5/31に「じぶんの価値をトレードできるサービス・VALU」を、オープンβという形で公開させていただきました。
これが、予想外に、たくさんの方にご利用いただいて、
驚きながらも、嬉しい悲鳴、の状態です。
【どうやってできたか】
もともとVALUは、予防医療プロジェクトで知り合った堀江さんと、GREEを経てAccumbit社を立ち上げながら、エンジニア/ブロックチェーン研究者の小川こうへいくんとの出会いから始まりました。
日本人にとってなじみの薄いビットコイン、その向こうにあるしくみ「ブロックチェーン」。その中にあるカウンターパーティーというしくみに、堀江さんは先見の明を見出していました。
「これ面白いので、何かやろうよ」と。
その後、2人を巻き込んで、数十ものアイデアを出した末、シンプルなところに立ち返りました。
カウンターパーティーとは、つまるところ「個人で自由にトレーディングカードを発行できるしくみ」のように思えたのです。
これで充分おもしろい。
おもしろいのならば、現状そのわかりづらさを見える化してあげればいいのでは?
広告の手法のひとつに「可視化」があります。
面白いものが埋もれている理由の多くは、「見える化」することで解決できる場合が多いのです。
「誰もが自分のトレーディングカードをつくれて、その価値をみんなでカンタンに決められる」……。
たどり着いたのは、「じぶん株式会社」という考え方でした。
一般の企業は、上場すると、たくさんの人から株券という形で資金を集め、自分自身を成長させることができるが、なぜ個人はできないのか?
上場のしくみが強力すぎるから。世の中、5年、10年と続く企業はわずか数パーセントです。つまり「市場の安定性」のために絞り込んだ安全な銘柄だけを上場させているからです。
その動機には充分納得がいきます。
いっぽう、アイドルのトレーディングカードやレアな遊戯王カードは高値で売買されています。
クラウドファンディングでは、すでに、思いもよらないような「価値の提案」がプロジェクト化されて、資金と機会を得る動きができている。
ならば「じぶんのトレーディングカード=株券」を発行できれば、継続的にその価値を持てるどころか、やりとりができる。
新しいものになるのならばつくってみよう、という動きになりました。
名前は、「VAL(VALUE=価値) + U (YOU=あなた)」で、VALU。
「トップバリュ」とか「マックスバリュ」とかあるし、造語的にもいいなと。
VALUのめざすところ
「がんばる人が、成功しやすくなる」社会です。
クラウドファンディングと根本的な思想は同じ。
今までは、がんばる人(ぼくは、才能は努力の結果だと思います)は知識や運やコミュ力の結果として、なんらかのビジネスモデルにうまいこと結実し、資金を経て大木と成すのですが、実はもっとチャンスがあってもいい。
「何かを成し遂げたいひと」と、「そのフォロワー」が、成し遂げやすい土壌をつくる。
たとえばいま、数えられないほどの地下アイドルや、クリエイターがいます。
彼・彼女たちを応援する人が、そのVALUを買って応援する。
彼らには、「資金」と「可視化されたフォロワー」の、ふたつの心強い味方が備わります。
その人の価値が何百倍にも膨れ上がったとき、その応援者にとっても、利になる。
だから、応援する側も、命がけで応援できる。
誰にも理解されなかった人が、YouTubeやクラウドファンディングのおかげで、遠く離れた理解者とつながれるようになった。
VALUは、それを「継続的なつながり」にできればいいな、と思っています。
今やっていること
VALUは、まだまだ有志のハンドクラフトでできているサービスです。
このサービスは、使い方によっては破壊的になりえるので、クローズドベータでのテストを何回も重ねました。
何より、ビットコイン・仮想通貨は、まだ法整備もつくっている最中。
現状法律上の仮想通貨はクーポンやポイントのような考え方ですが、持っているユーザーにとっては、お金と変わらないものです。
不備や事故がないように、調整を重ねています。
金融庁にも何度か訪れて、違法性がないかを検討し、「金融庁や弁護士の指導のもとに適法性に注意してサービス設計を行っています。
今は、必死でお問い合わせ対応と、新規上場(MY VALU)の承認対応をしています。
これは、ひとりひとり、お名前を確認させていただきながらやっています。
そして、クローズドβではわからなかった、公開してわかった、デバッグと改善ポイントの波に飲まれながら、より信用のおけるサービスへと改善できる体制づくりをしています。
その結果、UXは至らないところも多いですが……どうぞ大目に見てやっていただければ幸いです。
・BTCの入金が遅い。これは待っていただければ問題ありません。
・大口の出金ができない。ホットストレージに大量のBTCを置いておくと、マウントゴックスと同じようにハックされてしまいますので、正しいルールを整備しております。しばしお待ちくださいませ。
・承認に関しては、今のところひとりひとりやらせていただいております。しばしお待ちください……。2,000人くらいいらっしゃいます。
・時価総額は、あくまでめやすです。市場の動きによって現在値が決まり、開始したばかりの現在では、「直近の売買」で現在値が決まります。その現在値に、VA数をかけたものが時価総額です。その金額を持っているわけではなく、売り注文が出てはじめて価値となります。時価総額ばかりに振り回されないUIにするつもりです。
等々、まだ数々の至らないところがあるのですが、ぜひ長い目で見てやっていただければ幸いです。
よいものにいたします!