2017年8月
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テーマ:ミニマリスト(57)
カテゴリ:ミニマリストになる前は・・・
一昨日のお話の続きです。 ※前編はこちら → ★
「ねえ、なんで すずひは 家を買わないの?」 人間は恐らく みな 自分の選んだことが正しい、と できれば そう信じたいのです。 まっすぐに信じたらいいのだと思います。 それぞれの人生の数だけ、それぞれの考え方、生き方、答えがあります。 そう思っている、それを分かっている利口な人は そもそも そんな愚問をぶつけてはきません。 優しい人も そんな不躾なこと 聞いてきたりはしませんね。 持ち家を持った、そして ちょっと意地悪だったり 負けん気の強い フレネミー系の人(笑) から、時々 尋ねられた(詮索された?)のです。 ねえ、なんで家買わないの?と。 何でいつまでも賃貸暮らししてるの、と。興味津々(笑) お金がないの? とでも言いた気に。 そして、なんか 妙に「上」から。 わたしが持ち家に全く興味がなく、賃貸での生活にすこぶる満足しているということがわかると、 自分から尋ねておきながら なぜか 次第に ものすごくイライラし始めて・・・ それじゃ子供がかわいそう! なんて すごいこと言う人もいたなあ・・・ oh・・・ 安心してください。 ご心配にはおよびません。 お金の問題じゃあ ないです(笑) 賃貸だと老後の家賃が大変だよ、と みんな 言う。 ほんとうに、そうなのかな。 持ち家さえあれば、なんとかなる。住むとこさえあればね、と みんな 言う。 本当・・・? この御トイレを磨き続けて21年。 あ、違う、昔は掃除 適当だったから・・・11年か! 本当なのかもしれない。 家族が順番に亡くなって、誰かが「一人ぼっち」になってしまう前、までは。 年老いた家族の誰かが ただ一人、最後の1人が残された時に・・・ その家が 修繕の必要のない素晴らしい建物で、危険がなく片付いていて、庭の草も生えなくて、 近所の周りの様子も変わらず、自分でちゃんと身の回りのことができて、そして なにより、 そこに住むことを「幸せだ」と 残った本人が思えるなら・・・それは、本当なのかもしれない。 けれど、 わたしの母は 違った。 長年の介護の果てに まずは伴侶を亡くし 間もなくして実母を亡くし 傷みの進んだ大きな木造旧家を たった1人で2棟背負い、ノイローゼになりかけていた。 「カビが心配」といい、誰も住んでいない空き家になっている旧家の方は、1年中エアコンが かけっぱなしにされていた。(電気代・・・ 汗々) 換気のための「開け閉め」も 2棟となると 重労働。 締め忘れなど、防犯的にも心配、と。 抜いても抜いても生えてくる草。父が抜いてくれたことを思い出し、悲しみに潰されそうになる。 「家」の存在や思い出は ひとり残った母を 支えるどころか、ことごとく蝕み、苦しめていた。 重い「鎖」のように。 父が亡くなって2年半ほど経ったある夏の日、母は、ついに「ここから出たい・・・」と。 このままここにいたら 心も体も頭もおかしくなりそうだ と。 この家で死ぬのだけは 絶対に嫌。 だから・・・ だから この「家」を捨てたい と。 意を決した母が 壮大な「お引っ越し」 に踏み切ったのは 69歳の時。 そして、今76歳。都会の お洒落で新しいバリアフリーのマンションで、母は賃貸ライフを満喫し、喜んで 生き生きと暮らしています。(掃除はしないけど) まるでお城みたいだ。 毎日が、夢みたいに幸せだ と。(すごいモノが増えてきていますけど) 思えば いちばんいいタイミングだった。今 もしも同じことをやろうとしたら、もう無理だ。 そうだ。母はあの時「家」2棟と、土地を捨てたんだ。それって「超絶断捨離」じゃないか。 今の住まいに少々モノが増えたとしても・・・存命中に「家」を2軒処分してくれた。 古い持ち家を残したまま亡くなる、という事をしなかったわたしの母は、よく考えたら超・偉大だ。 ああ、「家」って なんなんだろう。 重機であっけなく解体される実家を見つめながら、なんとも言えない気持ちになりました。 寂しさ とは 違う。 なんというか・・・ 虚しさ。 「無常」さ。 千何百万ものローンを支払い、何年もかけて購入した家を、わずか40年後、これまた数百万という大金を費やして壊す。 40年前と同じ、元の「更地」へと 戻す。 え、なにこれ、建てなきゃ良かったのでは?(笑) 土地を相続し 売却しただけ。 なんにも生産してないし、なんにも消費していない。 それなのにもかかわらず「土地譲渡所得税」なるものを 2千万円ちかく 納税する。 そういうこと何にも知らなかったから・・・目ん玉 飛び出て落っこちそうになりました。 これ、一体なんなんだろう・・・と。 わたし自身は「戸建ての持ち家」で育ったわけでありますが、まあ、モノだらけの汚家でしたし、 自分の家を 誇らしく思ったことは 正直 ほとんど ありませんでした。 むしろ、遊びにいったお友達の家が こじんまりと片付いた賃貸マンションだったりすると、 羨ましさに震えた。 なんか、なんか、いい!! この住まい、すごくいいわっ!!! と。 だから、どうなのでしょう。 もしかすると、塩息子は「家」を・・・将来 自分の「持ち家」を持つのかもしれませんね。 持つことへの憧れ。 持たないことへの憧れ。 無いものねだり? 未知なるものへの探求? すずひ家は 一世代おきに 持ち家もつ・持たない を 繰り返すのかもしれないです (笑) 「なぜ家を持たないの?」と 尋ねられたなら これが わたしの思う全て、です。 素敵なお家を見れば、「素敵ーっ!」と 純粋に、思います。 けれど、欲しくはない。 わたしは 「持ち家」を 必要としていない。 持たない方が幸せな種類の人間なのだ、ということを、誰よりも わたしが、よくわかっている。 宝くじが1等・前後賞当たったとしても・・・ わたしはそれでも 賃貸住宅に住みたいな。 そのときは、せっかくだから お家賃の 超・お高ーい、常駐のコンシェルジュのいるような、 超・お高級な賃貸マンションで、がらーん、と、ね(笑) すずひさま、すずひさま、と コンシェルジュ氏から呼ばれながら がらーん、と、ね (笑々) あいだ1日 空いてしまいましたにもかかわらず、 前編・後編と 長い日記をお読みくださいました 親愛なる読者さま・・・心から ありがとう。 ↓ にほんブログ村・ミニマリストランキングに参加しています。いつもありがとうございます。 にほんブログ村
最終更新日
2017.08.25 07:41:48
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