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三重

タカでムクドリ追い払え 近鉄四日市駅周辺で開始

ムクドリを追うタカ=近鉄四日市駅周辺で

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 近鉄四日市駅の周辺に夕方に群来するムクドリ対策として、四日市市は鷹匠(たかじょう)に協力を求め、天敵のタカによる追い払いを始めた。ムクドリのフンや鳴き声による騒音への苦情が寄せられており、10月末まで週2、3回、計30回を行い、効果を確認する。

 二日午後六時すぎ、ムクドリの群れが駅東の中央通りに四方から集まってきた。延長五百メートル、幅七十メートルの中央分離帯のクスノキ八十本に次々と止まる。

 鷹匠四人が待ち受け、タカ二匹を放つ。繰り返すうちに群れが飛び立っていく。二時間後の作業終了時には鳴き声が普段より小さくなった。

 市担当者は「ムクドリは突然のタカの飛来に混乱した様子で、初回から効果があった。継続すれば追い出すことができるはず」と期待した。

 市によると、ムクドリは日中、近隣の山あいにおり、夕方に数千匹が集まる。担当者は「多少明るさが残る場所を寝床にする習性があり、飲食店が並ぶ駅周辺を好んでやってくるのではないか」と推測する。主に飛来は六~十月で、冬場は少ないという。

 被害は十年前から駅西の西浦通りで始まった。ケヤキの刈り込みを六月に早めると飛来数が減少したが、三年前から中央通りに集まるようになった。

鷹匠=近鉄四日市駅周辺で

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 中央通りは市のメインストリートのため、刈り込みではなく景観を守りながら被害を減らす方法を模索。大分市の先行事例を参考にタカに注目した。大阪市の害鳥駆除会社に鷹匠の派遣を依頼した。滋賀県近江八幡市や堺市で経験がある。事業費は二百五十万円。

 (大西里奈)

 

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