夏休みシーズンの仁川国際空港は人でいっぱいだ。先週日曜日に一日の利用客が20万4554人という開港以来最多となる出国者数を記録した。夏休みシーズン37日間の仁川空港利用客は釜山市と仁川市の人口合計より多い684万人に達するという。依然として内需は不振だが、仁川空港だけはますます活況を呈している。
日本政府観光局の公式ホームページ韓国語版に入ると「マクレの日本旅行」という映像コンテンツが目を引く。「マクレらしくもっと、日本でもっと」という楽しそうなサブタイトルも付いている。日本観光のキャッチフレーズ「私らしくもっと、日本でもっと」をもじったものだ。71歳のパク・マクレさんは全羅道の食堂で働く、動画投稿サイト「ユーチューブ」で一躍スターになった女性だ。この動画の下には、マクレさんが立ち寄った日本のレストラン・博物館・カフェの詳細が記載されている。今すぐ日本に行きたくなるような楽しくておしゃれな映像が多かった。
最近の若者たちがすぐに考えるのはコストパフォーマンス、すなわち「コスパ」だ。旅行も「コスパ旅行」が人気だ。格安航空会社などのおかげで、海外旅行のハードルが大幅に下がった。うまくすれば済州島行きの航空チケットの値段で東南アジアや日本にも行ける。旅費の負担が減ったからこそ、どこに旅行に行くかを決めるのは現地でのコスパだ。各国の旅行費用情報を提供している「Budget your trip(あなたの旅行費用)」というサイトによると、韓国旅行にかかる一日平均の旅行費用は1人当たり11万9000ウォン(約1万2000円)。物価の安いフィリピン(5万1100ウォン=約5000円)やベトナム(4万5300ウォン=約4500円)の2倍で、日本(12万9700ウォン=約1万2800円)とはほぼ同じだ。だから、韓国より安いか、あるいはほぼ同じ費用で観光・グルメなど満足感の高い国に誰もが行くのだ。今年上半期、旅行で日本に行った韓国人は43%も増えた。