BLACKSOULS -黒の童話と五魔姫- エンディング考察
- 2017-08/10
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ストーリーやエンディングに関しての考察です。
元ネタになった他の作品などを交えて解説しています。
全てのエンディングを見ていない方は、絶対に読まないでください。
全てのエンディングを見ている、一番難しいエンドまでちゃんとたどり着いた、
そういった人への向けての記事です。
警告はしましたので、無視して読まれた方が楽しみを損なわれても、
一切関知しません。
元ネタになった他の作品などを交えて解説しています。
全てのエンディングを見ていない方は、絶対に読まないでください。
全てのエンディングを見ている、一番難しいエンドまでちゃんとたどり着いた、
そういった人への向けての記事です。
警告はしましたので、無視して読まれた方が楽しみを損なわれても、
一切関知しません。
Cエンドの意味とは?(ネタバレの解説)
Cエンドを見た人は、
「これってハッピーエンドなの?
バッドエンドなの?」
とわからなかった人もいるかもしれません。
この作品は、
ネフェ○エル、イストワ○ル、魔王○語物語という
3つのフリーゲームの影響が色濃く見える作品です。
その中でも、イストワ○ル、魔王○語物語の影響が特に強いですね。
ネフェ○エルにはそれほど影響を受けていない感じですが、
イストワ○ルと魔王○語物語が、そもそもネフェ○エルが無いと生まれなかった作品ですから、
結果的にその系譜は受け継いでいると言えます。
まずは、その3作品の方向性と照らし合わせて考えていきたいと思います。
※童話をRPG風の戦闘に置き換えるという意味では、
カードワ○スの[十三○魔女の話]などの影響もあるかもしれません。
まず、ネフェ○エルに関して。
この作品自体、難解な作品でして、
おそらく実際にプレイしても、プレイ動画を見ても、真相の部分がわかりにくいです。
ネフェ○エルの根っこの部分に関しては、
「もう時が経ったからすべて話していいだろう」
と、ネフェ○エルの作者様自身が真相を説明してくれていますので、
そちらの話を見たほうが分かりやすいです。
↓ネフェ○エルの真相説明
https://togetter.com/li/481288
合わせて見ておきたい動画
ネフェ○エルの革新的だった部分は、
神、創造神などが、完璧な存在とは限らない、
神というのは、創造者なだけ、神が完璧とは限らないんだよ、と、
よく考えてしまいがちな、神が正しくて、間違っているのは人間で、
いつも間違っているのは人間のほうなんだ、とは違った角度で神が描かれている点です。
まず、神様=完璧な存在という前提を取っ払って考えてみること、
そこから入って捉えることが出来るようになると、この作品も考えていきやすいのではないかと思います。
次に、イストワ○ルに関して。
イストワ○ルがどういう作品かに関しては、この動画を見るのが一番わかりやすいでしょう。
(綺麗に作品を追いかけていってくれています)
※イストワ○ルのネタバレを見るだけなら、上で紹介している動画のPart37の動画を見るだけで良いです。
但し、最大のネタバレですし、その作品の楽しみをすべて奪いかねない箇所ですから
覚悟の上で、観られてください。
(本当にすべてのネタバレをしている箇所ですから、
いきなり観ると、他を見る必要がなくなってしまうので気をつけてください)
それと、できればイストワ○ルの中身を知る前に、
[正しい性奴隷の使い方]をプレイしていない人は、
[正しい性奴隷の使い方]をプレイして欲しいです。
そうじゃないと、[正しい性奴隷の使い方]でもネタが結構出てくるので、
イストワ○ルを知ってしまっていると、
[正しい性奴隷の使い方]で、しらけてしまう部分が出てくるかもしれません。
なるべくなら、[正しい性奴隷の使い方]を先にプレイして欲しいというのはあります。
但し、最大のネタバレですし、その作品の楽しみをすべて奪いかねない箇所ですから
覚悟の上で、観られてください。
(本当にすべてのネタバレをしている箇所ですから、
いきなり観ると、他を見る必要がなくなってしまうので気をつけてください)
それと、できればイストワ○ルの中身を知る前に、
[正しい性奴隷の使い方]をプレイしていない人は、
[正しい性奴隷の使い方]をプレイして欲しいです。
そうじゃないと、[正しい性奴隷の使い方]でもネタが結構出てくるので、
イストワ○ルを知ってしまっていると、
[正しい性奴隷の使い方]で、しらけてしまう部分が出てくるかもしれません。
なるべくなら、[正しい性奴隷の使い方]を先にプレイして欲しいというのはあります。
イストワ○ルに関しては、ゲーム部分でも色濃く影響が出ている感じです。
スタートから色々な箇所を巡れて、
ダンジョン同士がつながっている。
ネフェ○エルも似た形式なのですが、ネフェシエルはバラバラに進めるけど、
それらが集合して中間地点で合流しさらにその先も複数だけど、
最後にまた集約されたダンジョンに進むという感じです。
イストワ○ルは、ルートのレールがバラバラなのだけど、途中で交差しながらそれぞれの道が伸びている。
道が集約されているのではなく、それぞれの道を自分のペースで進めていく。
レールの分かれ方に関しては、イストワ○ルのほうに近いです。
それに、イストワ○ルでも水に沈んだ都市でアトランティアとかありますから、
完全にアトランティカの元ネタですよね。
(色々なところから探索できるけど、わかっていないと初見殺しだらけなところも、
イストワ○ルのほうに似ていますね)
後、イストワ○ルという作品はメッセージ性が強い作品なのですが、
要約すると、「創造という行為は無駄な行為なのか、意味のない行為なのか」
ということに関して、
作られた側が凄いことをやってのけるのなら、
「そういう存在を創造した」と逆手に取って創造を肯定することができる。
「じゃあ、作られた側がそれをやってのけたら・・・」
という、作られた側がどう意味を成していくかという部分。
それを通して、
「現実でもいるかどうかはわからないが、
もし本当に神という存在がいたとして、現実のあなたはその神のおもちゃでしかないのか?」
という部分に対しても
「運命に悲観して絶望するだけなら、それこそまさに神のおもちゃにしか過ぎないよ。
自分が運命に負けずに何かを成し遂げたら、
それは神がそういう存在を創造した、と逆説的な立証にもなる。
だから、目の前の現実に負けずに、あなた(自分)の物語を精一杯生きてください」
という賛歌にもなっている。
そのことからも言えるように、
作られたものの意味、作られたものは何のために存在するのか、
創造という行為へ何を託し、籠めることができるか、
創造という行為への真摯さが詰まっている作品です。
それと対比して、Cエンドの神がやっていたこと。
あれは完全に創造という行為を弄んでいますよね。
振り回しているだけです。
「お前、創造という行為をそんな考えで振り回しているの?」
と、怒りが湧いてくる頭の中のダメさ。
作られた世界、存在というのは、神の好みの展開に のたうちまわるための駒としか見ておらず、
他の創作物に出会っても
「あ、あれいいじゃん、ついでだから、自分好みに改変して
その形の世界にしてしまおう」
と、力を振り回すことしかない発想。
そんな創造という行為を舐め腐っているような振り回しに
元ネタとして応用されれば、それは原作者としては怒り心頭なわけです。
そんな神への怒りという視点で考えれば、
あの主人公の行動も「そうだよね」という部分はあります。
しかも、ラストに許さないところがイストワ○ルと正反対です。
許してあげるハッピーエンドに見せかけて、それをへし折って
「お前が今までやってきた、お約束をぶち破って突き落とすパターンだぞ」
とそっくりそのまま味わわせている。
これも、世界を大事に面倒を見てきたイストワ○ルと
物語を粗末に扱ってきたCエンドの神で、
末路が正反対になっている。
(この末路に関しては、魔王○語物語のカワードに近いでしょうか)
この対比も良くできていると思います。
※ちなみに、ゲームスタート時に
Cエンドでわかった主人公の名前をニューゲームで始めたときに入力してみましょう。
(複数候補が思い浮かびますが、兄弟として有名なのです。
ヒント:ヤーコプ廃坑のヤーコプとヴィルヘルム大橋のヴィルヘルムが、
そのまま その兄弟の名前から来ていると思われます。
どうしてもわからない人は、もう一度アリスの図書室に行って、
アリスの目の前にあった本を調べてみてください。)
このスタート時の名前入力に関しての手法も
イストワ○ルで使われている手法の対比になっていますね。
(イストワ○ルでも、開始時の名前入力でのネタがあります。
展開は全然違いますが)
話は移りまして、魔王○語物語に関してです。
魔王○語物語のほうは、現実というのは夢物語のように綺麗とは限らない。
そのダークな世界観。
このダークな世界観は、魔王○語物語だけでなく、
魔王○語物語の作者様の他の作品も含めた傾向の影響という感じでしょうか。
一見、かわいいように見えて、
蓋を開けるとホラーや残酷性が見えてくる演出、展開。
それに、ハーブ瓶が回復ポイントで補充できるのとか、
魔王○語物語の空き瓶と同じですし、
技に首切りとかあるのとかからも、影響は見受けられます。
そして、ニヒリストやリアリストが考えるような現実しかないのか?
そういった方向性の考え方を持つ作者(神)への反逆、運命の打破とか、
作者の考えている物語に逆らって、現実側が答えを出すというところとかも、
この作品の方向性に近い部分があります。
もう一つ魔王○語物語と似ている点としまして、
最初から実は答えが盛り込まれているという点です。
その最初から盛り込まれている答えというのは、
何で童話を揃えたら裏ルートに突入できたかという部分です。
最初のボス、ヘンゼルとグレーテルを倒して、
奥にいるドロシーに話しかけると、その本(童話)を見せてくれと言われます。
そして、その本を見せたときのドロシーのセリフは、
「ふむ・・・・・。
子供向けの童話に見えるが、これは召喚魔術の本だな。
俺にも唱えられない魔術だ。」
「召喚された者は一度倒されるとこの本へ還る。
魔獣を召喚獣として扱うなんて聞いた事がないが・・・」
「どうせ召喚者はろくでもない奴だ。
魔姫かそのあたりだろう」
これがドロシーのセリフです。
ここに答えがあります。
童話=召喚魔法の本なんです。
で、ドロシーは、術者は魔姫とかだろうと推測していますが、
実際は、魔姫も童話ですし、ドロシー自身すら童話でしたよね。
当然、召喚魔法を使った存在は誰かというと、
Cエンドの神しかいないわけで、それらの召喚された人物たちを
世界に配置していって舞台に仕立て上げていたわけです。
だから、主人公はCエンドの神が改ざんした童話の本、
その本を召喚魔法の媒体にして
具現化(配置)された人物がいる世界を歩かされていた。
つまり、改ざんされた物語を無理やり見せ付けられていた側ということです。
記憶まで消されて、勝手にその物語の主人公にされて。
そして、ドロシーの言っているように、
召喚された者は一度倒される(殺される)と本へ還るわけです。
ということは、全ての召喚されている者を倒して、
本の形へ戻す=召喚魔法を一つずつ解いていっているということになります。
そこからしても、序盤のドロシーのセリフが答えになっている部分がある。
実は、こういった、最初のほうで真相へのヒントが出ているというパターンは、
魔王○語物語に多く使われていたパターンなんです。
そういった表現の仕方に関しては、魔王○語物語の影響が強く出ている作品だなと感じます。
最初から実は答えが盛り込まれているという点です。
その最初から盛り込まれている答えというのは、
何で童話を揃えたら裏ルートに突入できたかという部分です。
最初のボス、ヘンゼルとグレーテルを倒して、
奥にいるドロシーに話しかけると、その本(童話)を見せてくれと言われます。
そして、その本を見せたときのドロシーのセリフは、
「ふむ・・・・・。
子供向けの童話に見えるが、これは召喚魔術の本だな。
俺にも唱えられない魔術だ。」
「召喚された者は一度倒されるとこの本へ還る。
魔獣を召喚獣として扱うなんて聞いた事がないが・・・」
「どうせ召喚者はろくでもない奴だ。
魔姫かそのあたりだろう」
これがドロシーのセリフです。
ここに答えがあります。
童話=召喚魔法の本なんです。
で、ドロシーは、術者は魔姫とかだろうと推測していますが、
実際は、魔姫も童話ですし、ドロシー自身すら童話でしたよね。
当然、召喚魔法を使った存在は誰かというと、
Cエンドの神しかいないわけで、それらの召喚された人物たちを
世界に配置していって舞台に仕立て上げていたわけです。
だから、主人公はCエンドの神が改ざんした童話の本、
その本を召喚魔法の媒体にして
具現化(配置)された人物がいる世界を歩かされていた。
つまり、改ざんされた物語を無理やり見せ付けられていた側ということです。
記憶まで消されて、勝手にその物語の主人公にされて。
そして、ドロシーの言っているように、
召喚された者は一度倒される(殺される)と本へ還るわけです。
ということは、全ての召喚されている者を倒して、
本の形へ戻す=召喚魔法を一つずつ解いていっているということになります。
そこからしても、序盤のドロシーのセリフが答えになっている部分がある。
実は、こういった、最初のほうで真相へのヒントが出ているというパターンは、
魔王○語物語に多く使われていたパターンなんです。
そういった表現の仕方に関しては、魔王○語物語の影響が強く出ている作品だなと感じます。
それに最初に答えを言っているという事に関しては、
もう一つ、最初に捨てられの森の篝火にたどり着いたときに、
あいつに話しかけたときのセリフにもあります。
パンのかけらを拾っている場合、パンのかけらを拾っていることに
「あ~あ」みたいに言われましたよね。
そのセリフを抜き出してみます。
・パンのかけらを拾っていない場合
「種火は便利だよ。
色んなところにいけるし、傷を癒すこともできるの。
点けておいて損はないよ」
「便利な世の中というのも考え物かな~」
・パンのかけらを拾っている場合
「あ、大事な道しるべを拾っちゃったんだねー。
かわいそうに、あの子達もう二度と帰れないかも」
「どのみちあの姿じゃ手遅れかな・・・?
くすくすっ・・・ ♡」
どうです?
奴の正体を知った後に振り返ってみると、
このセリフって、思いっきり本性がにじみ出ているのが分かりますよね。
パンのかけらを拾っていない場合は、
「主人公にハンデ与え過ぎちゃったかな」
みたいに取れますし、
パンのかけらを拾った場合のセリフは、
ヘンゼルとグレーテルが(おそらくキノコの幻覚に惑わされているうちにソウルが足りなくなって)
魔獣化して手遅れだという事を知っている視点での言葉ですよね。
そういう意味でも、最初から本性を見せている部分があります。
(もっと酷い本性が見れるのは、エリクシールの犬を倒した後に、
入り口付近に立っているこいつに話しかけたときですが)
で、魔王○語物語にも、ゲスさを持っている人物がいまして、
それが[カワード]という存在です。
(過激な名言(迷言?)で有名なキャラでもありますけど)
そのカワードは、最初は正体がわからないのですが、
物語を進めているうちに正体がわかります。
そして、一度 カワードの正体を知ったプレイヤーが
最初からゲームをやり直してみて、カワードの言葉を振り返ってみると
「何でそれをやった人物がそいつだと知っているんだよ。
それカワードじゃなければわからないことだろ」
というのを思いっきり最初のほうで口走っているのがわかるのです。
(まさに、カワードが神になったらこんな感じ、
というのがCエンドの神ですね)
そういった部分も、魔王○語物語と似ています。
やっぱりこの作品は、イストワ○ルや魔王○語物語の影響が
色濃く出ている作品です。
そして、この作品の良いところは、そういった元ネタへの愛があるという点なんですよ。
(元の作品を作った創作者がおこなった、創造という行為への敬意)
それらの元ネタを利用して、ただそれっぽいものを作ったのなら、
それもまたメアリー・スーになってしまうわけです。
そういう簡単な解釈で元ネタを利用するのではなく、
ちゃんと自分の表現へと転換、応用しきっていること、そこに魂や信念は感じます。
もう一つ、最初に捨てられの森の篝火にたどり着いたときに、
あいつに話しかけたときのセリフにもあります。
パンのかけらを拾っている場合、パンのかけらを拾っていることに
「あ~あ」みたいに言われましたよね。
そのセリフを抜き出してみます。
・パンのかけらを拾っていない場合
「種火は便利だよ。
色んなところにいけるし、傷を癒すこともできるの。
点けておいて損はないよ」
「便利な世の中というのも考え物かな~」
・パンのかけらを拾っている場合
「あ、大事な道しるべを拾っちゃったんだねー。
かわいそうに、あの子達もう二度と帰れないかも」
「どのみちあの姿じゃ手遅れかな・・・?
くすくすっ・・・ ♡」
どうです?
奴の正体を知った後に振り返ってみると、
このセリフって、思いっきり本性がにじみ出ているのが分かりますよね。
パンのかけらを拾っていない場合は、
「主人公にハンデ与え過ぎちゃったかな」
みたいに取れますし、
パンのかけらを拾った場合のセリフは、
ヘンゼルとグレーテルが(おそらくキノコの幻覚に惑わされているうちにソウルが足りなくなって)
魔獣化して手遅れだという事を知っている視点での言葉ですよね。
そういう意味でも、最初から本性を見せている部分があります。
(もっと酷い本性が見れるのは、エリクシールの犬を倒した後に、
入り口付近に立っているこいつに話しかけたときですが)
で、魔王○語物語にも、ゲスさを持っている人物がいまして、
それが[カワード]という存在です。
(過激な名言(迷言?)で有名なキャラでもありますけど)
そのカワードは、最初は正体がわからないのですが、
物語を進めているうちに正体がわかります。
そして、一度 カワードの正体を知ったプレイヤーが
最初からゲームをやり直してみて、カワードの言葉を振り返ってみると
「何でそれをやった人物がそいつだと知っているんだよ。
それカワードじゃなければわからないことだろ」
というのを思いっきり最初のほうで口走っているのがわかるのです。
(まさに、カワードが神になったらこんな感じ、
というのがCエンドの神ですね)
そういった部分も、魔王○語物語と似ています。
やっぱりこの作品は、イストワ○ルや魔王○語物語の影響が
色濃く出ている作品です。
そして、この作品の良いところは、そういった元ネタへの愛があるという点なんですよ。
(元の作品を作った創作者がおこなった、創造という行為への敬意)
それらの元ネタを利用して、ただそれっぽいものを作ったのなら、
それもまたメアリー・スーになってしまうわけです。
そういう簡単な解釈で元ネタを利用するのではなく、
ちゃんと自分の表現へと転換、応用しきっていること、そこに魂や信念は感じます。
ここからは、作品内の細かい部分の考察です。
●祈り主に関して
祈り主は、おそらく元ネタは、不思議の国のアリスの白ウサギでしょう。
この祈り主=白ウサギは
アリスをつれてきて、そのアリスが今度 主人公も連れてきた。
(これに関しては、不思議の国の篝火のところ、
左端の しゃべるラフレシアから聞けます)
篝火のところのテーブルの上の熊の話(熊の正面から話しかけることができます)によると、
祈り主は、アリスと主人公が恋人なことに嫉妬して裏切って、
メアリィ・スーのほうについたようです。
(熊は、お茶会の白ウサギたちが消えると、
一緒に消えてしまうから、その前に話を聞かないといけません。
周回でささっと行ける箇所ではありますが)
それで、一つ疑問なのが、そもそも何でこの兎は[祈り主]と呼ばれているのか?
元の白ウサギではなく、祈り主という状態になってしまっているのか?
祈り・主なのだから、祈りが関わっているだろうというのは推測できますが、
では、誰に祈るのか?ということになってきます。
その祈る対象というのは、上の内容から考えると、
メアリィ・スーに対して祈っているのではないかと推測できます。
この兎は、テーブルの熊の話からもわかるように、
主人公とアリスが恋仲ということに対しての現実改変を望んだじゃないですか。
[メアリィ・スーに祈っている主(ぬし、張本人)という意味で[祈り主]という推理もできます。
(祈り主が心の中に抱いている願いと言うのは、まさにメアリー・スーの語源的な願望、願いです。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC)
で、メアリィ・スーは改変をする力を持っている存在ではあるけど、
単純に願いをかなえてやる良い神様とかではなく、
腐れ外道の、吐き気を催す邪悪そのもののような性格をしている奴ですから
素直に願いをかなえるわけはなく、そこで童話の改変を思いついて
主人公を改変した童話を見せ付けられる存在へ、記憶を改ざんして生まれ変わらせた。
メアリィ・スーからすれば、
「主人公とアリスの恋仲は引き裂いてやったでしょ。
そこはやるにはやってあげたでしょ」
ではあるのでしょうね。
ただ、同時にメアリィ・スーは改変する力を使って、
童話を改ざんしまくって、好き勝手に具現し始めた、
自分のシナリオを勝手に進行し始めた。
(ここらへんが、普通のメルヘンではなく、ダークメルヘンという感じですね)
そしてそのシナリオにおいての祈り主という役目を
あの白ウサギは背負わされることになった。
それがレバーを作動させた後の聖森で言っている
「首輪をつながれた」という意味ではないでしょうか。
全てを通して、物事を引き起こしてしまっているのは根っこは何かと言うと[諦め]です。
主人公とアリスの仲に関しても諦めていた。
メアリィ・スーが暴走するのを止めることに関しても諦めていた。
最初の聖森での祈り主の言葉も、
「やあ、君もここにきたんだねえ。
ああいや、運ばれてきたと言うべきか」
「成る程。どうやら君には成すべき事があるようだね」
「それが世界を救おうが、或いは全人類を支配しようが
僕には関係ない話なんだよね」
これも真相を知っていて諦めている言葉ですよね。
(オープニングのジャンヌの遺言に従って、
ロストエンパイアとかを目指すとかの英雄っぽいこととかを
君(主人公)がやったところで、どうでもいい)
世界のカラクリをわかった上で諦めている感じです。
元ネタの白ウサギからして、
アリスとの対比で臆病さや諦めを象徴する存在ですから、
そういうポジションの存在ということでしょう。
アリスのことが好きで、主人公を引き離したのに、
アリスのために立ち向かう勇気もない。
逆らって元に戻ったところで、
また主人公とアリスが恋仲になるだけ。
そこでもまた自分は幸せになれないだろうと諦めている。
何より、メアリィ・スーの強大さに最初から諦めている。
そういった諸々の諦めの精神
それがラフレシアの言ってた[彼にとってはアリス<神様]の
根っこの部分ではないでしょうか。
そして、諦めや嫉妬などの負の感情に乗っかって
悪い神様がメチャクチャやりはじめた。
普通のメルヘンではなく、お約束とは真逆の残酷で暗い世界の物語、
そういう意味での[ダークメルヘン]ということでしょう。
ただ、祈り主も根っこで罪悪感を持っていたようで、
レバーを引いたあとの、本当の姿の聖森で、殺害するを選べば
「それでいい」と言って、戦闘なしでやられます。
そして、レバーを引く前、普通の状態で殺害しようとすると、
戦闘になります。(そこそこ強いです)
それを倒したときも、
「君ならメアリィ・スーだって・・・きっと・・・」
と言いますので、[メアリィ・スーをなんとかしてくれ]というのは、
奥底には気持ちとして持っているようですね。
ラストだと戦闘無しで殺せて、
ラスト以外だと、それなりに強い 祈り主を実力で倒せないといけない。
これは、ラストは、後戻りできない場所ですから、ソウル稼ぎも出来ませんし、
ソウルを全部レベルなどに還元すれば用なしですから、
始末してもそれほど問題ではありません。
ところが、レバーを引く前だと、警告にもあるようにレベルアップできなくなってしまいますから、
詰んでしまう可能性がある。
だから、祈り主を倒せる=ゲームもクリアできるくらい。
とぃう風にしておかないといけない。
こういった面に関しても、ゲームとして上手く落とし込んでいます。
●黒幕の行動原理に関して
黒幕の行動原理は大きく分けて2つ。
・自分の改ざんした童話を、主人公に全て味わって欲しい
・そういったことをやったのは、自分だと気付いて欲しい。
この2つですが、それをやったのが黒幕の仕業だと気づくのは、すべてを味わってもらった後、
さらに言うとその気付くというのも
主人公が自分の力でたどり着くことであって、他の存在からネタバレすることは許さない。
だから、不思議の国の篝火のところで、ネタバレした白兎は瞬殺したし、
本当の姿の聖森でも、他の妖精からいじめられているような演技で取り繕った。
(他の妖精からいじめられることで、自分を被害者に見せられるし、
主人公をけしかけて、そいつらを倒すことで
そいつらの口から真相がこぼれることを防ぐことが出来る)
黒幕に関しては、ラストバトル前、
答えを打ち込む前の会話でも「答えはわかっているはず」と言った感じで誘導していますから、
最後の最後まで誤魔化し続ける気はなかったのでしょう。
黒幕も「真相にたどり着ききるのだったらそれはそれでいいよ」とは思っている。
ただ、ズルしたり、ぎこちない形だと許さない。
という感じではないでしょうか。
(絶対にバレたくないのなら、どんな状況になっても正体を現さなければ良いわけですし)
主人公=原作者で
黒幕=改変した同人作家ですから、改変した物語を読んでもらってから、
正体を明かしたいということでしょう。
それと、黒幕からしたら、
召喚された存在が残っている(本に戻っていない)限り、
種明かしをしては、自分が用意した舞台に自分で水を差すことになるので、
その時点で気付かれるのも嫌。
黒幕からすれば、自分が改ざんした物語を主人公に体験してもらうのが目的だから。
召喚された存在が残っている限り、
自分の用意した物語を主人公が旅していくという設定が成り立ち続ける。
それが成り立っている間は、黒幕にとっては、
主人公に付き添う存在をやり続けることが一番の目的。
(実際は付き添いながら、自分の用意した物語に向かっていく主人公の姿を見つつ
自分の改ざんした物語への自己陶酔も交えてニヤニヤしていたのでしょうけど)
黒幕のほうからしても、すべての本を本棚に戻すというのが成り立つということは、
自分が改ざんした物語が全部なくなってしまった状況。
主人公に見せてあげたい物語がなくなったから、付き添い役である必要もない。
(実際は物語をどう味わっているかを横でニヤニヤしていたわけですから、
その反応を見るための、ネタ(物語)が尽きたとも言えます)
なので、黒幕のほうからしても、
また世界を取り繕って、物語の続きを見せる必要が無い。
もう、全部見てもらったから。
黒幕からすれば、主人公が真相に気付ききるかどうかのゲーム感覚で、
それに水を差す奴は許さないという感じですかね。
だから、最後はごまかそうとせずに「やっと気付いてくれたんだ」と、はしゃいだ。
(そして、その後に、
「ハッピーエンドは待ってなくて、バッドエンドなんだよ」
と突き落としてやる気だった)
●アリスの願いに関して
アリスに関してですが、
童話(アイテム)の不思議の国のアリスの説明では、
アリスはこの世界に気付いてしまったとあります。
そして、ニューゲーム時に本当の名前を入れたとき、
「覚えていてくれた」
と反応を示します。
(自分の恋人が、記憶改ざんされて別の存在にされていたのに、
それでも名前を覚えていてくれていたのですから、ああいう反応になるのでしょう)
つまり、オープニングのアリスは
主人公の本当の名を知っているということです。
アリスの目の前の本の、ダイイングメッセージでも主人公の本当の名に触れていましたし。
では、なぜオープニングで、普通に別の名前を入力したときに、
そのことを言わなかったのか?
それは、黒幕に従う振りをして、
どこかで反撃できないかチャンスをうかがっていたからでしょう。
アリスに対して祈り主が
「逆らったら消されるぞ、メアリィ・スーは好き勝手に改変できる強大な力を持っている」と警告されていたか、
それとも、「作られた世界である」ということに気付ききったのはアリスだけで、
その部分に関しては、黒幕にすら見せていないで、チャンスをうかがっていたのか。
(でも、本を元に召喚魔法を唱えたのは黒幕ですから、
そんなことは、黒幕からすれば透けて見えているわけで、
黒幕がわざとにそういう役割を与えて、弄んでいた可能性もあります)
なんにせよ、アリスは叛意を持ちながら嫌々従っている感じで、
あのオープニングの役割を演技でやっていた。
オープニングで別の名前を入力した後、
「良い名前ですね、ええ、大変素敵だと思います」
と言います。
この反応も、後から振り返って考えてみると、
慇懃無礼に嫌々言っているとも受け取れます。
(さらに言うと、アリスからすると、
「性に興味あるのか?」という質問をする役目にあることも、
相当にきつい役目ということです。
記憶を失った自分の恋人に、そんな質問をしているのですから。
ここも、初見のプレイヤーからすれば、ただエロゲとして、
エロのON・OFFを聞かれているだけに見えるところが、上手いところです)
ですが、その後に結局、アリスは消されてしまいます。
これは、そもそも主人公とアリスの過去の関係が
断ち切れた(再生された主人公がアリスを覚えていない)ことを
確認できたら最初から始末する気だったのか、
バッドエンド好きだから、感動の再会なんかさせてやるもんかと思って、
「また会いましょう」
の後でぶち壊しになるように、あのタイミングで始末したのか、
それとも、
こいつ(アリス)を放置しておくとネタバレをする可能性があると思ってあの段階で始末したのか、
どれなのかは明確にはわかりませんが、
黒幕は、気に入らないから消そうと思ってはいた感じですね。
でも、アリス02の言葉からして、
アリス01は、従う演技をしていても、やがて自分が消されることを予測してたようです。
(あのタイミングで消されるかどうかは別として)
アリスの願いは、改ざんされた童話を全て取り戻して、
この捻じ曲げられた世界を壊すこと。
アリス02からも、童話を集めることを促すことが発せられます。
[不思議の国のアリス]や[鏡の国のアリス]は、まやかしの世界に気付いて現実に戻る、
というのが、重要な要素になっている作品ですから、
アリスが夢を醒ます担当ではあるのでしょう。
でも、アリス02へ遺したことに関しても、童話を揃える事に意味がある。
というヒントであって、それが何につながるかは明確に触れていない。
元のアリスは、主人公の本当の名前を知っていますし、
世界のカラクリにも気付いていたから、もっと直接的なヒントも残せたはずです。
でも、そうしなかったのは、直接的なヒントだと、
黒幕が邪魔してくるからでしょう。
要は、
黒幕も主人公に真実に気付いて欲しいのだけど、
それは主人公自身が、自分で気付かないと気が済まない。
他の奴が答えを教えるのは、許せない。
(さらに言うと、童話が全て本に戻らない段階で答えに気づかれるのも嫌)
で、絶対に気付いて欲しいのではなく、気付ききるのなら気付いて欲しいというくらいの感覚。
そして、気付ききったら気付ききったところで、
感動の勝利ではなくバッドエンドを叩きつけてやるつもりだった)
アリスのほうは、本当のことを伝えたいけど、
本当に事を伝えようとしたら黒幕が打ち消しにかかってくるので、
主人公を行動で誘導することで気付かせるしかない。
このせめぎ合いになっている部分があるわけです。
だから、直接的に答えを教える、見せる、などをしたら
黒幕が邪魔してくるので、
主人公自身に気付いてもらって、黒幕に立ち向かってもらうしかない。
童話を全て揃えることに関しても、それが何になるのかを言うわけにはいかない。
それを実行すれば真実につながるということへ、
意味を説明せずに行動のほうで主人公を誘導していくしかない。
意味を説明すると、黒幕に邪魔されるから。
ただ、2つ目の部屋を仕組んだのも黒幕だったのなら、
1つ目の部屋の本を集めた後に、あの部屋に入ったときにどう思うか、
その反応を見てみたいという部分が黒幕のほうにもあったかもしれません。
だから、黒幕が仕組んだ、真実に気付くためのゲームに沿っての誘導は、
邪魔されることがなかった。
(黒幕としても、真実に気付くゲームを進みきるようだったら、
進みきった最後に、バッドエンドで突き落としてやることも、
楽しみにしていることの一つだから)
唯一、黒幕とアリスの認識の違いは、
黒幕は「そこまでたどり着いても自分が勝つよ」と思っているけど、
アリスは「主人公が勝ってくれるだろう」と思っている。
この違いを利用して、アリスも黒幕が仕組んだ真実に気付くためのゲームに
沿って誘導した。
不思議の国のアリスが、夢を旅して現実に戻る話ですから、
あの腐った世界を醒ますこと自体が、ダーク版 不思議の国のアリスとも言えるわけです。
(でも、ラスボスは、綺麗に醒めるのではなく、
最後は主人公を打ち負かしてバッドエンドにするつもりだった、
だけど、主人公が覆して勝ってしまった)
●本を揃えるとレバーが出現する意味
アリスが黒幕の作った世界の破壊を望んでいましたから、
レバーもアリスが仕組んだという可能性もあるのですが、
もし、レバーの仕組みを作ったのがアリスではなく黒幕のほうだったら、
レバーの出現条件自体、そういう条件じゃないと出現しないように、
最初から悪趣味な条件で仕掛けていた可能性もあります。
黒幕側が仕掛けた場合だとすると、
「真実を知りたければヒロインたちを殺すしかないよ。
君にそれができる?」
という嫌味が含まれている感じですね。
黒幕が仕組んだのなら、
真実に気付くためのゲームの課題の一つして、
悪趣味な仕掛けとして仕組んだとも捉える事ができます。
●レバーを作動させるときの言葉は誰の言葉?
レバーを作動させるときの言葉、
これもアリスか黒幕、どちらか難しいですね。
でも、口調からしたら、これも黒幕っぽいですね。
レバーを引くときの
「本当にいいの?後悔しないね?」
とか、アリスの口調っぽくないですし
「貴方の物語を終わらせよう?」
というのもアリスだったら、終わらせましょう、と丁寧語で言いそうな気がするんですよね。
それに、くすくす笑うのは、
上で触れた、ヘンゼルとグレーテルの篝火のところの笑い方と同じですし。
レバを引いた後に、もう一度レバーを調べたら
「後悔しても、もう戻れない」
と出てきますし、アリスはそんなこと言いそうにないですし。
レバーはどっちが仕組んだのか、アリスのセリフなのか、黒幕のセリフなのか、
はっきりしないところもありますが、
黒幕自体は、自分が改ざんした童話を
「どういい感じの改変でしょ」と主人公に見せ付けたいのと、
「あれ、やったのボク」と最後には気付いて欲しい部分がある、
ここは確かでしょう。
そして、自分(真実)に気付いて欲しかった部分もあるから
正体がばれてからは、意気揚々と自分語りを始めた。
バレたときに全然驚いていませんし、
ああいう黒幕は、計算外だったことは「これが計算外だった」と
しゃべりがちなのに、そういったこともなかったですから、
そもそも、アリスの役回りやあがきもわかった上で、
それに従って進んできたところでバッドエンドにしてやろうというのも黒幕の計画のうちで、
全部わかってて黒幕が仕組んでいたのではないか?
という気がします。
(そうやって進んできた上で、バッドエンドにしてやるから、という意図で)
で、最後に主人公も返り討ちにして、
主人公やアリスのあがきすらバッドエンドにしてやろうと舐めてかかったら、
なんと負けてしまった。
祈り主は、おそらく元ネタは、不思議の国のアリスの白ウサギでしょう。
この祈り主=白ウサギは
アリスをつれてきて、そのアリスが今度 主人公も連れてきた。
(これに関しては、不思議の国の篝火のところ、
左端の しゃべるラフレシアから聞けます)
篝火のところのテーブルの上の熊の話(熊の正面から話しかけることができます)によると、
祈り主は、アリスと主人公が恋人なことに嫉妬して裏切って、
メアリィ・スーのほうについたようです。
(熊は、お茶会の白ウサギたちが消えると、
一緒に消えてしまうから、その前に話を聞かないといけません。
周回でささっと行ける箇所ではありますが)
それで、一つ疑問なのが、そもそも何でこの兎は[祈り主]と呼ばれているのか?
元の白ウサギではなく、祈り主という状態になってしまっているのか?
祈り・主なのだから、祈りが関わっているだろうというのは推測できますが、
では、誰に祈るのか?ということになってきます。
その祈る対象というのは、上の内容から考えると、
メアリィ・スーに対して祈っているのではないかと推測できます。
この兎は、テーブルの熊の話からもわかるように、
主人公とアリスが恋仲ということに対しての現実改変を望んだじゃないですか。
[メアリィ・スーに祈っている主(ぬし、張本人)という意味で[祈り主]という推理もできます。
(祈り主が心の中に抱いている願いと言うのは、まさにメアリー・スーの語源的な願望、願いです。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%BC)
で、メアリィ・スーは改変をする力を持っている存在ではあるけど、
単純に願いをかなえてやる良い神様とかではなく、
腐れ外道の、吐き気を催す邪悪そのもののような性格をしている奴ですから
素直に願いをかなえるわけはなく、そこで童話の改変を思いついて
主人公を改変した童話を見せ付けられる存在へ、記憶を改ざんして生まれ変わらせた。
メアリィ・スーからすれば、
「主人公とアリスの恋仲は引き裂いてやったでしょ。
そこはやるにはやってあげたでしょ」
ではあるのでしょうね。
ただ、同時にメアリィ・スーは改変する力を使って、
童話を改ざんしまくって、好き勝手に具現し始めた、
自分のシナリオを勝手に進行し始めた。
(ここらへんが、普通のメルヘンではなく、ダークメルヘンという感じですね)
そしてそのシナリオにおいての祈り主という役目を
あの白ウサギは背負わされることになった。
それがレバーを作動させた後の聖森で言っている
「首輪をつながれた」という意味ではないでしょうか。
全てを通して、物事を引き起こしてしまっているのは根っこは何かと言うと[諦め]です。
主人公とアリスの仲に関しても諦めていた。
メアリィ・スーが暴走するのを止めることに関しても諦めていた。
最初の聖森での祈り主の言葉も、
「やあ、君もここにきたんだねえ。
ああいや、運ばれてきたと言うべきか」
「成る程。どうやら君には成すべき事があるようだね」
「それが世界を救おうが、或いは全人類を支配しようが
僕には関係ない話なんだよね」
これも真相を知っていて諦めている言葉ですよね。
(オープニングのジャンヌの遺言に従って、
ロストエンパイアとかを目指すとかの英雄っぽいこととかを
君(主人公)がやったところで、どうでもいい)
世界のカラクリをわかった上で諦めている感じです。
元ネタの白ウサギからして、
アリスとの対比で臆病さや諦めを象徴する存在ですから、
そういうポジションの存在ということでしょう。
アリスのことが好きで、主人公を引き離したのに、
アリスのために立ち向かう勇気もない。
逆らって元に戻ったところで、
また主人公とアリスが恋仲になるだけ。
そこでもまた自分は幸せになれないだろうと諦めている。
何より、メアリィ・スーの強大さに最初から諦めている。
そういった諸々の諦めの精神
それがラフレシアの言ってた[彼にとってはアリス<神様]の
根っこの部分ではないでしょうか。
そして、諦めや嫉妬などの負の感情に乗っかって
悪い神様がメチャクチャやりはじめた。
普通のメルヘンではなく、お約束とは真逆の残酷で暗い世界の物語、
そういう意味での[ダークメルヘン]ということでしょう。
ただ、祈り主も根っこで罪悪感を持っていたようで、
レバーを引いたあとの、本当の姿の聖森で、殺害するを選べば
「それでいい」と言って、戦闘なしでやられます。
そして、レバーを引く前、普通の状態で殺害しようとすると、
戦闘になります。(そこそこ強いです)
それを倒したときも、
「君ならメアリィ・スーだって・・・きっと・・・」
と言いますので、[メアリィ・スーをなんとかしてくれ]というのは、
奥底には気持ちとして持っているようですね。
ラストだと戦闘無しで殺せて、
ラスト以外だと、それなりに強い 祈り主を実力で倒せないといけない。
これは、ラストは、後戻りできない場所ですから、ソウル稼ぎも出来ませんし、
ソウルを全部レベルなどに還元すれば用なしですから、
始末してもそれほど問題ではありません。
ところが、レバーを引く前だと、警告にもあるようにレベルアップできなくなってしまいますから、
詰んでしまう可能性がある。
だから、祈り主を倒せる=ゲームもクリアできるくらい。
とぃう風にしておかないといけない。
こういった面に関しても、ゲームとして上手く落とし込んでいます。
●黒幕の行動原理に関して
黒幕の行動原理は大きく分けて2つ。
・自分の改ざんした童話を、主人公に全て味わって欲しい
・そういったことをやったのは、自分だと気付いて欲しい。
この2つですが、それをやったのが黒幕の仕業だと気づくのは、すべてを味わってもらった後、
さらに言うとその気付くというのも
主人公が自分の力でたどり着くことであって、他の存在からネタバレすることは許さない。
だから、不思議の国の篝火のところで、ネタバレした白兎は瞬殺したし、
本当の姿の聖森でも、他の妖精からいじめられているような演技で取り繕った。
(他の妖精からいじめられることで、自分を被害者に見せられるし、
主人公をけしかけて、そいつらを倒すことで
そいつらの口から真相がこぼれることを防ぐことが出来る)
黒幕に関しては、ラストバトル前、
答えを打ち込む前の会話でも「答えはわかっているはず」と言った感じで誘導していますから、
最後の最後まで誤魔化し続ける気はなかったのでしょう。
黒幕も「真相にたどり着ききるのだったらそれはそれでいいよ」とは思っている。
ただ、ズルしたり、ぎこちない形だと許さない。
という感じではないでしょうか。
(絶対にバレたくないのなら、どんな状況になっても正体を現さなければ良いわけですし)
主人公=原作者で
黒幕=改変した同人作家ですから、改変した物語を読んでもらってから、
正体を明かしたいということでしょう。
それと、黒幕からしたら、
召喚された存在が残っている(本に戻っていない)限り、
種明かしをしては、自分が用意した舞台に自分で水を差すことになるので、
その時点で気付かれるのも嫌。
黒幕からすれば、自分が改ざんした物語を主人公に体験してもらうのが目的だから。
召喚された存在が残っている限り、
自分の用意した物語を主人公が旅していくという設定が成り立ち続ける。
それが成り立っている間は、黒幕にとっては、
主人公に付き添う存在をやり続けることが一番の目的。
(実際は付き添いながら、自分の用意した物語に向かっていく主人公の姿を見つつ
自分の改ざんした物語への自己陶酔も交えてニヤニヤしていたのでしょうけど)
黒幕のほうからしても、すべての本を本棚に戻すというのが成り立つということは、
自分が改ざんした物語が全部なくなってしまった状況。
主人公に見せてあげたい物語がなくなったから、付き添い役である必要もない。
(実際は物語をどう味わっているかを横でニヤニヤしていたわけですから、
その反応を見るための、ネタ(物語)が尽きたとも言えます)
なので、黒幕のほうからしても、
また世界を取り繕って、物語の続きを見せる必要が無い。
もう、全部見てもらったから。
黒幕からすれば、主人公が真相に気付ききるかどうかのゲーム感覚で、
それに水を差す奴は許さないという感じですかね。
だから、最後はごまかそうとせずに「やっと気付いてくれたんだ」と、はしゃいだ。
(そして、その後に、
「ハッピーエンドは待ってなくて、バッドエンドなんだよ」
と突き落としてやる気だった)
●アリスの願いに関して
アリスに関してですが、
童話(アイテム)の不思議の国のアリスの説明では、
アリスはこの世界に気付いてしまったとあります。
そして、ニューゲーム時に本当の名前を入れたとき、
「覚えていてくれた」
と反応を示します。
(自分の恋人が、記憶改ざんされて別の存在にされていたのに、
それでも名前を覚えていてくれていたのですから、ああいう反応になるのでしょう)
つまり、オープニングのアリスは
主人公の本当の名を知っているということです。
アリスの目の前の本の、ダイイングメッセージでも主人公の本当の名に触れていましたし。
では、なぜオープニングで、普通に別の名前を入力したときに、
そのことを言わなかったのか?
それは、黒幕に従う振りをして、
どこかで反撃できないかチャンスをうかがっていたからでしょう。
アリスに対して祈り主が
「逆らったら消されるぞ、メアリィ・スーは好き勝手に改変できる強大な力を持っている」と警告されていたか、
それとも、「作られた世界である」ということに気付ききったのはアリスだけで、
その部分に関しては、黒幕にすら見せていないで、チャンスをうかがっていたのか。
(でも、本を元に召喚魔法を唱えたのは黒幕ですから、
そんなことは、黒幕からすれば透けて見えているわけで、
黒幕がわざとにそういう役割を与えて、弄んでいた可能性もあります)
なんにせよ、アリスは叛意を持ちながら嫌々従っている感じで、
あのオープニングの役割を演技でやっていた。
オープニングで別の名前を入力した後、
「良い名前ですね、ええ、大変素敵だと思います」
と言います。
この反応も、後から振り返って考えてみると、
慇懃無礼に嫌々言っているとも受け取れます。
(さらに言うと、アリスからすると、
「性に興味あるのか?」という質問をする役目にあることも、
相当にきつい役目ということです。
記憶を失った自分の恋人に、そんな質問をしているのですから。
ここも、初見のプレイヤーからすれば、ただエロゲとして、
エロのON・OFFを聞かれているだけに見えるところが、上手いところです)
ですが、その後に結局、アリスは消されてしまいます。
これは、そもそも主人公とアリスの過去の関係が
断ち切れた(再生された主人公がアリスを覚えていない)ことを
確認できたら最初から始末する気だったのか、
バッドエンド好きだから、感動の再会なんかさせてやるもんかと思って、
「また会いましょう」
の後でぶち壊しになるように、あのタイミングで始末したのか、
それとも、
こいつ(アリス)を放置しておくとネタバレをする可能性があると思ってあの段階で始末したのか、
どれなのかは明確にはわかりませんが、
黒幕は、気に入らないから消そうと思ってはいた感じですね。
でも、アリス02の言葉からして、
アリス01は、従う演技をしていても、やがて自分が消されることを予測してたようです。
(あのタイミングで消されるかどうかは別として)
アリスの願いは、改ざんされた童話を全て取り戻して、
この捻じ曲げられた世界を壊すこと。
アリス02からも、童話を集めることを促すことが発せられます。
[不思議の国のアリス]や[鏡の国のアリス]は、まやかしの世界に気付いて現実に戻る、
というのが、重要な要素になっている作品ですから、
アリスが夢を醒ます担当ではあるのでしょう。
でも、アリス02へ遺したことに関しても、童話を揃える事に意味がある。
というヒントであって、それが何につながるかは明確に触れていない。
元のアリスは、主人公の本当の名前を知っていますし、
世界のカラクリにも気付いていたから、もっと直接的なヒントも残せたはずです。
でも、そうしなかったのは、直接的なヒントだと、
黒幕が邪魔してくるからでしょう。
要は、
黒幕も主人公に真実に気付いて欲しいのだけど、
それは主人公自身が、自分で気付かないと気が済まない。
他の奴が答えを教えるのは、許せない。
(さらに言うと、童話が全て本に戻らない段階で答えに気づかれるのも嫌)
で、絶対に気付いて欲しいのではなく、気付ききるのなら気付いて欲しいというくらいの感覚。
そして、気付ききったら気付ききったところで、
感動の勝利ではなくバッドエンドを叩きつけてやるつもりだった)
アリスのほうは、本当のことを伝えたいけど、
本当に事を伝えようとしたら黒幕が打ち消しにかかってくるので、
主人公を行動で誘導することで気付かせるしかない。
このせめぎ合いになっている部分があるわけです。
だから、直接的に答えを教える、見せる、などをしたら
黒幕が邪魔してくるので、
主人公自身に気付いてもらって、黒幕に立ち向かってもらうしかない。
童話を全て揃えることに関しても、それが何になるのかを言うわけにはいかない。
それを実行すれば真実につながるということへ、
意味を説明せずに行動のほうで主人公を誘導していくしかない。
意味を説明すると、黒幕に邪魔されるから。
ただ、2つ目の部屋を仕組んだのも黒幕だったのなら、
1つ目の部屋の本を集めた後に、あの部屋に入ったときにどう思うか、
その反応を見てみたいという部分が黒幕のほうにもあったかもしれません。
だから、黒幕が仕組んだ、真実に気付くためのゲームに沿っての誘導は、
邪魔されることがなかった。
(黒幕としても、真実に気付くゲームを進みきるようだったら、
進みきった最後に、バッドエンドで突き落としてやることも、
楽しみにしていることの一つだから)
唯一、黒幕とアリスの認識の違いは、
黒幕は「そこまでたどり着いても自分が勝つよ」と思っているけど、
アリスは「主人公が勝ってくれるだろう」と思っている。
この違いを利用して、アリスも黒幕が仕組んだ真実に気付くためのゲームに
沿って誘導した。
不思議の国のアリスが、夢を旅して現実に戻る話ですから、
あの腐った世界を醒ますこと自体が、ダーク版 不思議の国のアリスとも言えるわけです。
(でも、ラスボスは、綺麗に醒めるのではなく、
最後は主人公を打ち負かしてバッドエンドにするつもりだった、
だけど、主人公が覆して勝ってしまった)
●本を揃えるとレバーが出現する意味
アリスが黒幕の作った世界の破壊を望んでいましたから、
レバーもアリスが仕組んだという可能性もあるのですが、
もし、レバーの仕組みを作ったのがアリスではなく黒幕のほうだったら、
レバーの出現条件自体、そういう条件じゃないと出現しないように、
最初から悪趣味な条件で仕掛けていた可能性もあります。
黒幕側が仕掛けた場合だとすると、
「真実を知りたければヒロインたちを殺すしかないよ。
君にそれができる?」
という嫌味が含まれている感じですね。
黒幕が仕組んだのなら、
真実に気付くためのゲームの課題の一つして、
悪趣味な仕掛けとして仕組んだとも捉える事ができます。
●レバーを作動させるときの言葉は誰の言葉?
レバーを作動させるときの言葉、
これもアリスか黒幕、どちらか難しいですね。
でも、口調からしたら、これも黒幕っぽいですね。
レバーを引くときの
「本当にいいの?後悔しないね?」
とか、アリスの口調っぽくないですし
「貴方の物語を終わらせよう?」
というのもアリスだったら、終わらせましょう、と丁寧語で言いそうな気がするんですよね。
それに、くすくす笑うのは、
上で触れた、ヘンゼルとグレーテルの篝火のところの笑い方と同じですし。
レバを引いた後に、もう一度レバーを調べたら
「後悔しても、もう戻れない」
と出てきますし、アリスはそんなこと言いそうにないですし。
レバーはどっちが仕組んだのか、アリスのセリフなのか、黒幕のセリフなのか、
はっきりしないところもありますが、
黒幕自体は、自分が改ざんした童話を
「どういい感じの改変でしょ」と主人公に見せ付けたいのと、
「あれ、やったのボク」と最後には気付いて欲しい部分がある、
ここは確かでしょう。
そして、自分(真実)に気付いて欲しかった部分もあるから
正体がばれてからは、意気揚々と自分語りを始めた。
バレたときに全然驚いていませんし、
ああいう黒幕は、計算外だったことは「これが計算外だった」と
しゃべりがちなのに、そういったこともなかったですから、
そもそも、アリスの役回りやあがきもわかった上で、
それに従って進んできたところでバッドエンドにしてやろうというのも黒幕の計画のうちで、
全部わかってて黒幕が仕組んでいたのではないか?
という気がします。
(そうやって進んできた上で、バッドエンドにしてやるから、という意図で)
で、最後に主人公も返り討ちにして、
主人公やアリスのあがきすらバッドエンドにしてやろうと舐めてかかったら、
なんと負けてしまった。
●その他の疑問点
・ゲーム中の世界は、現実世界を物語の世界に近い形に書き換えられたものなのか?
それとも、主人公が物語の中に引きずり込まれているのか?
・ラフレシアの話では、祈り主がアリスを連れてきて、アリスが主人公を連れてきた。
最初は楽しくお茶会をしていたけど、
テーブルの熊の話では、祈り主が嫉妬して、メアリィ・スーへ改変を願った。
問題は、祈り主が嫉妬する前の不思議の国は、物語の世界なのか、
それとも、最初からメアリィ・スーが現実世界を改変して具現していた不思議の国で、
祈り主になる前から、その兎は改変された現実の一部だったのか?
(メアリィ・スーが登場してから、現実が物語に侵食され始めた可能性もありますが。
ラフレシアの話では、祈り主やアリスが共謀して赤の女王を処刑したとありますから、
最初から改ざんが始まっていたとも考えられる)
・メアリィ・スーは現実においての超越神なのか?
それとも人間を嫌悪し、見下しているだけで物語の中でしか神でいられない
同人作家(を重ね合わせた、物語の中での邪神なのか)なのか?
(外に本当に同人作家がいるわけではなく、
タチの悪い同人作家にそっくりな性質の、物語の中の神?なのか?)
要は、現実を物語風に改変してしまっているのか、
物語に引きずり込んで、その範囲内の現実を現実改変と呼んでいるのか、
そこの差ですね。
メアリィ・スーは、
2形態目から3形態目にチェンジするときにこう言っています。
「ボクを殺して、この先待っているのはページのない裏表紙。
君は望んだ風景を見ることができない。」
「物語が終われば、世界は静止する。
君だけが呼吸して、誰もが同じ言葉を紡ぐだけ。
孤独な世界だと知れば、君はやがて永遠の眠りにつくんだよ」
これって、このゲーム(作品)自体を指している言葉に感じられます。
物語が終われば、世界は静止する。
=クリア後にゲームが続いても、何も目的がなく、周回に入らざるをえない。
(周回すらもイレギュラーな要素ですから、本来は周回すらもない)
誰もが同じ言葉を紡ぐだけ
=ゲームの人物たちは同じことしかしゃべらない。
永遠の眠りにつく
=ゲーム内でやることがなくなれば、やがてゲームを起動しなくなる。
もう、このゲームとしては先がないよ、
ということを指しているのでしょう。
それに、童話ピノッキオを見ても、
あの世界の人間たちは、全部作られた存在とも見て取れます。
(少なくとも、あの世界の人間は、[天然][自然]のものではない)
塵海の雑魚キャラのニンゲンを見ても、失敗作に近い感じですし。
アリスの童話には、「この世界は誰かの妄想」とある。
でも、祈り主は、「メアリィ・スーは現実改変する力を持っているといっている。」
と言ったり、「僕たちは生きている」と言っている。
(元ネタからして、祈り主は、物語の中の存在なのに)
祈り主は、世界をどこまで認識できているのかという問題がある。
それを加味すると、作り物だから物語の中の世界のように思えますが・・・
メアリィ・スーは、正体がバレてから戦闘までの会話で
「人間って醜いよね。欲望を剥き出しにして
いつも殺しあってて、どこの国でも戦争戦争・・・・・」
「そんな人間に毎日祈られてばっかりでね。
神様、飽きちゃったの」
と言っている。
ここだけを見ると神様であることに疲れたように思えますが、
思い出して欲しいのは、こいつはバッドエンド大好き、
自分の好きな展開へ進めば、人間がどうなろうと、どうでいい奴という点です。
そういう意味でいえば、自分の好みの展開を見るための
苦しんでいれば良いだけの観賞物という風に人間を見ている可能性があります。
メアリィ・スーの語源的に考えて、祈られるのに飽きたというのは、
直接的には、作品内の人間たちの祈りかもしれませんが、
遠まわしに、「こういった話を作れよ。」「このキャラの行動はこうすべきだ」とか
と言われることに鬱陶しさを感じている、
作りたい方向性の作品を作っていたい同人作家のようにも受け取れます。
(ただ、メアリィ・スーの場合、そのやりたいこと、やっていたいことが、
モラルの欠片も無く、悪趣味の極みのような性質のもの。
そういったものだけ作っていたい同人作家などにダブらせているように思えます)
そして、そのメアリィ・スーのような方向性の存在を望む者たちというのもいます。
それが不思議の国のお茶会の兎たちのような、
「男主人公がいい」
とか
「女主人公がいい」
とか言っている、実際の自分では無理なことを
実行したい、実行できる存在になってみたいという願望を持っている存在。
(メアリィ・スーが存在するための燃料を注いでいるような願いです)
兎に例えているのは、自分では実行、具現できる力が無いのに、
黒い願望を望むだけは望んで、やばくなったら全速力で逃げる
うるさい層とかへの隠喩も含んでいる気がします。
さらに付け加えますと、不思議の国の雑魚敵の兎は、
倒したら1万ソウルと黒いソウルを落とします。
黒いソウルなんですよね。外見が白いのに。
(大抵の敵は、外見やイメージどおりの色のソウルを落とします。
聖職者や天使、白をイメージする敵は白のソウルを落としますし)
黒の裁判は、主人公のカルマが溜まって襲い掛かってくるときは、
ソウルが黒く穢れていると言って来ます。
(祈り主なんか、元ネタは白ウサギなのに外見まで真っ黒です)
ということは、黒いソウルというのが、空想の世界でアンモラルな行動に突っ走りたいという
登場人物たちのお約束破りの改変欲求の想いの結晶?
そこから改変された黒い童話の集り。
だからこのゲームのタイトルがBLACKSOULSなのでしょうか?
[エンディングに関して]
メアリィ・スーは他人の願いをかなえてやることよりも、
自分の好みの展開の物事が起きていればそれで満足な、
自分のやりたい展開しか興味のない、同人作家のような気質です。
対して、白ウサギたちは、現実の自分たちじゃ無理なこと、
それが改変されるような、想いを抱えている存在。
この関係というのも、同人の作者と読者の関係に通じます。
ただ、同人=必ずしもこういった関係ではなく、
綺麗にファンと交流する関係もありますから、
やはりその距離を作らせている根本は、メアリィ・スーの
自分の好みの展開しか興味がなく、
相手の願望なども、自分の好みの展開に利用するための口実、ネタに過ぎない。
そういった性格の部分に起因しています。
そんな中、自分の好みの展開のために、
のたうちまわるための駒でしかないと思っていた人間の中に、
素晴らしい物語を書く存在(主人公)がいた。
その主人公の作品に対して、メアリィ・スーは
ファンと言いつつ敬意なんかなく、
「私はそんなお前の物語だって、好き勝手に捻じ曲げることが出来る強大な存在なんだよ
好みの展開にしようと思えばいくらでもできる存在なんだよ」
と自分を誇示しただけだった。
私は好き勝手に改変できるんだ、
君達のいる世界には、一次元上にそういった存在がいるんだ。
その一次元上の私という存在に気付いてくれ、崇めてくれ、という、
創作者として崇めてくれじゃなく、改変能力を持ってして崇めてくれ、
ということしか頭に無かった。
でも、それは自分が認められることしか頭に無く、
本家を差し置いて、好き勝手に展開を作れる自分の方が偉いと
自惚れているタイプの同人作家と同じ頭の中です。
(原作に対して、自分が改変してやるための材料としか考えていないタイプの同人作家)
このスケールで考えると、メアリィ・スーは
物語の外の本当の神の可能性もあるとも考えられます。
ただ、主人公からすれば、相手が物語の外の神であろうと、中の神であろうと
「ほう?それで?(ピキピキ)」という話ではあります。
だから、Cエンドのラストに関しても、
主人公は最後、その神をピーーーしちゃったわけです。
自己満足でそこらへん中に厄災をばら撒いてきて、ヒャッハッハッハと浮かれていたのに対して
「ほうら、お前の大好きな酷い末路だぞ」
とブチ切れた原作者が神自身(悪質な同人)へ突き返したってことでしょう。
要は、原作に敬意のない同人。
ただ、やりたい改変だけをやって、
そうやって好き勝手にふりまわすこと、振り回せる自分こそが偉いと自惚れているタイプの
同人作家の精神性を処刑した物語とも言えます。
現実でも起こりえる、悪いパターンでの原作者と同人の関係を題材にした、
まさに同人という場だからできる表現ですね。
(商業でやったら「同人を嫌悪している」と飛躍して、
同人の層から袋叩きにされかねないでしょう。
同人側から言っているから「うんうん、ああいうのは原作愛がないよね」
で片付いている部分があります)
そこらへんに関しては、上手くやっている作品だな、と思います。
断っておきますが、全部推測の域ですから、
断定系で他の場所で流布するのは、控えてください。
筆者は作者じゃありませんし。
まだまだわからないところも結構あります。
そもそも、ゲーム中の世界は、いつスタートしたのか?
不死者狩りなどのことに関しては、登場人物たちは植えつけられた記憶で
それらのことを話題として持ち出しているのか?
それとも、途中までは進んでいた歴史があったものを
メアリィ・スーが捻じ曲げたのか?
黒の裁判関連のことも、わからないことだらけです。
何の確証もないですし、個人的な勘だけど、
黒の裁判は、物語や創作に対して、
モラル的にあろうとしている存在(大衆・読者 いわゆる正義厨)を皮肉って配置されている
キャラのように感じられるんですよね。
正義を振りかざしている奴ほど、正義に酔いしれてドス黒い(魂をしている)という感じで。
リンダメア=狂信者的で悪い奴を狩れればそれでいい
ハイン=出世命(組織内での順列争いが第一)
ミランダ=職務より、自分より強い奴と戦いたいだけ
エズワルド=黒の裁判の使命に忠実なことが、本当に正しいのか疑問を持ち始めている。
まじめなエズワルドが一番、自分の使命に疑問を持っている。
(カタリナの童話では、神を信じているものほど、神を疑うとあるし。
エズワルドは、自分の居場所に悩んでいて、聖森にいたわけですし)
本当の姿を見せた聖森でも、
祈り主の南東のソファにエズワルドがいますが、あのセリフも、
「こんなくだらない世界(今まで自分たちが刈り取ってきた醜い連中がはびこっている世界)を
全部滅ぼしてくれるメアリィ・スーこそ本当の神だ」
と、あの段階になって、今まで自分が信じていたものに唾吐いて鞍替えした感じです。
「そうだ、こんなくだらない世界、全部壊せ、ハハハ、
あんた(メアリィ・スー)こそ、真の神だ」
と精神が壊れた感じですよね。
その他にも、
倒されると童話に戻るのに、アリス01の時点で童話に戻らなかったことや、
紅ずきん関連とかも謎が多いです。
紅ずきんは、アップデートで仲間にできるようにするとありますし、
アップデートで見えてくる部分もあると思います。
新キャラも予定されているようですし、
まだまだこれから見えてくる部分もあるでしょう。
・ゲーム中の世界は、現実世界を物語の世界に近い形に書き換えられたものなのか?
それとも、主人公が物語の中に引きずり込まれているのか?
・ラフレシアの話では、祈り主がアリスを連れてきて、アリスが主人公を連れてきた。
最初は楽しくお茶会をしていたけど、
テーブルの熊の話では、祈り主が嫉妬して、メアリィ・スーへ改変を願った。
問題は、祈り主が嫉妬する前の不思議の国は、物語の世界なのか、
それとも、最初からメアリィ・スーが現実世界を改変して具現していた不思議の国で、
祈り主になる前から、その兎は改変された現実の一部だったのか?
(メアリィ・スーが登場してから、現実が物語に侵食され始めた可能性もありますが。
ラフレシアの話では、祈り主やアリスが共謀して赤の女王を処刑したとありますから、
最初から改ざんが始まっていたとも考えられる)
・メアリィ・スーは現実においての超越神なのか?
それとも人間を嫌悪し、見下しているだけで物語の中でしか神でいられない
同人作家(を重ね合わせた、物語の中での邪神なのか)なのか?
(外に本当に同人作家がいるわけではなく、
タチの悪い同人作家にそっくりな性質の、物語の中の神?なのか?)
要は、現実を物語風に改変してしまっているのか、
物語に引きずり込んで、その範囲内の現実を現実改変と呼んでいるのか、
そこの差ですね。
メアリィ・スーは、
2形態目から3形態目にチェンジするときにこう言っています。
「ボクを殺して、この先待っているのはページのない裏表紙。
君は望んだ風景を見ることができない。」
「物語が終われば、世界は静止する。
君だけが呼吸して、誰もが同じ言葉を紡ぐだけ。
孤独な世界だと知れば、君はやがて永遠の眠りにつくんだよ」
これって、このゲーム(作品)自体を指している言葉に感じられます。
物語が終われば、世界は静止する。
=クリア後にゲームが続いても、何も目的がなく、周回に入らざるをえない。
(周回すらもイレギュラーな要素ですから、本来は周回すらもない)
誰もが同じ言葉を紡ぐだけ
=ゲームの人物たちは同じことしかしゃべらない。
永遠の眠りにつく
=ゲーム内でやることがなくなれば、やがてゲームを起動しなくなる。
もう、このゲームとしては先がないよ、
ということを指しているのでしょう。
それに、童話ピノッキオを見ても、
あの世界の人間たちは、全部作られた存在とも見て取れます。
(少なくとも、あの世界の人間は、[天然][自然]のものではない)
塵海の雑魚キャラのニンゲンを見ても、失敗作に近い感じですし。
アリスの童話には、「この世界は誰かの妄想」とある。
でも、祈り主は、「メアリィ・スーは現実改変する力を持っているといっている。」
と言ったり、「僕たちは生きている」と言っている。
(元ネタからして、祈り主は、物語の中の存在なのに)
祈り主は、世界をどこまで認識できているのかという問題がある。
それを加味すると、作り物だから物語の中の世界のように思えますが・・・
メアリィ・スーは、正体がバレてから戦闘までの会話で
「人間って醜いよね。欲望を剥き出しにして
いつも殺しあってて、どこの国でも戦争戦争・・・・・」
「そんな人間に毎日祈られてばっかりでね。
神様、飽きちゃったの」
と言っている。
ここだけを見ると神様であることに疲れたように思えますが、
思い出して欲しいのは、こいつはバッドエンド大好き、
自分の好きな展開へ進めば、人間がどうなろうと、どうでいい奴という点です。
そういう意味でいえば、自分の好みの展開を見るための
苦しんでいれば良いだけの観賞物という風に人間を見ている可能性があります。
メアリィ・スーの語源的に考えて、祈られるのに飽きたというのは、
直接的には、作品内の人間たちの祈りかもしれませんが、
遠まわしに、「こういった話を作れよ。」「このキャラの行動はこうすべきだ」とか
と言われることに鬱陶しさを感じている、
作りたい方向性の作品を作っていたい同人作家のようにも受け取れます。
(ただ、メアリィ・スーの場合、そのやりたいこと、やっていたいことが、
モラルの欠片も無く、悪趣味の極みのような性質のもの。
そういったものだけ作っていたい同人作家などにダブらせているように思えます)
そして、そのメアリィ・スーのような方向性の存在を望む者たちというのもいます。
それが不思議の国のお茶会の兎たちのような、
「男主人公がいい」
とか
「女主人公がいい」
とか言っている、実際の自分では無理なことを
実行したい、実行できる存在になってみたいという願望を持っている存在。
(メアリィ・スーが存在するための燃料を注いでいるような願いです)
兎に例えているのは、自分では実行、具現できる力が無いのに、
黒い願望を望むだけは望んで、やばくなったら全速力で逃げる
うるさい層とかへの隠喩も含んでいる気がします。
さらに付け加えますと、不思議の国の雑魚敵の兎は、
倒したら1万ソウルと黒いソウルを落とします。
黒いソウルなんですよね。外見が白いのに。
(大抵の敵は、外見やイメージどおりの色のソウルを落とします。
聖職者や天使、白をイメージする敵は白のソウルを落としますし)
黒の裁判は、主人公のカルマが溜まって襲い掛かってくるときは、
ソウルが黒く穢れていると言って来ます。
(祈り主なんか、元ネタは白ウサギなのに外見まで真っ黒です)
ということは、黒いソウルというのが、空想の世界でアンモラルな行動に突っ走りたいという
登場人物たちのお約束破りの改変欲求の想いの結晶?
そこから改変された黒い童話の集り。
だからこのゲームのタイトルがBLACKSOULSなのでしょうか?
[エンディングに関して]
メアリィ・スーは他人の願いをかなえてやることよりも、
自分の好みの展開の物事が起きていればそれで満足な、
自分のやりたい展開しか興味のない、同人作家のような気質です。
対して、白ウサギたちは、現実の自分たちじゃ無理なこと、
それが改変されるような、想いを抱えている存在。
この関係というのも、同人の作者と読者の関係に通じます。
ただ、同人=必ずしもこういった関係ではなく、
綺麗にファンと交流する関係もありますから、
やはりその距離を作らせている根本は、メアリィ・スーの
自分の好みの展開しか興味がなく、
相手の願望なども、自分の好みの展開に利用するための口実、ネタに過ぎない。
そういった性格の部分に起因しています。
そんな中、自分の好みの展開のために、
のたうちまわるための駒でしかないと思っていた人間の中に、
素晴らしい物語を書く存在(主人公)がいた。
その主人公の作品に対して、メアリィ・スーは
ファンと言いつつ敬意なんかなく、
「私はそんなお前の物語だって、好き勝手に捻じ曲げることが出来る強大な存在なんだよ
好みの展開にしようと思えばいくらでもできる存在なんだよ」
と自分を誇示しただけだった。
私は好き勝手に改変できるんだ、
君達のいる世界には、一次元上にそういった存在がいるんだ。
その一次元上の私という存在に気付いてくれ、崇めてくれ、という、
創作者として崇めてくれじゃなく、改変能力を持ってして崇めてくれ、
ということしか頭に無かった。
でも、それは自分が認められることしか頭に無く、
本家を差し置いて、好き勝手に展開を作れる自分の方が偉いと
自惚れているタイプの同人作家と同じ頭の中です。
(原作に対して、自分が改変してやるための材料としか考えていないタイプの同人作家)
このスケールで考えると、メアリィ・スーは
物語の外の本当の神の可能性もあるとも考えられます。
ただ、主人公からすれば、相手が物語の外の神であろうと、中の神であろうと
「ほう?それで?(ピキピキ)」という話ではあります。
だから、Cエンドのラストに関しても、
主人公は最後、その神をピーーーしちゃったわけです。
自己満足でそこらへん中に厄災をばら撒いてきて、ヒャッハッハッハと浮かれていたのに対して
「ほうら、お前の大好きな酷い末路だぞ」
とブチ切れた原作者が神自身(悪質な同人)へ突き返したってことでしょう。
要は、原作に敬意のない同人。
ただ、やりたい改変だけをやって、
そうやって好き勝手にふりまわすこと、振り回せる自分こそが偉いと自惚れているタイプの
同人作家の精神性を処刑した物語とも言えます。
現実でも起こりえる、悪いパターンでの原作者と同人の関係を題材にした、
まさに同人という場だからできる表現ですね。
(商業でやったら「同人を嫌悪している」と飛躍して、
同人の層から袋叩きにされかねないでしょう。
同人側から言っているから「うんうん、ああいうのは原作愛がないよね」
で片付いている部分があります)
そこらへんに関しては、上手くやっている作品だな、と思います。
断っておきますが、全部推測の域ですから、
断定系で他の場所で流布するのは、控えてください。
筆者は作者じゃありませんし。
まだまだわからないところも結構あります。
そもそも、ゲーム中の世界は、いつスタートしたのか?
不死者狩りなどのことに関しては、登場人物たちは植えつけられた記憶で
それらのことを話題として持ち出しているのか?
それとも、途中までは進んでいた歴史があったものを
メアリィ・スーが捻じ曲げたのか?
黒の裁判関連のことも、わからないことだらけです。
何の確証もないですし、個人的な勘だけど、
黒の裁判は、物語や創作に対して、
モラル的にあろうとしている存在(大衆・読者 いわゆる正義厨)を皮肉って配置されている
キャラのように感じられるんですよね。
正義を振りかざしている奴ほど、正義に酔いしれてドス黒い(魂をしている)という感じで。
リンダメア=狂信者的で悪い奴を狩れればそれでいい
ハイン=出世命(組織内での順列争いが第一)
ミランダ=職務より、自分より強い奴と戦いたいだけ
エズワルド=黒の裁判の使命に忠実なことが、本当に正しいのか疑問を持ち始めている。
まじめなエズワルドが一番、自分の使命に疑問を持っている。
(カタリナの童話では、神を信じているものほど、神を疑うとあるし。
エズワルドは、自分の居場所に悩んでいて、聖森にいたわけですし)
本当の姿を見せた聖森でも、
祈り主の南東のソファにエズワルドがいますが、あのセリフも、
「こんなくだらない世界(今まで自分たちが刈り取ってきた醜い連中がはびこっている世界)を
全部滅ぼしてくれるメアリィ・スーこそ本当の神だ」
と、あの段階になって、今まで自分が信じていたものに唾吐いて鞍替えした感じです。
「そうだ、こんなくだらない世界、全部壊せ、ハハハ、
あんた(メアリィ・スー)こそ、真の神だ」
と精神が壊れた感じですよね。
その他にも、
倒されると童話に戻るのに、アリス01の時点で童話に戻らなかったことや、
紅ずきん関連とかも謎が多いです。
紅ずきんは、アップデートで仲間にできるようにするとありますし、
アップデートで見えてくる部分もあると思います。
新キャラも予定されているようですし、
まだまだこれから見えてくる部分もあるでしょう。
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