ただ今回は「ウェットルキング」からもわかるように、戦隊シリーズよりもずっとマイナーな作品を元ネタとしている。
なので、自分自身の確認も兼ねて、今回の話に使われているネタのシーンを、順に紹介していってみようと思う。
・夏美の戦力分析シーン
元ネタはウルトラセブン39話「セブン暗殺計画 前編」の冒頭。
ガッツ星人がアロンを使ってセブンと戦わせ、セブンの能力を分析しているシーン。
ケロロの喋り方もオリジンを踏襲してか、抑揚を抑えた言い回しになっている。
・いいナメクジを見つけたと言うタママのセリフ
「グッニュース、グッニュース、グンソーサン、ヨロコンデクダサーイ」
これは確実ではないけども、「地球防衛軍」に登場したインメルマン博士の台詞回しをパロったものではないかと思われる。
博士は劇中で遊星人ミステリアンへの対抗武器として、パラボラ兵器・マーカライトファープを開発するのだが、言葉の発音が英語圏のものであるため、そのことをみんなに知らせる時の言葉が、
「ミナサン、ヨリコンデクダサイ!」
「カンタンニウート、チョッケーニハクメートルノレンズデュス!」
と言う風に聞こえてしまっている、というもの。
・ウェットルキングを呼ぶ時のサイン
「ミルモでポン」でもパロディネタとして登場した、72年作品「突撃!ヒューマン」のヒューマンサインが元ネタ。
詳しくはこちらを。
・ウェットルキング登場シーン
ウェットルキングは原作でのウェットルマンと違い、1972年から73年にかけて放送された巨大ヒーローもの「アイアンキング」が元ネタになっている。
タイトルロゴや登場シーンは、モロにOP映像のパロなので、詳しくはこちらを。
ちなみにウェットルキング登場時の「霧の中から~」というケロロのセリフは、アイアンキング主題歌からのパロ。
さらに言えばバックにかかっていたウェットルキングの主題歌?が、なんとなく子門真人チックな歌い方になっている(笑)。
・舞台
これも「ヒューマン」より。
ヒューマンは「8時だョ!全員集合」のような舞台劇であったため。
・ケロロとタママの服装
「アイアンキング」の主人公・静弦太郎と霧島五郎の服装。
ケロロが弦太郎でタママが五郎。
・ウェットルマンのタイマー
額と胸、2つのタイマーが点滅しており、地球上での活動時間は4分44秒だけらしい(この辺はウルトラマンレオの「2分40秒」が元ネタ?)。
元ネタであるアイアンキングも水分をエネルギー源としており、変身後は1分間しか戦えない。
危険を知らせるタイマーは胸、首の辺り、額の3つについており、それぞれ変身してから30秒、50秒、60秒経つと、それぞれのタイマーが点滅するようになっている。
・Bパートのサブタイロゴ
今更言うまでもなく、「帰ってきたウルトラマン」のタイトル。
・「暴力反対!!100万人
「ゴジラ対へドラ」で毛内行夫が富士の裾野で開いた「公害反対!!100万人
元々はきちんとした運動を行うつもりだったらしいが、幸夫の発案でゴーゴーとなり、にもかかわらず参加者は100人にも届かず、さらには出現したヘドラによってほとんど殺されてしまうと言う、何とも情けない終わり方を迎えた。
・ウェットルマンを呼ぶ笛。
元ネタは「マグマ大使」。
主人公のまもる少年はマグマ大使を呼ぶときに笛を吹く。1度吹けばマグマ大使の子供であるロケット人間・ガム、2度吹けばマグマ大使の奥さんであるモルが現れ、3度吹くことでマグマ大使が現れる。
・ソルトゲン反射光
元ネタは「ウルトラマン」16話「科特隊宇宙へ」でバルタン星人2代目が披露した「スペルゲン反射鏡」。
バルタンの苦手なスペシウムをエネルギー源とするスペシウム光線を、反射させることが出来る。
・「だいじょ~び!」
元ネタは実写版「仮面の忍者赤影」における、少年忍者・青影の決めゼリフ。
ポーズはこちらで確認を。
・ウェットルマンジャイアント
元ネタは「シルバー仮面ジャイアント」。
シルバー仮面は元々等身大ヒーローものとして製作されていたが、人気のほどが芳しくなかったため、「梃入れ」としてシルバー仮面は中途から巨大化できるようになり、巨大宇宙人との戦闘がメインとなった。
路線変更後の作品タイトルが「シルバー仮面ジャイアント」なのである。
・ケロの笛
元ネタは「人造人間キカイダー」における「ギルの笛」。
キカイダーは不完全ながらも良心回路を持ち、人間のために戦うが、元々は敵組織ダークのアンドロイドとして作られたため、首領であるプロフェッサーギルの持つ笛の音を聞くと、封印したはずの悪の心が甦ってしまい、善と悪の心の狭間で、苦しむことになってしまうのである。
と、こんなもんですかね。
やっぱり原作どおりのウェットルマンを出すのは難しかったのだろうか。まあこれはこれで十分楽しめたけどね。