霊峰白山(標高2702メートル)は9日、泰澄(たいちょう)大師の開山から1300年の節目を迎えた。白山市三宮町の白山比咩神社と山頂付近の室堂にある奥宮祈祷(きとう)殿のそれぞれで神事が営まれ、地元住民らがふるさとにもたらされる自然の恵みに感謝の思いをささげた。
8月9日は泰澄大師が奈良時代の717(養老元)年、白山に登頂して開山した旧暦6月18日に当たる。室堂では未明に立ちこめた濃い霧が徐々に晴れ、時折、晴れ間が広がった。白山比咩神社奥宮祈祷殿では奉祝奥宮祭が営まれ、建部守恒権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上し、登山客らは玉串をささげ、山の安全を願った。
麓の白山比咩神社で行われた奉祝本宮祭では村山和臣宮司が祝詞を奏上し、遙拝(ようはい)式、真言宗智山(ちさん)派「北陸修験道白山会(しゅげんどうはくさんかい)」による柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)が営まれた。