ハンドルネーム アリさんからのご質問其の②

【地方分権】
地方に好き勝手にやらせて、発展する地方がある一方、衰退する地方があってもいいという考えなのか、 みんなで仲良く平等にいきましょうよって考えなのか不明
そもそも博打的要素が強い
ちゃんとした考えがあるのかもしれないけど、 中身が全然伝わってこないよ。



これはアリさんの指摘が正しい。
中にいる私でも思う。「維新、説明ヘタだな~」と。

これもまずは例を持って説明。
私は以前2年半ニューヨークに住んでいた。
ニューヨークの隣にはニュージャージー州という州があって…東京都の隣に千葉県があるイメージ。

それぞれの地方にそれぞれの文化があるのは当然。
なので、地方に「権利を渡す」のは世界の政治では当然のこと。

地方分権が当然のアメリカでは「ニューヨーク州は金持ちの州。なので税金も高いですよ、でも福祉もしっかりしてますよ」が基本。なので生活してても高い。アメリカでは絶対にないと生活できない車。ガソリンの税金は高く、今だと…日本の50リットルで4500円ほどする(向こうの単位はガロン)。

これが、車で10分ほど行くとニュージャージー州に入る。
ニュージャージーは「税金を徹底的に安くしますよ。その代わり、福祉面はちょっと押さえていきますよ」という州。

車で10分。

ニュージャージー州に行けばガソリンは50リットルで普通に3200円ほど。
ガソリン税をかけていないからだ。それらを全部考えてリスクを分かった上で、ニューヨークはそれでもガソリン税を取ってる。
国民はそれらと自分たちの所得を鑑みて、「自分たちで住む場所を選ぶ」という自由があり、その選択は自己責任だ。



もっと細かい内容を例に挙げよう。

私の住んでいたのはニューヨークのウェストチェスター群の「ハリソン」という町。
ここだと、一般的なアメリカの学校と同じように「5・3・4・4」制だ。
なに言ってるか分からない?
小学校に5年間。中学校に3年間。高校で4年。大学4年だ。

が、車で15分ほど離れた町では「6・3・3・4」制の学校が存在する。日本と同じ高校3年間。なんと車で5分走ると、学校の教育システムすら全部違う。ここまで認められているのがアメリカ。

これらを自由に選択できる。
同時に、厳密に審査と検査があって、全米の教育水準に対して、自分たちの小学校がどのレベルか、全部発表が行われる。なので親御さんは自分たちの子供をどの学校で育てるか、全部選択可能。クズみたいな学校は淘汰されていく。
ちなみに私のいたハリソンの小学校は何年も連続で全米トップ50に入る小学校。
周辺の地域はべらぼうに税金が高いが、不動産は空き待ち。子育ての間だけ、みんなハリソンに引っ越してくる。そして18歳になったら出ていく、の繰り返し。

こうやって質の高い教育を民間で切磋琢磨させるので、競争が生まれ成長が生まれる。
世界に冠たる大企業…AppleやGoogle・Amazonが次々生まれるアメリカの土壌がこれ。
下の連中には残酷だが、とにかくそれを上回る競争があり、成長がある。

アリさんだけではなく、皆さんにも考えてほしいのだが…

沖縄県と東京都、同じ政治な訳ないだろ。
福島県と大阪府、同じ政治な訳ないだろ。

税金なんてほとんどかけない県があっていいし、東京なんて税金だけで吐くほど取ってもいい。金持ちだらけなんだから。その代わり素晴らしいケアをしてやる。

国の役目は「大枠」と「対外国」に抑えてしまって、あとはほぼ全部地方に任せてしまったらいい。日本は「み~んな一緒に」が多過ぎ。これで止まってる成長が山ほどある。

極論を言ってしまえば、私は「この県は一夫多妻もOK」とか「この県は消費税0%」とかの県がどんどん出てくればいいと思ってる。
地方政治はもっともっと分権。学校のシステムや公民館の使い方など、全部細かく自分たちの好きにさせればいい。それをやりやすいように国が分捕ってる予算をもっともっと地方に回す必要がある。

政治は3段階しかない。

「国政」=国の政治、対外国など。
「広域行政」=道州などの大きな範囲での政治
「地方政治」=人間の顔を見ながらの細やかな政治

この「国」が既得権益となってしまっていて、あまりに権利と予算が多過ぎるのが日本の構造的な問題。なので全部解体して新しくしましょうよ、憲法も書き換えましょうよ、が日本維新の会の基本。

間違ってない。
と、同時に抵抗は無茶苦茶にあうのが日本維新の会。

東京しか日本じゃないって本気で信じてる連中にとっては予算も権利も奪われるからだ。