ヨネクラジム、54年の歴史に幕…大橋氏が挨拶「みんなファミリー」
2017年8月23日6時0分 スポーツ報知
国内ジムでは3番目に多い5人の世界王者を輩出した名門、ヨネクラジムが54年の歴史に幕を閉じた。8月末で閉鎖される同ジムの最後の試合として、所属の溜田剛士(23)が日本ユース初代フェザー級王座決定戦で小坂烈(19)=真正=に3回終了TKO勝ち。世界、東洋太平洋、日本王座を含め同ジム37人目の王者として有終の美を飾った。
試合後にはジムの栄誉と功績をたたえて10カウントゴング。溜田は「勝てたといううれしさよりも、先輩たちが1つ1つ積み重ねてきた最後の試合だったので怖くてしょうがなかった」と、うれし涙を流した。
1963年に設立。83歳になった米倉健司会長の体調がすぐれず、選手の指導もままならなくなったため一代限りでの閉鎖となった。米倉会長は栃木県内で療養中のため来場しなかったが、元世界王者の大橋秀行氏(52)=大橋ジム会長=がOBとともにリングに上がり「みんなヨネクラのファミリー。ヨネクラの魂を引き継いでいく」と誓った。大橋ジムに移籍する溜田は「米倉会長から言われてきた『限りなき前進』を胸にやっていきたい」と語った。(小河原 俊哉)
◆ヨネクラジム 1956年メルボルン五輪代表で世界2度挑戦の米倉健司会長が1963年に創設。所在地は東京・豊島区目白。柴田国明、ガッツ石松、中島成雄、大橋秀行、川島郭志と5人の世界王者を育て、東洋太平洋王者9人、日本王者31人を輩出した。