★ 秘密厳守!口外厳禁!言わなきゃ妻が家を出る!? ~ 密談!後醍醐天皇倒幕計画第一弾・正中の変!! |
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カネは敵(かたき)である。
カネは人の目をくらますものである。
秘密というものは守るものである。
「時事チップス」秘密味関連記事 |
http://blogs.yahoo.co.jp/rekishi_chips/55566312.html |
平成二十年(2008)十月、岩手県で宝くじ二億円を当てた女性が殺害されるというショッキングな事件が起こった。
その女性は、宝くじに当たったことを身内にも知り合いにも話さなかったらしいが、ただ一人、付き合っていた「犯人」だけには話してしまったようである。
「このことは秘密よ。誰にも話してないんだから」
これがいけなかった。「犯人」は、そのことを逆手にとってしまったのである。
(ふーん、秘密なんだ。おれたちのほかには誰も知らないんだ……。つまり、コイツさえいなくなれば、知っているのはおれ一人――)
そして、悲劇は起こってしまった。
もちろん極悪なのは犯人であるが、この事件は女性の対処次第で防げたはずである。
秘密というものは、ばらしたくなるものである。
「誰にも言わないでよ」
どだい、それは無理な話である。
自分は我慢できずにしゃべってしまったくせに、人にしゃべるなと強制するのは自分勝手というものであろう。
だったら初めからばらさなければいいのである。
秘密をばらすときに必要なのは、勇気ではなく、覚悟である。
どうしてもばらしたくなってしまった場合は、その後の対処法を考えておくべきであろう。
たとえばらさなくとも、秘密はいつかもれるものである。
マジック種明かし裁判でもそうであるが、企業秘密というものはもれても誰も助けてくれないものである。
秘密というものは、もれてしまったときのことも常に考えておくべきではあるまいか?
と、言うわけで今回は秘密をばらしてしまったがために大変な事態になってしまった鎌倉時代の大事件「正中の変」をお届けしたい。
もっとも、ばらさなかったらもっと大変な事態になっていたであろうが――。
[2008年10月末日執筆]
参考文献はコチラ
【船木頼春(土岐頼員)】ふなきよりはる(ときよりかず)。頼貞の甥。
【船木頼春の妻】利行の娘。
【土岐頼兼】ときよりかね。三条堀川篝屋守護人。頼貞の子。
【多治見国長】たじみくになが。錦小路高倉篝屋守護人。頼貞の一族。
【土岐頼貞】ときよりさだ。美濃の武将。土岐氏当主。
【斎藤利行】さいとうとしゆき。六波羅奉行人。頼春の岳父。
【北条範貞】ほうじょうのりさだ。六波羅探題北方。利行の上司。
【小笠原通弘】おがさわらみちひろ。国長の配下。
【おっぴろげ女】
【むくつけげなる男】
【遊女たち】
【鎌倉幕府の役人】
【後醍醐天皇】ごだいごてんのう。伝96代天皇。
【日野俊基】ひのとしもと。蔵人→蔵人頭。後醍醐天皇側近。
【日野資朝】ひのすけとも。権中納言。後醍醐天皇側近。