外山恒一氏
2017年6月23日、都議選開始の日に都議選とまったく関係ない外山恒一氏があえてテロリストを自称し「共謀罪反対」の街宣をやるようだ――。そんな情報を聞きつけた我々は街宣車に同乗し取材を行っていた。その途中、都内某所で街宣車を停める外山氏。
何でも、ツイッターのアカウントを数か月に渡り凍結されており、メールを送っても埒が明かず、これからツイッター社へ直接抗議に行くとのこと。「取材に来ますか?」と言われたが、路上での街宣を取材するならまだしも、この件で私企業内にアポなし取材の形で侵入する大義はないと判断。「それには我々は関与しません」と街宣車の中で待機することに。どうせ急に会社を訪れても対応されないだろう、と高をくくりながら待つこと40分ほど、戻ってきた外山氏は「試合に勝って、勝負に負けた」と微妙な表情を見せることとなった……。
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――都議選期間中の街宣(参照記事:「『共謀罪をものともせず』自称テロリスト・外山恒一が都内を街宣中」)、お疲れさまでした。
外山:べつに都議選に合わせてやってたわけではありませんよ。都議選とは何の関係もない用事で上京して、たまたま時期が重なっただけです。ふだん九州でやってるのとまったく同じスタイルの街宣を、“都議選をものともせず”敢行したまでのことです。都議選は終わったようですが、私はまだあと10日間ぐらい東京に滞在するんで、その間はなるべく毎日続けますし(笑)。
――“都議選とは関係のない用事”の1つに、Twitter Japan社に“直接抗議”に押しかける、というのもあったわけですか? ネット上というか、まさにTwitter上でちょっと話題になってたようですが……。
外山:ほんとはもっと大騒ぎにしてやるつもりだったんですけどね。始めるやいなや収束してしまったのは誤算でした。
――アカウント凍結の解除を要求しに行ったんですよね? 凍結されたのは、やっぱり何か過激なツイートが原因ですか?
外山:滅相もない。単にいわゆる複数アカウント問題ですよ。私個人の名義のアカウントと、私が主宰してるオソロシイ革命結社である「九州ファシスト党〈我々団〉」名義のアカウントと、2つ持ってたのをTwitter当局に見とがめられただけです。
――えっ、たった2つですか!? 10コも20コもアカウントを持ってるような人だっていくらでもいますよね?
外山:匿名でやってる人は摘発されにくいんでしょう。私が腹を立てたのも、1つにはそういう側面に対してです。実名で責任を持って発言してる人間がむしろそのことで不利益をこうむりやすいのがネット社会ですが、今回のTwitterの対応も、そういう傾向を助長するものと感じました。
新宿の路上で街宣する外山恒一氏
――そもそも複数アカウントは禁止されてるんでしたっけ?
外山:どうもそうではないようなんです。複数アカウントの使用を理由に凍結されたんだと分かって、改めて「Twitterルール」というページにどういう記述があるか確認してみたんですが、「複数アカウントの不正利用」という項目があって、その中に「同一ユーザーが重複使用を目的として複数のアカウントを作成すること、または1つのアカウントが一時的または永久凍結された場合に備えて別のアカウントを作成することを禁じます」との文言がありました。つまり禁じられているのは「不正利用」であって、複数アカウントの利用それ自体が禁止されているわけではないんです。
――「同一ユーザーが重複使用を目的として」、要はおそらく情報や意見の拡散のために複数のアカウントで類似の内容の投稿を繰り返すようなことが想定されているんでしょうね。
外山:ええ。もちろん私はそういう使い方はしてません。個人名義のアカウントは、私の意見を表明したり、活動報告や、イベント開催の告知など、ごく普通の使い方をしていました。〈我々団〉名義のアカウントは、主にリツイート用です。Twitterを見ていると、面白いツイートはたくさん目に入ってくるじゃないですか。そういうのはなるべくリツイートして広めたいんですけど、あんまりやるとフォロワーのタイムラインを占拠しちゃって鬱陶しがられるかもしれないでしょ? だからリツイート用に別のアカウントを作って、私個人の発言だけでなく、私がどういうことを「面白い!」と感じるのかにも興味のある熱心なファンはそっちもフォローしてください、ということにしてました。
――それはかなり珍しい使い分けのように思いますが、「不正利用」というか、“悪用”的な使い方では全然ありませんね。
外山:だからTwitter当局宛に「不正利用にはあたらないでしょ?」と書き送って、凍結解除を求めたんです。ところがナシのツブテというか、あからさまな自動プログラムによる、とりつく島もないような「とにかくアカウントは1つに絞れ。さあどれを選ぶ?」みたいな回答が来て、それに「いやいやそういう話じゃないでしょ」とまた返信しても、やっぱり露骨に自動プログラムなメッセージが届くという、実に不愉快なループに放り込まれてしまったんです。詳しいことは私がやってる「
web版『人民の敵』」ってサイトで報告してあります。とにかくこれではラチがあかんと思ってTwitter Japan社に直接出向いたわけです。