2017-06-29
■[報道][笑えない]稲田朋美防衛相が自衛隊の選挙協力を示唆して、政権も発言撤回だけですませようとしている件
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都議選応援「防衛省、自衛隊として」 稲田氏、後に釈明 - 2017都議選:朝日新聞デジタル
稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で行った都議選の自民党公認候補の応援演説で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」という趣旨の発言をした。
稲田氏、「防衛省として」発言撤回 野党「辞任すべき」 - 2017都議選:朝日新聞デジタル
同日深夜になって改めて記者会見し、「(発言を)撤回したい。防衛省・自衛隊に限らず、政府の機関は政治的にも中立で、特定の候補者を応援することはあり得ない。これは当然のことだ」と述べた。
一方で、稲田氏は発言の意図について「近くに練馬駐屯地もあるので、応援してもらっていることに感謝しているとの趣旨で演説を行った」と改めて釈明。「これからもしっかりと職務を全うしたい」と述べ、防衛相を辞任する考えのないことを強調した。
首相、稲田氏続投を指示 野党は罷免要求、責任追及 - 共同通信 47NEWS
安倍晋三首相は、東京都議選応援で「自衛隊としてもお願いしたい」と発言し、撤回した稲田朋美防衛相に対し継続して職務に当たるよう指示した。菅義偉官房長官が28日午前の記者会見で明らかにした。
記事を読んでいくと、稲田氏が発言を撤回した時の、応援に対する感謝という釈明そのものも、とんでもない事実の暴露のように感じられる。
事実、批判を抑えようとする意見のなかにも、本音を隠せなかったことだけが問題のような観点が散見される。
稲田氏発言「イメージで言われたんだと」 自民・下村氏:朝日新聞デジタル
実際に自衛隊とか防衛省に選挙応援をお願いするわけじゃないし、もちろんそういう風にはならない。それくらいみんなで応援しますよ、と漠としたイメージで言われたんだと思う。選挙の応援に来て、サービス的な発言という風に思われたんじゃないかと思うが、これで辞任となったら続けられる人は、誰もいなくなるんじゃないか。
稲田氏発言、地元県議の反応 批判、 慎重さ求める意見相次ぐ | 政治・行政 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE
自民党県連幹事長を務める県会自民党の斉藤新緑会長は「都議選がヒートアップしているので口を滑らせてしまったのだろうが、発言には気を付けてほしい」と話した。
下村幹事長代行の発言にいたっては、現在の政権は他の閣僚も大同小異であるかのような印象も受ける。
たしかに安倍晋三首相からして、虚偽をもって論戦相手を非難して、その虚偽をとりつくろう答弁書を閣議決定したばかり。
政府答弁書:「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理 - 毎日新聞
大辞林で「どだい」の意味があるとする「そもそも」は名詞用法だ(文例「そもそもは僕が始めたもの」)。「どだい」も、その意味とする「基本」も名詞だが、首相の言う「基本的に」は名詞ではない。「どだい」に副詞用法もあるが、否定的な文脈で使われる。
これまでの政権のふるまいを見て、稲田氏を異物として切り捨てられるとは感じられない。むしろ虚偽にもとづく批判や立法をつづけて、反論を抑えられなくなっても撤回だけですませてきた政権全体を象徴するように、失言をくりかえす稲田氏がいまも閣僚として存在しつづけているのではないか。