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日本だと鬼の持ち物として有名な金棒(金砕棒)ですが、戦で実際に使用されていたれっきとした武器でもあります。
海外の日本のアンティークな武器防具愛好家が金棒について語っていました。


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この画像は自分が見た中で一番詳細な金棒の画像になる。
ネットで画像検索して出てくるの金棒の画像で本物と見なす事が出来るのはほんの数点だけだ。
これは江戸最後期の1863年のものと考えられていて、単に長い木の棒に鉄製の鋲が付いてるように見える見た目とは裏腹に、そこには膨大な量の作業が加えられてる事が見て分かると思う。
長さ164.4cm、重さ2.2kg。

元の説明:
古武器 【鉄撮棒】 江戸期 松本元栄造 棍棒 金棒 棒術 武術 武具
非常に希少な古武器と言える江戸時代の鉄撮棒(かなさいぼう)です。 約40年武具を扱ってきましたが今回初めて目にする物です。 木製棒に鉄製突起物を打ち並べて黒塗りで仕上げられており、重量感ある古武器です(下部の握る部分は緑っぽく塗られてあります)。 上下には石尽きも入っています。 文久三年・松本元栄造之の銘が彫られています。 経年による擦れや漆ハゲ、『龍』の字横の鋲が1箇所抜け落ちていますが全体的に状態は良好です。

鉄撮棒(かなさいぼう)・・・敵を打ち倒すための武器。六角・八角などに削った棒に筋鉄(すじがね)を伏せ,鉄の突起物を打ち並べ,鉄輪(かなわ)をはめ,上下に石突きを入れたものが多い。

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やあ!
夜勤から家に帰ってきた所だ。
人々に君達は神でもジーザスでもないんだと会話を試みようとしてきた訳だが、おや、ドアにこんなものが。
これは良い金棒だ。
紀伊国屋のカタログで見た事がある人もいるかもしれない。
この金棒は1m程の長さでそれほど重くはないけど重大なダメージを与えるには十分な重さを持ってる。
グーグル翻訳で調べると、”used in battle(戦争で使われた)”、”warring lord Yoshimitsu”出てくるけどそれがどういう事なのかはよく分からない。
ともあれ気に入ってるよ。

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どちらも素晴らしい品だな。
おめでとう。

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>これは良い金棒だ。
鬼が返してほしいと思ってるぞ。

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>これは良い金棒だ。
こういう珍しい武器にはもっと詳細な写真が必要だ。
どういう風に作られてるんだろうか?
木を金属で覆ってるのか?
重さはどの位なんだろうか?
柄はどういう感じなんだろうか?
これは凄いな!

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↑リクエストにお応えして。
柄に見える鉄のピンは鉄を突き抜けてるっぽい。
つまり柄は鉄のピンで木に固定されてるらしくて、上部の鉄製のバンドもピンで固定されてる。
鋲が至る所に付けられてて、欠けてる部分を見るに何らかの塗料が塗られているようだ。


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上部とボディの鉄
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上端
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欠けた塗料
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これは良いな。
是非ぶん殴ってみて欲しい。

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>リクエストにお応えして。
ありがとう。
重さはどの位なんだろうか?
これは暴徒鎮圧に良さそうだな!

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鉄が凄く薄い事に驚いた。

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↑この金棒は木にラッカーを塗って鉄の鋲を打ち込んだものだと思うぞ。
鋲と柄と上端以外に鉄は使われていないと思う。

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↑磁石で確認だな。

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分厚く塗った錆地(錆漆)に見えるな。

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金棒の画像で本物だと考えられているのは数点のみで、ほとんどのものが後世に再現して作られた物なんだとか。
金棒が実際に戦で使われてる様子を描いた絵もある。
どれも金棒の情報と使われ方を知らせるものとして知られていて、幾つかの文章も載っている。

この掲示板のメンバーが書いた本に載ってる金棒の写真。
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数年前に日本で買った物。
古そうに見えるけど、いつの時代のものかを知る手立てはない。
長さは4フィート8インチ(約140cm)で重さは4ポンド(約1.8kg)。
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日本の博物館に何種類かの金棒が展示されているけど、いつの時代のどの地域のものかは調べても分からなかった。
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小川一真が1893年に著した『Military costume in old Japan』より。
この写真のタイトルは”南北朝時代の武士”となっている。
完全武装して金棒を持った侍だ。
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金棒が出てくる絵。
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↑最後の画像は4種類の棒を紹介してる文章だな。
右上:金棒
右下:寄棒(よりぼう)
左上:八角棒
左下:金吾棒(きりこぼう)

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>この掲示板のメンバーが書いた本に載ってる金棒の写真。
その写真は自分が今は亡き京都嵐山美術館で撮ったものだな。

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>最後の画像は4種類の棒を紹介してる文章だな。
4つの武器が書かれたフルバージョンの画像はこんな感じになる。
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↑ありがとう。
つまり上部が面取りされてるのが金吾棒で横にでっぱりが付いてるのが寄棒になるのかな。

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最初の黄色いのが八角棒じゃないだろうか。
上部のクロスしてる線が書かれてる物体は八角形の意匠だと思うんだが。

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↑金棒とクロスしてる太い木の棒が八角棒だと思うぞ。
現在だとトレーニング目的で使われてて、八角素振り刀と呼ばれてる。

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黄色の武器が金吾棒と寄棒だと思う。
金吾棒は”ありぼう”とも呼ばれている。
金吾棒はかなり重い八面に面取りした杖で、昔の日本の警官に当たる役職の人間が使っていた。
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寄棒は”江戸時代の警官が使う6フィート(約180cm)の樫の棒”と定義づけてる人もいる。
この絵は寄棒タイプの木の武器で日本刀に対抗している様子。
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このグループに属する武器は他にもある。
鉄鞭は鍛造したテーパーの付いた鞭で、昔の日本の警官職の人間が使ってた。
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あられ棒は両端が金属で覆われていて、頭部に金属の棘が付いたこん棒。
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如意棒は超巨大な木の棒で馬の背骨や足を折るのに使われていたと言われている。
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なかなか興味深いトピックだね。
あがってる”こん棒”はどれも実際の戦場ではあまり役に立たなかったようにも見えるかな。
どれも扱うにはちょっと大きすぎるような。
自分としてはサイズ的には野球用のバット位が丁度いいと思うな。
表面を金属の鋲で覆えば金曜夜に街に繰り出しても大丈夫だ。
これは侍がこん棒で誰かの頭を砕こうとしてる様子を描いた彫刻。
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↑つまり、これは訓練用という事かな。

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ここで紹介した自分の持ってる金棒は表面の鋲と柄、上部以外に鉄は使われてないね。
あれはラッカーで、見てわかる通り鋲は直接木に打ち込まれてる。
重さは大体4kg位。
片手で楽に扱えるよ。
自分だったらもう片手には中位のサイズの楯かバックラーを持つかな。

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↑9ポンド(4kg)はこういうタイプの武器としてはかなり重いぞ。
鉛でも使ってるのか?
比較として16~17世紀に使われてたインドのメイス(棍棒)を挙げるけど、これは全鉄で長さが37インチ(約93cm)、重さが8ポンド(約3.6kg)だ。
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アニメや漫画、ゲームでも金棒はマイナーな存在で、むしろ鬼の持ち物として知れ渡ってるような。
wikipediaによると元々は木の棒に鋲を打ち込んだもので、後年完全な鉄製になっていったのだとか。




日本 武器・武具事典 (ワニ文庫)
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