特別な人がいる。今後も特別でいられるかはわからないので、今感じることを記録しておく。
高校では3年間同じクラスだった。1年生の4月、黒板の前で自己紹介をするその人の姿が蘇る。文化祭の話し合いを仕切る姿、汚くてごめん、と言いながら見せてくれた数学のノート。思い出そうとするとなぜか泣きそうになる。
教室ではあまり話さなかったけれど、驚くほど趣味が合う、のか合わせてくれたのか。
メールで日々のたわいもないことを話しつつ、誘ったり誘われたり、イベントやライブに二人きりで出かけた。
大学に進学し、就職し、直接会うことも減ったが、もともと会話は多くなかったので、そんなに関係は変わらなかった。
悩んだ時、辛い時、いつもさりげなく慰め励ましてくれるのはその人で、この人のためなら何でもできるかもしれないと思い始めた。
謙遜がうまくてごまかされるけれど、とんでもなく賢くて、思慮深い人だ。感謝の気持ちを形にするのがうまくて、つられて自分も優しくなれる。