おそらくどの会社にも、どの組織にも定例のミーティングというものは設置しているだろう。
私の組織にも定例は存在していて、私がメンバーから相談を受ける定例もあれば、私が上司に相談をする定例もある。
それらの定例をやるメリットは
・定期的な観測が確認できる
・ミニマムの接点を持つことができる
・接点を持てるので、相談ができる
このようなところだろう。
例えば一週間に一回の定例ミーティングがあれば、先週の動きを確認し、今週の行動予定を一緒に立てるといったことができる。
マネジメントから見れば、メンバーの動き方を確認できる機会を確実に持てるので何をしているか分からないという事態になりにくい。
メンバーから見ると、そのタイミングで確実に相談が出来る機会を少なくとも定例の時間として持つ事ができる。
しかし、デメリットとしては
・時間がロックされるため、動きや予定が制限される
・定例の時間に聞けばいいや、と思い始めると相談事項を溜めこむ
・定例MTG自体が目的となり形骸化する
といったようなところであろう。
これらのデメリットは、予定の固定化ならば移動したり、変更することも可能なのである程度は回避出来るが、2つ目の相談事項を溜め込むというデメリットはかなりまずい。
このデメリットが発生しているかどうかは、実は定例MTGで発見出来る。
定例MTGになっての相談事項が事象発生からのリードタイムが長くなっているなと感じたら危ない。溜め込み始めているのではないかと疑う事だ。
私は定例MTG自体は置いても悪くはないと思っている。
ただし、下記の条件を満たす場合は不要である。
・メンバーとリアルタイムで接点を取るツールがある(電話・メールなど)
・相談側と相談される側ともに、お互いに連絡がとりやすい環境である(心理的に)
・定量で行動を計る指標がある
このような状況にあるとき、定例MTGは不要であり、むしろ無い方がお互いのコミュニケーション量が増えるかもしれない。
定量データで日々の仕事が見える化できている状態であれば、マネジメント側からメンバーの状況を見て日々アドバイスをすることもできるし、定期的な観測という一つ目のメリットは常に享受出来る状態にある。
メンバーとマネジメントの接点が常に持てているという状態であれば、あえてミニマムの接点を確保する必要はない。
そして、3つ目のメリットである相談出来る時間を持てる、という裏返せば最大のデメリットになりうる要素については毎日のコミュニケーションを増やし、相談しやすい環境を作ることで最も良い形を作る事が出来る。
相談する側からは、相談しようと思っている上司が忙しそうであればメールを入れておくだったり、予定表を見て時間を見つけておくだったりすることが大事だ。
このときに気を使って相談ができない、というようであれば組織の風通しに難ありかもしれない。
定例MTGという、当たり前のように見えることを一度疑うことでもその時間の意義を見直すことができる。