みわよしこ

フリーランス・ライター(科学・技術・社会保障・高等教育) 報告 オーサー

当然のこととして、知的生産者の権利保障は必要です。
著作権法には図書館での利用に関する規定もあります。
現在、知的生産者の権利保障が充分かどうかは、やや微妙です。生産過程・成果の流通に対して図書館による見えにくい権利保障がある一方で、「図書館のせいで売り上げ減少」というケースもあります。さらなる事例の集積・さらなる熟議が必要なのは、間違いありません。

しかし「あなたが懸命に作ったものを当然のようにタダで持っていく人」という表現に、私は激しい衝撃を受けました。
図書館で資料を借りることは、いかなる意味でも、知的生産物の不当使用に当たりません。
公共図書館サービスの目的の一つは、情報およびコンテンツへのアクセスの保障。それは基本的人権の一部だから。図書館が無償なのは、経済的理由での基本的人権の制約は許されないから。

どうか著者と読者それぞれの権利について、今一度のご再考をお願いします。

みわよしこ

フリーランス・ライター(科学・技術・社会保障・高等教育)

1963年福岡市生まれ。大学院修士課程修了後、企業内研究者を経て、2000年よりフリーランスに。当初は科学・技術を中心に活動。2005年に運動障害が発生したことから、社会保障に関心を向けはじめた(2007年に障害者手帳取得)。著書は書籍「生活保護リアル」(日本評論社、2013年)など。2014年4月より立命館大学先端総合学術研究科一貫制博士課程に編入し、生活保護制度の研究を行う。なお現在も、仕事の40%程度は科学・技術関連。

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