はじめに
横浜市民のソウル・フードと言えば、崎陽軒のシウマイですね!
「シュウマイ」ではなくて「シウマイ」というのは、初代社長が栃木県出身で、訛って「シュウマイ」と言えずに「シーマイ」と言っていたものが、「シウマイ」になったそうです。
私は学生の頃、横浜市民だったのですが、地方の友人に会うたびに、「シウマイ買ってきてくれ!」とよく言われたものです。
商品のラインナップもいろいろとあるのですが、やはり一番は基本のシウマイですね。1928年の発売以来、不動の人気を誇っています。
15個入りは税込620円です。
それから、旅のお供に欠かせないのが、シウマイ弁当。1954年に発売が開始されてから、どれだけ多くの旅行者の胃袋を満たしてきたことか。
シウマイの他にもおかずがギッシリ詰まって、これで税込830円!
お得感ありますねー。
さて、崎陽軒のシウマイには、とても怖い話が語り継がれています。
有名な話なので、知ってる方も多いのではないでしょうか。
ちょっとその話をご紹介しましょう。
※語り継がれているものなので、バージョンの違いがいろいろと存在します。
くれぐれも、夜中に一人で読まないでくださいね。
あまりのくだらなさ怖さに叫ばないようにご注意ください。
シウマイにまつわる怖~い話
僕は横浜市の某町で家族と一緒に暮らしている。
ある休みの日の朝、一本の電話がかかってきた。
電話に出た母が言った。
「田舎のお爺ちゃんが亡くなったんだって。今から皆で行くから、支度してね。」
僕たち家族は準備もそこそこに家を出た。
・・・
途中、横浜駅でお昼ご飯を買った。
おにぎりと、僕の好きな崎陽軒のシウマイだ。
「お爺ちゃんも好きだったわね。買っていってあげましょう。」
と、母は一つ多く買っていた。
・・・
電車の中で父が、
「そろそろお昼にするか。」
と言って、皆買っておいたお昼ご飯を食べることにした。
僕はシウマイの包みをほどいて、フタを開けた。
あれ?
15個入りなのに、数えてみると、14個しかない。
おかしいなあ・・・。
いったんフタを閉めて、まわりを確認した後、もう一回開けてみた。
あれあれ?
数えてみると、今度は12個しかない!
僕は怖くなってきた。
シウマイはどこに行っちゃったんだ!
・・・
よく見ると、フタの裏にくっついていた。
「な〜んだ。」
僕は安心してシウマイを食べた。
・・・
斎場に着くと、親類はまだ誰も来ていなかった。
僕は、お爺ちゃんが好きだったシウマイをお供えして、お線香をあげた。
「お爺ちゃんに最後のお別れをしましょうね。」
そう言って母がお棺の蓋を開けると、
あれ!
お爺ちゃんがいない!
今度こそ、本当に僕は怖くなった。
お爺ちゃん、どこに行っちゃったんだ!
・・・
よく見ると、蓋の裏にくっついていた。