<ア - オ>
*アクペリエンス・1
第12話サブタイトル。ハードフロアが1992年にハートハウスから発表した曲へのオマージュ。『アクペリエンス』は全5曲存在している。
*アストラル・アパッチ
第35話サブタイトル。1990年、アメリカ。マッド・マイク、ジェフ・ミルズらによって結成されたテクノユニット「アンダーグラウンド・レジスタンス」が1993年にリリースしたアルバム『GALAXY 2 GALAXY』の収録曲へのオマージュ。
*アクペリエンス・2
第19話サブタイトル。上記と同じく、ハードフロアが1992年にハートハウスから発表した曲へのオマージュ。
*アクペリエンス・3
第41話サブタイトル。上記と同じく、ハードフロアが1992年にハートハウスから発表した曲へのオマージュ。
*アニマル・アタック
第31話サブタイトル。1994年に、田中フミヤが「とれまレコード」からリリースした『4Track
E.P.』の収録曲へのオマージュ。
*アネモネ
塔州連邦軍所属のLFOライダー。愛機NIRVASH type the ENDを巧みに駆る。常に頭痛に苦しめられているが、投薬を受けることで正気を保っている。名前のモチーフは、村上龍の小説『コインロッカー・ベイビーズ』のヒロインから。どちらもペットを飼っており、その名前は「ガリバー」である。本編では、謎の白い生命体。小説ではワニである。
*アブソリュート・ディフィート
第7話サブタイトル。意味は「完全なる敗北」。ドギー対レントンの天然ボケ対決の結果を表している。
*アミタ・ドライヴ
コンパク・ドライヴの拡張パーツ。LFO(アーキタイプ)の意思を人へフィードバックすることができ、これを装着することでニルヴァーシュは「サトリ」を開き、真に目覚めるという。アドロックからレントンの祖父アクセルへ、やがてレントンへと託される。収められていた木の箱には「阿弥陀」という漢字の焼印が入っている。モチーフとして、「阿弥陀」や「悟り」などの仏教用語を取り入れている。
*イッツ・オール・イン・ザ・マインド
第44話サブタイトル。レイヴシーンを牽引したテクノミュージシャン「CJボーランド」が1991年にR&Sレーベルよりリリースした『Rave Signal 3』収録曲へのオマージュ。
*イルコミュニケーション
第18話タイトル。ビースティボーイズが1994年にグランドロイヤルからリリースした5枚目のアルバムタイトルへのオマージュ。
*インナー・フライト
第34話サブタイトル。スコットランド出身のロックバンド「プライマルスクリーム」が1991年にクリエイションよりリリースしたアルバム『Screamadelica』の収録曲へのオマージュ。第10話ハイアー・ザン・ザ・サンとは対となる回である。
*イントゥー・ザ・ネイチャー
第11話サブタイトル。ハードフロアのアルバム『TB・リサシテイション』に収録されてい曲へのオマージュ。このアルバムには、「アクペリエンス・1」という曲も収録されている。
*ウィリアム
25話で、行き倒れたレントンを助けた青年ウィリアム・B・バクスター(通称ウィル)。絶望病の妻マーサと二人で暮らしている。
彼の名前のモチーフとなったのは、1957年、イギリス・リヴァプール生まれの小説家・SF作家の「スティーブン・バクスター」である。ハードSFで有名であり、主な作品は『ジーリー(Xeelee)シリーズ』。
*ウォズ
名前の由来は、Apple Computer社の創業メンバーである、スティーブ・ウォ
ズニアックの愛称「ウォズ」から。
*ウォーターメロン
第4話サブタイトル。ハービー・ハンコックの『ウォーターメロンマン』から考
えたという。「マン」はレントンにふさわしくないということで「ウォーターメ
ロン」になったそうだが、この言葉には「田舎者」という意味がある。
*ヴォダラク
塔州連邦各地に多数の信者を抱える宗教。地殻変動を抑えるとされているパイルバンカーを否定、一般的な科学と反する独特の考え方を持ち、一部には過激派も存在する。そのため、反体制勢力とみなされている。
モチーフは、仏教用語にある「補陀落」。サンスクリット語「Potalaka(ポータラカ)」の音訳で、「補陀洛」、「普陀落」、「補堕落」とも書かれる。
*エウレカ
本編のヒロインの名前。
1992年に打ち上げられた欧州宇宙機関のロケット「eureca」がモチーフ。「c」に縦傷が付き、「k」のように見えて「エウレカ」と読まれた。
*オポジット・ヴュー
第16話サブタイトル。直訳すると「対立した視点」。エウレカとアネモネの対立した視点を示唆しているのだろうか。
*オールランド渓谷
KLFやRPGなどを有する州軍基地がある。また、ストロホルンの有名な間欠泉もあ
る。ゲッコーステイトの面々がリフを楽しんだ。
ちなみに、オールランド渓谷やストロホルンを現実世界の位置に置き換えると、
イタリア周辺である。
<カ - ケ>
*カイエンペッパー
南アメリカ原産の赤唐辛子を乾燥させて粉末にしたスパイス。カイエンペッパーは赤くて辛味がとても強いので、「チリペッパー」や「レッドペッパー」とも呼ばれ、カレーや辛味の強いソースなどに使われる。
*キープ・オン・ムービン
第29話サブタイトル。グラウンド・ビートで有名な「soulⅡsoul(ソウル・トゥ・ソウル)」が1989年にリリースした楽曲へのオマージュ。
*金枝篇
原題は『The Golden Bough』。19世紀末、人類文化学者であるジェイムズ・ジョ
ージ・フレイザー教授が民族学や民俗学、宗教学や神話学を研究した書物である。
世界各地の神話や慣習がこの本の中で分析されている。中には、未開社会におけ
る精霊信仰、宗教的権威を持つ王が弱体化すれば、それを殺して新たな王を迎え
る「王殺し」の風習などについても研究されている。本編ではデューイとホラン
ドの愛読書であり、言葉も引用されている。
*草野剛
1973年生まれ。東京都出身。株式会社アスキーを経て有限会社草野剛デザイン事務所を設立。武蔵野美術大学非常勤講師。グラフィックデザイン全般の制作を行う。代表作に「BEAMS T」ロゴデザイン、阿部和重氏著「ニッポニアニッポン」装丁、「交響詩篇エウレカセブン」アートディレクション。
*クダンの限界
グレッグ・ベア・イーガン博士によって、情報力学理論に基づき導き出された、天文学的複数の知性体が同一の場所に存在すると物理世界が崩壊してしまうという臨界点。かつて、偶発的にこの現象が起こりかけた名残がグレートウォールである。セブンスウェル現象やクテ級コーラリアンによる常識を超えた物理現象も、根本に同じ原理が働いているものと思われる。元となったアイデアは、ベア博士の元ネタでもあるグレッグ・ベアによるSF小説『ブラッド・ミュージック』の中に登場するが、ここではさらにアレンジされたものとなっている。
*クラックポット
第22話サブタイトル。デトロイトテクノやミニマルテクノで有名なリッチー・ホウティンが自らのレーベル「Plus 8」から「Plastikman」名義でリリースした楽曲へのオマージュ。ちなみにリッチー・ホウティンは「F.U.S.E」や「Plastikman」など数多くの名義を使い分けている。さらに、2006年にはイタリア、トリノ五輪オープニング・セレモニーの楽曲を担当。
*グレッグ・ベア・イーガン
アーキタイプ研究の第一人者で、スカブコーラル知性体仮説を提唱している。熊のような体型と風貌からドクターベアと呼ばれることも。研究者としてベアを崇拝している者も多く、ジョブスはそのうちの一人である。また、ミーシャとは元夫婦という意外な過去を持つ。
名前の由来は、いずれも90年代を代表するSF作家グレッグ・ベアとグレッグ・イーガンから。主な著書に『火星転移』(グレッグ・ベア)、『宇宙消失』(グレッグ・イーガン)などがある。
京田監督によると最初の構想ではベアとイーガンで双子のキャラにしようと考えていたとか。
*グレートウォール
大量に噴出したトラパーが、雲のように渦を巻いている。上空から見ると、まるで台風の目のように見え、そこはあらゆる物理法則が通用しない空間が広がっているという。ヴォダラク信者の目指す聖地である。
*グロリアス・ブリリアンス
第8話サブタイトル。意味は「素晴らしく」、「輝く」。このサブタイトルにモチーフはない。京田監督によれば、実はこのころ、音楽用語や曲名をサブタイトルに使うかどうかは決められていなかったそうだ。
*ゲッコーステイト
ホランドをリーダーとする反体制組織。サブカルチャーの発信源として、「ray=out」という雑誌を発行している。空を汚すのを嫌うため、発破、炸薬系の武装は使わず、レーザ−兵器を使用している。
モデルは、HIP HOPグループの「ビースティーボーイズ」である。
*月光号
ホランドが軍から強奪した最新鋭巡洋艦。ブースターで加速し、トラパーの波に乗って航行する。ゲッコーステイトの住居も担っている。ちなみにゲッコーカラーのモチーフは、パタゴニアのダスパーカー。黄緑色のゲッコーカラーというものが存在していたが、現在は廃版だとか。京田監督が買い損ねたらしい。
*ケンゴウ
名前の由来は剣豪=ケンゴウから。ケンゴウはもともとお堅い軍人だったが、ホ
ランドに共感し運命を共にすることになったという。
*コズミック・トリガー
第40話サブタイトル。第36話と同じく、「Cosmic baby(コズミック・ベイビー)」が1992年にリリースした曲へのオマージュ。
*コーラリアン
抗体や人型、雲状のクテ級などの区別がある。トレゾア技研のベア博士、そしてヴォダラクの高僧ノルブは、コーラリアンが知性体であるとの説を唱えている。
コーラリアン雲の周辺でレーザーが曲がったり、セブンスウェル現象時のニルヴァーシュの超絶的な破壊力の理由は、普段、指令クラスターからのサインによって眠っているコーラリアンたちが、億、兆、京の単位で無理やり起こされることでクダンの限界を超え、周囲の物理法則を変えているからである。
*コントロラド
レントンが幼少を過ごした町で、伯父のユカタンが住んでいる。気候は暑く、名産はパンチャの実とアドロックビール。現実世界の位置に置き換えると、中米ボリビア周辺である。
*コンパクインターフェアレンサー
月光号にのみ装備されている「アクティブステルス装置」。稼動中のコンパク・ドライヴは周囲のトラパーに影響を与える習性を持ち、この現象をレーダーとして索敵に活用したのが「コンパク干渉計」である。コンパクインターフェアレンサーが、人為的にこの干渉現象を打ち消しているため、月光号をレーダーで捕捉することはできない。
<サ - ソ>
*ザ・サンシャイン・アンダーグラウンド
第43話サブタイトル。ダンステクノユニット「ケミカル・ブラザース」が1999年にリリースしたアルバム『Surrender』に収録された同名曲へのオマージュ。
*ザ・ビギニング
第13話話サブタイトル。「デリック・メイ」が「リズム・イズ・リズム」名義でリリースした曲へのオマージュ。
*サーストン
サーストンの由来は、1990年代を代表するロックバンド、「Sonic Youth」のメンバーである「サーストン・ムーア」から。
*サブスタンス アビューズ
第20話サブタイトル。デトロイトテクノやミニマルテクノで有名なリッチー・ホウティンが自らのレーベル「Plus 8」から「F.U.S.E」名義で1991年にリリースした曲へのオマージュ。また、直訳すると「摂取過剰」。レントンの陥ったライダーズハイとオーバードーズ(薬物中毒)の症状が似ていることも、表題の決め手のひとつとなった。
ちなみにライダーズハイは「ランナーズハイ」からきた造語である。
※「ランナーズハイ」とは、長距離を走っている最中に、脳内分泌によって一時的に痛みを感じなくなるなど、限界を超えて走り続けることができるような陶酔状態に陥ること。
*サマー・オブ・ラブ
十数年前に発生した、トラパーの異常発生現象である。レントンの父アドロックが人類の危機を防いだとされ、英雄としてたたえられている。モチーフは、1967年アメリカ、モンタレー・ロック・フェスティバルを始めとした、反体制、自然回帰のヒッピームーブメントの「サマー・オブ・ラブ」から。
*サリサオルネ
サウスアイレス近郊都市。クテ級コーラリアン雲の出現によって壊滅した。アネモネとエウレカへの薬を処方してもらうため、ドミニクとレントンが訪れた町。
ちなみに、サリサオルネを現実世界の位置に置き換えると、キューバ周辺である。
*シウダデス・デル・シエロ
ヴォダラクの聖地。グレートウォールへ向かう途中にある巡礼の地。かつては美しい空の都と称されたが、塔州連邦軍によるヴォダラク殲滅作戦により、廃墟となった。倒壊した塔が門のように見えること、ここからグレートウォールを目指すか、この地に留まるかを選ぶことから、「選択の門」と呼ばれている。
ちなみに、シウダデス・デル・シエロはスペイン語で、表記は「Ciudades del
cielo」。その意味は「天空の街」「天国」である。また、現在の地球の位置に置き換えると、スペインである。
*ジョイン・ザ・フューチャー
第39話サブタイトル。1991年に「TUFF LITTLE UNIT(タフ・リトル・ユニット)」が、UKテクノの老舗レーベル「WARP(ワープ)」からリリースした曲へのオマージュ。また同曲は、10周年記念コンピレーションアルバム『WARP 10』にも収録されている。
*スカイ・ロック・ゲート
第17話サブタイトル。スカイ「天」ロック「岩」ゲート「戸」つまり、踊って天の岩戸を開かせる日本神話の故事に倣ってつけたサブタイトル。
*スカブ
正式名称はスカブ・コーラル(SCAB CORAL)。直訳すると「珊瑚のかさぶた」。大地を覆う珊瑚のようなもので、トラパーを噴出させる。地殻変動がしばしば起こるため、対策として大小のパイルバンカーが打ち込まれている。
*スタート・イット・アップ
第32話サブタイトル。ニューヨークを代表するテクノ・ミュージシャン「ジョーイ・ベルトラム」。世界各地で数多くのレーベルを渡り歩いた彼が、レーベル「トラックス」よりリリースした曲へのオマージュ。
*スターダンサー
第42話サブタイトル。デトロイト・テクノを代表するマッド・マイクが、1993年「Martian(火星人の意)としてリリースした楽曲へのオマージュ。ちなみに、1990年にジェフ・ミルズやロバート・フッドらとともにアンダーグラウンド・レジスタンスを結成した。
*スピアヘッド SH-101
略すと「SH-101」となり、これはローランドのデジタルシンセサイザーの名機が由来。操作性はとてもシンプル。ストラップをつければショルダーキーボードにもなり、ライブの時に最適だが、音を作りこむ際の自由度は低い。テクノなどには最適な音色を持つ。
*セブンスウェル
ニルヴァーシュのサトリプログラムが発動した時に起こる現象。物理法則を超えた力を持つため、ニルヴァーシュは無敵となる。
波のうねりを意味する「スウェル」と、『エウレカセブン』の「セブン」から。
<ナ - ノ>
*ニール
リフレクションフィルム職人エドモンドの息子。父の他界後、軍からの発注も途切れ、リフレクションフィルム製造業が割に合わず、酒浸りの日々を送っていた。月光号のリフレクションフィルム製造のため、ケンゴウに鼓舞され仕事を引き受ける。
*ニルヴァーシュ
世界で最初のLFO故に、typeZERO。
NIRVASH(ニルヴァーシュ)という名は、アメリカのロックバンド「NIRVANA」から。また、仏教用語の「涅槃(ねはん)」「ニルヴァーナ」から。その意味は「悟り」である。
*ノースショア
天才カリスマボーダーを輩出した有名なリフスポット。
モチーフはハワイ州オワフ島北岸のノースショアから。高波の打ちつける有名なサーフィンのスポットであり、たくさんのサーファーが世界各地から集まる。
*ノルブ
ヴォダラクの高僧。モチーフは、「リトル・ブッダ」に登場するノルブから。
<ハ - ホ>
*ハイアー・ザン・ザ・サン
第10話サブタイトル。プライマルスクリームが1991年に発表した曲へのオマージュ。
*白鳥号
レイとチャールズが乗る艦。赤と青のLFO、SH-101が2機が搭載されている。機体色のモチーフはJR東日本485系電車・特急「白鳥」。ちなみに、白鳥号の内装は寝台列車のように、通路の片側にしか部屋がない。
*パシフィック・ステイト
第33話サブタイトル。イギリスのテクノバンド「808 State(エイト・オー・エイトステイト)」が1989年にリリースしたセカンドアルバム『Quadrastate』の収録曲へのオマージュ。
*ハッシエンダ
損傷した月光号が修理のために降りた廃坑。ハッシエンダ軍による認識番号はFAC51。
モチーフは、イギリスのマンチェスターにある伝説のクラブ「Hacienda」から。また、「THE FACTORY」というレーベルの作品にはFAC///という通し番号が付いており、クラブ「Hacienda」の通し番号が「FAC51」である。
*パラダイス・ロスト
第24話サブタイトル。23話サブタイトルにつづき、坂本龍一が「YMO散開」の年、1983年にリリースしたアルバム『音楽図鑑』の収録曲へのオマージュ。
*ビビット・ビット
第5話サブタイトル。「Vivid bit」の直訳は「鮮やかな 欠片」。本編に出てくるジョン・ヘンリのシルバーリングを指しているのか……
*ヒューマン・ビヘイヴュア
第15話サブタイトル。アイルランド出身の歌姫、ビョークが1993年にリリースした曲へのオマージュ。
*ファンタジア
第36話サブタイトル。ドイツ出身のHarald Bluechelが「Cosmic baby(コズミック・ベイビー)」として1994年にリリースしたアルバム『Thinking About Myself』の収録曲へのオマージュ。
*フラットランド
リフトリックの競技。また、トリックをキメやすい、障害物のない広い場所のこと。
*プラネット・ロック
第46話サブタイトル。1982年にアフリカ・バンバータ&ソウル・ソニック・フォースが発表した名曲『プラネット・ロック』へのオマージュ。この曲は、後のヒップホップ、テクノやハウスなどに大きな影響を与えた。
*ブリタニ
発掘屋。月光号が逃げこんだハッシェンダ(かつての遺跡発掘現場)でいまだに発掘を続けている。ニルヴァーシュの存在を知り、盗んで自分が発掘したことにしようとしたが、失敗する。
名前のモチーフはブリトニースピアーズ。ゲストキャラにおじさんが多かったので、最初は女性キャラにしようと思っていたらしい。
*ブルースカイフィッシュ
第2話サブタイトル。「青の三部作」第二弾。ちなみに「青の三部作」とは、1話〜3話のサブタイトルに「ブルー」というキーワードが入っているため、そう呼ばれることが多い。
*ブルーマンデー
第1話サブタイトル。「青の三部作」第一弾。意味は「憂鬱な月曜日」。イギリスのニューウェーブバンド「New Order(ニューオーダー)」が'83年に発表した曲へのオマージュ。
*ヘルタースケルター
第27話サブタイトル。2003年に祥伝社より刊行された「岡崎京子」の同名コミックへのオマージュ。
*ベルフォレスト
北の辺境にある、レントンが育った街。
ちなみに、ベルフォレストを現実世界の位置に置き換えると、スコットランドで
ある。『トレインスポッティング』の舞台がスコットランドであり、この映画の
主人公レントンも自分の生まれた土地や環境に不満を持っている。
*星に願いを
最終話サブタイトル。ディズニー映画『ピノキオ』の主題歌『WISH UPON A PLANET(星に願いを)』へのオマージュ。50話中、唯一の日本語サブタイトル。放映開始時に使われていたキャッチコピーでもある。
<マ - モ>
*マナアキ基地
情報部時代のタルホが所属していた基地で、ホランドがタルホも連れて軍を出ることを決意した場所。タルホがわざと弾道飛行を失敗して着陸した。基本的に廃墟である。ちなみに、マナアキは現在の地球の位置に置き換えると、ブラジルである。
*ミーシャ
塔州連邦軍のトレゾア技術研究所の主任教授グレッグ・ベア・イーガンとは元夫婦だ
った。彼はミーシャのことを「小熊ちゃん」と呼ぶ。
名前の由来は、モスクワオリンピックのマスコットの「小熊のミーシャ」から。
*ムーンドギー
ゲッコーステイトのメンバー。極度の人見知りで、ボードを持っていないと上手くしゃべれない。美男子だが、すごいなまりが特徴的。また、同じくゲッコーステイトのメンバーであるギジェットのパートナー。
名前の由来は、1959年の映画『Gidget(ギジェットは15才)』の恋人役「Moondoggie(ムーンドギー)」から。
*メーテル・モーリス・リンク
エウレカをママと慕う3人の子どもたち。
名前の由来は、『青い鳥』で知られるノーベル賞作家「モーリス・メーテルリンク」から。
*メメントモリ
第28話サブタイトル。フランス語で「死を想え」を意味する。『月刊ダ・ヴィンチ』で連載中のしりあがり寿の『瀕死のタウンガイド
オーイ・メメントモリ』へのオマージュ。
*メモリーバンド
第14話サブタイトル。ミニー・リパートンが在籍したロータリーコネクションが発表した曲へのオマージュ。
*モーション・ブルー
第3話サブタイトル。「青の三部作」第三弾。祖父との別れ、レントンのブルー
な気持ちを表しているのか……
*モーニング・グローリー
第26話サブタイトル。「オアシス」が1995年にソニー・ミュージック・エンターテインメントから発表したアルバム『(What's The Story) Morning Glory?』へのオマージュ。
*モンスーノ type20 [type10]
Mon-Soono type10とtype20、略して「MS-10」と「MS-20」とは、日本の電子楽器メーカーKORG(コルグ)が販売していた同名のアナログシンセサイザーからとったもの。どちらも、KORGの誇る大ベストセラー製品で、「MS-10」が初心者入門向け、「MS-20」が上級者向けの製品となっている。販売が終了した今でも、中古市場では新品と同様の価格で取引されている。
<ヤ ユ ヨ>
*ヤンキー
ファミレスの駐車場でタルホが絡んでいったヤンキー。ちなみに、「ヤンキーたちがかけているユーロっぽい曲のチープさがヤンキーっぽいんです」と京田監督。
*ユルゲンス艦長
イズモ艦の艦長。昔気質の軍人だが、情に厚いところもある。幾度となく、月光号と戦火を交える。名前のモチーフは映画『眼下の敵』で、Uボートの艦長役を演じたドイツ人俳優「クルト・ユルゲンス」である。
<ラ - ロ>
*ランナウェイ
第21話サブタイトル。ニューヨーク・ハウス界で最も有名なDJ&プロデューサーチーム「マスターズ・アット・ワーク」が「ニューヨリカン・ソウル」名義で1997年にリリースした曲へのオマージュ。ちなみに、アルバム名は『Nuyorican Soul』、『Runaway』は11曲目に収録されている。
*リフボード
リフというスポーツをする際に使用するボード。レントンやホランドのボードの形は、80年代のスケボーがモチーフになっている。
*リフレクションフィルム
スカイフィッシュを加工して作られる。トラパーを反射する素材。損傷しても自己再生するが、損傷度合いによっては再生に膨大な時間がかかってしまう。リフレクションフィルムは、リフボードや月光号などの空船に使用される。
*レイ=アウト
レントンが愛読しているアンダーグラウンドマガジン。政治からファッション、リフまで幅広く扱っている。
モチーフは、HIP HOPグループの「ビースティ・ボーイズ」が立ち上げたレーベル「グランドロイヤル」が、90年代に発行したインディーズ雑誌『グランドロイ
ヤルマガジン』である。
*レントン
本編の主人公の名前。イギリス映画『トレインスポッティング』の主人公マーク・レントンがモチーフ。マークを演じたのは、当時映画初主演だったユアン・マクレガーである。
<ワ オ ン>
*ワールズ・エンド・ガーデン
第25話サブタイトル。1991年に新潮社より刊行された、「いとうせいこう」の長編小説『ワールズ・エンド・ガーデン』へのオマージュ。
<C>
*Ceylon
チャールズの持つウィールのメーカー「Ceylon」。本編では青色をしているが、その理由はパタゴニアDASパーカーの「セイロンブルー」をモチーフとしているため。
<K>
*KLF
Kraft Light Fighterの略で、軍事用のLFOを指す。
名前の由来はイギリスのハウスユニットから。その意味は、K(C)opyright Liberation Front(著作権解放戦線)である。アンビエントテクノのさきがけで、無許可のサンプリングを行うなど,反体制的なパフォーマンスで伝説となっている。
<L>
*LFO
名前の由来は、音楽用語で低周波発振装置(Low Frequency Oscillator)である。また、'90年に結成されたマーク・ベル率いるテクノユニットの名称でもある。アナログシンセサイザーを使ったブリープサウンドで有名。
<R>
*REM
モチーフとなったのは、オランダ出身の建築家レム・コールハース(Rem Koolhaas)。彼は、ジャーナリスト・脚本家を経験し、建築事務所OMAを共同設立。後に、ハーバード大学大学院教授となる。プリツカー賞(2003年)やRIBAゴールドメダル(2004年)を受賞。主な著書に「錯乱のニューヨーク」などがある。
<S>
*SL-1200MKI
白鳥号のコードネームである。元となったのはTechnicsのターンテーブル「SL-1200」で、現在も人気のあるSL-1200シリーズの初代製品。この製品は、当時Technicsが開発したターンテーブルの新しい駆動方式である「D.D.(ダイレクトドライブ)方式」を採用した。これにより、安定した回転と±10%範囲での回転数制御、レコード再生後の立ちあがりの速さなどが世界中のDJ達から支持された。