nightmare City」と似た、ある種同じ血を持つ動画なのだなと得心したことがこの記事を書こうと思った一つの要因である。
とにかくキャラでもカメラでも背景でも動きまくりながら高速で展開する、これが私が評価する動画の理想形というか基準というか、むしろ言うなれば「Nightmare City」が私の原点となっているといえる。
パクリ疑惑については多くは語らないが、まあ構図などの流用というところが大きく、肝心要の点にはオリジナリティというか作者にしか作れないものがあったのではなかろうか。2005年という年代も、アングラとの境が曖昧であった当時の2chを考えると情状酌量になり得るか。まあ作者の認識の問題だろう。
あまりに人気過ぎて多くのパロディ動画を作ってしまうところは、BadApple影絵なんかと似ているか。
二次創作なんかもいろいろあったはず。
使われている曲もこの動画のおかげで人気となった感も強い。それも影絵と似ている。
うごくメモ帳の有名な奴にサザンクロスが使われていたが、やはりみんなこれを思い出したらしい。実際影響下にあるのかも。
で、ストーリーなどについて。
他のサイトで紹介されているので参考。
「Nightmare City」長文感想 NKN:ノータリン感想ノート(閉鎖) ナイトメアシティの考察 mixi Yahoo知恵袋の Nightmare Cityの軽いまとめ でころぐ まあ極々簡単にまとめると、
開発段階のVRMMO(集団仮想現実)で管理AIが暴走してテスター達を虐殺し始めた。死んだら現実世界でも死ぬ。
テスター達は逃げたり応戦したり隠れたりしている
主人公出るギコが、路地にいたしぃと一緒にログアウトポイントまで逃げたが管理AIモララーと交戦、やられたが何かギコは特別な何かなので戦えた。ログアウトポイントまで来たがしぃは一緒に行けないという。壁により阻まれる二人。追ってきたモララー。しぃは応戦する、管理AIが使う輝く武器を使い。しぃは管理AIで一緒にログアウトすることは不可能だったが、それを知らぬギコは連れ戻すために帰ってくると誓う。
で、ギコは帰ってきた。テスター達も管理AIにたいして集団戦を挑みどうにか撃破しつつある。
ギコはしぃに出会うが、テスターのフサギコがしぃが管理Aiだと告発する。そこに現れるモララー。応戦するためにしぃは管理AIとしての力を見せ、ギコはここでしぃの正体を知る。モララーは圧倒的な力で二人をのし、ギコにとどめを刺そうとするが、しぃが命を盾にしてかばう。しぃの愛か何かによって、動物系のアバターではなく人間体(猫耳があるがそういう人間で現実世界の姿である)でモララーと戦い勝つ。そして見えたしぃの人間体らしき幻……
といった具合。つまりは愛は勝つという話。
話としてはマトリックスやソードアートオンラインのような仮想現実もので、話のプロットも愛ありきのアレでそう騒ぎ立てるほどのものではない。
しかし、数分のFLASH動画の中で説明少なく濃縮して世界観を見せているのは本当にすごいところ。ギコとしぃ、モララーだけでなくあまりストーリーの主軸に関係のないキャラを書いて世界観、どういう状況かというのをうまく描いている。
しかし、主要人物が古典的2ちゃんねるAAキャラクターであるというのが重要である。
前々からいつか書こうと思って、結局書いてないのだが、スターシステムじみてかつてのAA板黄金時代に使われていたモナーやギコといったキャラクターには、そりゃ書き手使い手によって種々雑多だが住民の多くが了解していたお約束や類型が存在する。
まったくAAとか関係ないオリジナルの話でも視聴者読者はそれを前提としていた。
やる夫系AAや、あるいはボーカロイドキャラクターもある種そのようなものがあるだろう。
いまだにAA板ではそういったAAが使われてはいるものの文化として終わりを迎えたモナー系AA。その遺産は時折利用されたり、人を感動させることもあろう。
しかしやはりその了解としては当時は前提として意識されず、今現在となると忘却の淵にある。
「Nightmare City」での扱いなどの理由として記憶を辿った曖昧な歴史も含めモナー系AAの類型を記すことは意味あることといえよう。
という訳で始めていく。
ギコ
「Nightmare City」では主人公である。元々は2ちゃんねる以前、あめぞうより前に日本の掲示板文化のメッカであったあやしいわーるどの、それがいろいろあって閉鎖して後継としてあらわれたあやしいワールド系の掲示板の何かで書いていた固定ハンドル、擬古猫さんのコテハンAAだったはずである。いわゆる2ch4大AAでは最古ということになる。
つけられた類型としては熱血漢だったり、要するに少年漫画主人公的メンタルを持っていたりする。まさしく「Nightmare City」では愛のために戦った少年漫画主人公であった。
モララー
モラルerでモララー?純2chキャラクターで、匿名掲示板でモラルがどうこう言う時点で偽善的な空気が漂い、モナーから付け替えられた顔部分の無表情さも相まってトリックスターとしての役割を果たすことも多い。場合によっては気弱な人物だったりと、AA界の千両役者とも呼ばれていたような。AA長編板のモララーのビデオ棚スレは今も活発に稼働するスレッドである。
虐殺・虐待AAの始祖ともよばれるAA職人じぇのさんも行為者としてモララーを多用していたが故にそういう性格も持つ。
なるほどラスボス足りうる存在である。
しぃ
元々は2chのコテハンのしぃ★のコテハンAA。
見て分かる通りギコの改変AAでメスの猫といった風貌。ある種それが故に被虐待AAとしても大きなところがあるか。
そして男らしいギコにたいして女らしいしぃというカップル路線はよくある。「Nightmare City」でもそれに倣った形だ。
モナー
あまりに有名なAAキャラだが、出自はあめぞうである。
AAキャラの基本ということで平均的な性格をしていたり、ギコとの対比で軟弱なキャラだったりするが、普通そうな人物だからこそ何を考えているかわからないということでサイコパスとして扱われることも多々ある。
「Nightmare City」でのモナーもまた、表情を変えずテスターを殺める、ロボットめいたサイコパス風味なキャラとして描写される。
つー
比較的後代のキャラクターだが実際強い人気を博した。
アヒャというAA、あるいはAA区分があり、狂気を表す。アヒャ顔のしぃがつーということである。しぃ(4)→つー(2)ということ。
アヒャはナイフを持ったキチガイであり、つーもそれに準ずる。そしてつーはかなり強キャラとして描かれがちで、女性(性別不明という設定もあったか)の強キャラとなると身軽であるのは普通である。ビルの間を三角飛びしながらナイフを投げつけ襲い掛かるつーはまさにつーである。
八頭身モナー
八頭身のモナーはキモイスレは非常に有名。>>1さんを愛して追いかける気持ち悪い八頭身という類型はこのスレッドが発祥だ。
初代スレの>>1が八頭身モナーをキモがったせいで延々と粘着されたわけである。
長編リレーAAスレの世界制服モララースレでは生物兵器みたいな扱いされてたっけ。一般的なAAと比べると巨人という扱いになったりも。
「Nightmare City」で>>1さんやその友人たるおにぎりモナーを集団で襲う姿はまさにそのもの。愛しに来たのではなく殺しに来たようだが、追いかける姿の気色悪さはAAの書き写しである。
フサギコ
ギコの毛がフサフサなのだが、より男らしい性格だったりというか、ダンディズムなんかがあったりもする。
「Nightmare City」でモナーと一騎打ちしたりする姿はそういうところがあるのだろう。
流石兄弟
似ているフーンではない。一応八頭身形態が基本で兄弟なので。妹者もいるし。
二人でパソコンを見る兄弟だがそれゆえのチームワークか。
ヒッキー
引きこもり。かなり古いAAのはず。戦闘を避けるのも無理はない。
ドクオ
独身男性。そりゃわざわざ戦いに行かないわな。
ショボーン(ぼるじょあ)
しょぼくれた様子。まあ今でもよく見かけるか。名前色々あるよね。
ジサクジエン
一頭身キャラ。まあとくに何をしたわけでもないか。
レモナ
強気な女性像。実際むちゃくちゃ強く描かれたりも。
ネーノ
飄々としたところがある。モナーを仕留めるのはらしい活躍?
ニダー
韓国人を現したAA。韓国人ならテコンドー使えるよねっていう話。
こんなところか。
文化というのは様々なもので過去から掘り起こされるが、生きた文化でなければ解釈は難しい。
価値を後世に残すため、当時としては当たり前のことも重要な情報となってくる。
本当に重要なものは文化の空気たる部分なのだ。それはどんな形ででも、例えばこのブログの記事のような文章だったりででも、残していきたいものである。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル
2015/09/02(水) 23:48:22 |
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