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川床ならぬ池床が奈良に登場

更新:08/16 20:23

 盆地の夏はとにかく暑い。奈良市ではひとときの涼を味わってもらおうと、奈良の中心部に16日、新スポットの“床”が登場しました。

 1300年の都・奈良。今月3日、準備が着々と進んでいました。

 「奈良市民の憩いの場、猿沢池に来ていますが、川床ならぬ“池床”が設置されています」(松本陸記者リポート)

 いったん水を抜いて池床の足場を組んでいます。池床は16日からはじまる夏のイベントのため、設けられました。

 「猿沢池の水のたたずまいを味わっていただくのに、床を少し張って、少し池の中へ入り込んだ形で味わっていただくのが最適かなと」(ならまち遊歩実行委員会 菊岡泰政会長)

 1971年の猿沢池。池中央に盆踊りの櫓がたち、踊りながら池をまわった時代がありました。3年前には大量発生した外来種のカメを一斉捕獲、県は環境保全にも取り組んできました。今回、池に床を設けるのは初めての試み。新たな風情を感じてもらおうというのです。

 「十分、京都の床は意識はしております」(菊岡泰政会長)

 ところ変わって京都の奥座敷・貴船。川床のシーズン真っ盛り、澄んだ水が心地よい音を奏でます。女将さんに池床について聞いてみると…

 「池に床をひく?初めて聞きました。(猿沢池は)昔から有名なとこやし、いいんちがいますか?ただ、池は(水が)流れてへんしねぇ、どうなんやろうねぇ?まぁ、お水の上やさかいに、ええんちゃいますの?」(鳥居茶屋真々庵 小西陽子女将)

 余裕綽々の貴船の女将。

 Q.(猿沢池には)カメがいっぱい泳いでいましたが?
 「ねぇ、よろしおすやろねぇ。ここらへんやとお魚がときどき飛び跳ねたりねぇ。カメ、なかなかよろしいですやん」(小西陽子女将)

 あらためて奈良の池床を見てみると…

 「確かに池床ではあるのですが、池の面積と比べて少し狭すぎる気もします」(松本記者リポート)

 奥行き5メートル幅20メートルとやや小ぶりな池床。当然、池の水はあまり流れていません。イベントをバックアップする奈良市も、京都に比べ分が悪いのは理解しているようで…

 「水の流れを感じるというよりは、時間の流れを感じていただくというのがひとつかなと思っています」(仲川げん奈良市長)

 10日間限定で楽しめる初の試みです。

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