スポーツ自転車愛好家団体「自転車活用研究会」所属、「サイクルライフナビゲーター」を名乗るタレントの絹代が起こした炎上騒動から2か月。
様々な批判は「絹代 炎上」で検索される各種ページでまとめられており、本サイトにおける絹代の行動の最大の問題について示しておきます。
1. 国交省自転車委員としての資質の欠如 |
絹代の一連の発言は→でまとめられています。(参考)※6/18初投稿、6/26幕引き
この炎上騒動における、絹代の行動・主張の問題は以下のものが候補として挙げられます。
(1)電車内での盗撮行為
(2)「ライフサイクルナビゲーター」でありながら「ライフサイクルナビゲート」を放棄
(3)自分の娘を危険に晒しうる行為
(4)国土交通省自転車委員としての資質の欠如
まず(1)の盗撮行為は、顔を映していない、個人を特定できない、被写体に実害が生じたわけではない、これから無断撮影・ネット掲載行為が刑事罰・民事賠償に当たる物では無い模様。(参考・参考)
ただしこれは当然、「法的」にはであり、この問題は(4)で後述。
次の(2)、もしこの輪行の自転車の置き方が問題ならば、適切な自転車・所有者の配置をツイートで示すことこそ「ライフサイクルナビゲーター」の第一の行動だったはず(参考)。
ただ、改めて写真を見直してみても
※絹代掲載写真を引用
(絹)輪行袋を縦に置け→輪行袋の形を見る限り、縦でも横でも占用空間はあまり変わらなそう+縦にすると電車内で安定が取れない恐れ
(絹)荷物を真ん中に置くな→所有者の足の後ろにも何らかの袋があり、荷物全体として隅に寄せている+所有者の足の裏は噴気孔?で少し出っ張っておりこの位置に輪行袋では安定が取れない恐れ
(絹)邪魔だから足を投げ出すな→足の後ろの荷物を抑えるため+足の置き位置は荷物に密着
加えて、写真左下に移る(おそらく第三者の)大きめのトートバックから、車内がある程度混んでいた可能性があり、輪行者が荷物を連絡ドア側(写真右)に動かすのも難しかった可能性がある。
少なくとも、「サイクルライフナビゲーター」を名乗る人間がツイッターで一方的に批判するほど、この輪行者は問題のある行動を行っていない。シートポストや車輪が完全に袋の中、ヘルメットも所有、可能な限り端に寄っている、車内で自転車が転倒し付近のベビーカーなどに迷惑をかけないようにきちんと固定、むしろ規範的な部類に入る。
絹代自身は、写真写りが悪くこの輪行者の悪質さが伝わっていないと批判姿勢を崩さないものの、この状況や改善策を最後まで具体的に示していないあたり、やはり輪行行為自体に問題は無かったのだろうと思われる。
これで批判されるなら、自転車は輪行するなということなのだろうか、以下の(4)に続く。
次の(3)、サイクルライフナビゲーターを名乗りながらその場で注意せずネットで吊るし上げた行為への批判に対し、娘への報復が怖くて出来なかったと主張。
しかし本当に娘を気に掛けるなら、盗撮がバレた際に娘に降り掛かりうるリスクに思いを馳せないのだろうか。
そして最後の(4)。本サイトにおける絹代の最大の問題は、国土交通省の自転車委員を務める人間が、このような行為・発言に及んだこと。
一般のベビーカーやただの鉄道利用者からすれば、どれだけ輪行袋をまとめようが、輪行自体が邪魔と感じる心は自然、どいてほしいと思う心も自然なこと。
しかし法律や制度として、この空間はベビーカーが優先的に利用できるスペースとは国土交通省もJR東日本も一切謳っていない。しかし絹代は、無知ゆえか、(後述の「自活研」の常套手段である)知りながら一部を改竄し、あたかも自身が最優先の権利持つ優先スペースかのように主張。
そもそも、法律上問題が無いと盗撮を正当化しながら、法律上問題が無いはずの輪行を批判する、このダブルスタンダードはどこから来るのだろうか。
日本の次世代を担う、社会の宝ともいえる子供、最優先に安全と安心を確保すべき存在であるという社会一般・日本国としての認識に疑いを持つものではない。
しかし一方で日本国として、子供や保護者と同様に、輪行者にも等しく人権がある。輪行自体は鉄道事業者が正当に定める行為であり、周囲への安全を考え自転車を端に固定していたこの輪行者の行為も正当なもの。
国土交通省やJRが、ベビーカー優先と明言しないのも、この「人権」の問題を理解しているからであろう。
そして、誰しも配偶者と子供を得ることを当然視、子供を持つ自分らは当然に思いやられ守られるべき存在、これら主張を行うものの、
景気回復期であっても現在の日本は、若年層の収入は大きくは伸びず、非正規労働者割合は増え続け、未婚率は上がり、子供の出生数は下がり続ける、
日本の社会体制の結果として、出産はおろか結婚も難しい国民が増加をし続けている、この現代日本の中で子供を持つ人間が絶対的に優先され保護されるべきという主張が、どこまで賛同を得られるのだろうか。
輪行が邪魔だと思われるのと同様に、ベビーカーも邪魔だと扱われる社会は避けられない。
繰り返すが、日本国としての子供優先の姿勢は当然であり、しかし一方で全国民にその理解を求めるのは難しい社会になりつつある。
この問題から目を背け絹代は、持たざる者から持てる者への権利移譲、権利優先を当然とする社会を、「魅力的」で「マナーアップ」された理想的な社会だと主張する。
性差はあれど、絹代と似た立場である自分の観点で考えても、現状でも扶養者を有していることで税制・社会保障の相当な恩恵を受けている。
持たざる者から徴収された税収も投じられている「社会的な思いやり」の背景を踏まえず、非合理的な批判を行う絹代には「ベビーカー利用者の傲慢」という評価が与えられうる可能性に気を留めないのだろう。
これがただの一市民であれば、邪魔だと思うのも自由、違法ではない盗撮掲載を行うのも自由。
しかし絹代は、国土交通省から委員に任命され、自転車活用推進の国策方針に影響を与える「公人」を務めている。一個人のその場の感情ではなく、自分が社会に与える影響を辞任した行動と発言が必要になる存在。
サイクルライフナビゲーターを自称し、国交省委員も務めている人間が、
輪行方法のサイクルライフナビゲートも放棄し、電車内で各利用者間に空間を与えるというインフラ上の本質問題を見誤り、自身の意に沿わない状態を反射的に「マナーが足りない」と批判し、自転車活用者を委縮させ自転車活用推進を毀損するような発言に終始する、
この絹代のマナー偏重の姿勢、本来マナーではなく社会制度や環境整備というインフラの抜本解決が必要な問題をすべて「マナー」や「ルール」に押し込めようとしてきた姿勢は、絹代の過去と現在の行動と完全にリンクする。
この絹代と、所属組織「自活研」の問題については記事最後に。その前に、絹代の炎上騒動を一方的に擁護した取り巻きの行為について。
2. 疋田智・小林成基が露呈する「自活研」の体質 |
絹代が輪行批判ツイートを出して直後、直ちに賛同コメントを出した者がいる。
絹代が所属する「NPO自活研」の主導者、小林成基。
上記の通り、この輪行者は所有物を完全に袋に入れ、可能な限り端に寄り、ヘルメットも持参、模範的な範疇に入るふるまいでありながら、
「人として失格」「人に不快な思いや迷惑をかけて得られる楽しみって最低」など、およそ日本の自転車活用推進を願う人間とは思えない発言を感情的に連打。
そしてこの後、更に自活研の構成員が絹代への擁護を行う。
http://melma.com/backnumber_16703_6548018/
カメラとガメラを勘違い〜(謎)の(週刊 自転車ツーキニスト726)
疋田智 平成29年6月26日
・・・
「ちょっとアレな人」
「一般公道からカメラを構えて、普通に目に映る風景を撮るのが、どうして盗撮なんですか? 日本語のご理解は可能な方ですか? どうしても写されるのがいやなら、誰からも見えないところに、勝手に引きこもっていればよろしい」
「こういう撮られたくない人々は、そのいちいちに「だめー、カメラを向けないで!」「私を撮らないでぇぇぇ!」「そのカメラをチェックさせて!」とでも言うつもりなのだろうか。だったら、最初から街に出るなっての(苦笑)。
「でも、そんなことよりも、まずは、表に出る以上、人様に対して恥ずかしくない行動をしてなさい、人様に迷惑をかけるような行為は慎みなさい、というのが、日本人の生き方だったと思うのだけどね。」
これがマスコミのプロデューサーを務める人間の発言なのか・・・?
文中に「絹代」とは一言も出ていないが、時期として当然意識したものだろう。
そもそも絹代の炎上理由の一般的な本質は「さして問題の無い輪行者を自転車専門家が一方的に批判したこと」であり、盗撮批判は半ば絹代への便乗叩きだが、その論点すらも見誤りこのようなメルマガを執筆。
3. 自転車行政を歪める原理主義集団:「自転車活用推進研究会」 |
これまで本サイトでは、この絹代、小林成基、疋田智ら「自活研」を、「スポーツ自転車原理主義集団」として徹底的に批判してきたが、それは的外れであったらしい。
真に言えば、この自活研は「自分活用推進研究会」であり、「自分原理主義者」であり、要は自分達に最も都合のいい社会、自分達の行動がすべて正当化される社会の実現が目的だった。
これら自活研は、これまでさんざん統計の捏造や国外情報のデタラメな紹介を繰り返し、日本に誤った自転車情報を蔓延させ続けてきた捏造集団。
【小林成基・疋田智】
・新・自転車”道交法”ブックの検証(1)自活研疋田智・小林成基のウソ
・新・自転車”道交法”ブックの検証(2)自活研疋田智・小林成基の真意
【小林成基】
・自転車活用推進研究会:小林成基「自活研が目指すモノ」の検証(1)
・自転車活用推進研究会:小林成基「自活研が目指すモノ」の検証(2)
・『新都知事とつくろう、TOKYO自転車シティ』の正体:自転車の車道走行原理主義集団「NPO自活研」
【自転車ツーキニスト疋田智】
・自転車ツーキニスト疋田智「自転車の安全鉄則」の検証
・自転車ツーキニスト疋田智「道交法は戦前の名残?」の検証
・自転車ツーキニスト疋田智のデマ:京都市自転車政策審議会の検証
・疋田智「宇都宮の「自転車道」に考える」の検証:”まずは車道左側走行”が破壊する自転車利用
【サイクルライフナビゲーター絹代「自転車の走る場所って?」】
・(1)自転車の車道走行の危険性
・(2)自転車走行空間整備が創出する交通秩序
・(3)「不公平感」から見るスポーツ自転車愛好家の認識のズレ
・(4)自転車の車道走行から脱却する世界潮流
・(5)自転車行政を歪める委員の資質
自分達に最も都合のいい「自転車の車道左側走行」を徹底させるため、自転車走行インフラの整備を軽視し、それを妨害するような主張も含め、自転車の問題をすべてルールとマナーの論点に矮小化。
車道を潰さなくとも、自転車がルールを守るだけで安全安心、問題をマナーやルールに終始させるこれら専門家は行政にとって非常に使い勝手がよく、自活研の介入によって世界最悪レベルの設計基準「自転車ガイドライン」、そして自転車活用推進を妨げる悪法「自転車活用推進法」を成立させるまでに至ってしまった。
「自転車ガイドラインの検証 |
・(2)「完成形態」の欺瞞と危険性
・(3)自転車道の一方通行至上主義と双方向通行の否定
・(4)ピクトグラムへの固執と設計手法確立の放棄
・(5)踏みにじられる理念「自転車による都市力向上」
「自転車活用推進法の検証」 |
・(2)自転車レーン至上主義
・(3)"自動車駐車場”の整備推進
・(4)法律としての疑義
・(5)法の正体とスポーツ自転車愛好家集団の利益誘導
絹代と、自活研と一体の主張を行う捏造研究者屋井鉄雄、この自称専門家達は現在国土交通省が行っている「自転車の活用推進に向けた有識者会議」にも介入している状況。
この自活研は、自分の利益最大化のために確信犯的なウソや主張を繰り返す存在であり、何を批判しても聞く耳自体有さない。
上記「有識者会議」の検証も今後行います。
【参考】
・ブログ主要記事まとめ
(※国内外の自転車走行空間の整備事例、事故分析、自転車政策の検証などを行っています。)
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