1stシーズン(2008年)、2ndシーズン(2010年)の放送から、7年を経て現在、続編として放送されている『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』。本作は、救命救急センターを舞台に、かつてフェローシップの一環としてやってきたドクター5人を中心として、ドクターヘリに携わる人々の成長や葛藤を描いている。リアルサウンド映画部では、緋山美帆子を演じる戸田恵梨香にインタビュー。“7年”という歳月に対する思いや、共演者の印象、そして自身が演じる役などについてじっくりと語ってもらった。(編集部)【インタビューの最後には、チェキプレゼント企画あり】
「7年経ったからこそ、私たちの成長が如実に出る」
――2ndシーズンから約7年ぶりの新シリーズ。拝見して感じるのは、この“7年”という歳月は、実に絶妙な時間だなと。
戸田恵梨香(以下、戸田):そうなんですよね。それは1話のオンエアを見終わった時に思いました。たぶん2ndシーズンが終わって2~3年後だったら、ここまでの変化は見えなかったと思うんですよね。7年経ったからこそ、私たちの成長が如実に出るし、7年という時間がだからこそ描けることがいくつもあるんだなということを実感しています。
――もちろんそれを意図して7年開けたわけではないでしょうけど、見事にハマっていますね。
戸田:5人(藍沢、白石、緋山、冴島、藤川)の人生や後輩との距離感、本当に絶妙な時間だな、と思います。このタイミングにもう一度この作品が動き出したというのは、『コード・ブルー』にとっても、一役者としてもすごくラッキーなことだと思いますね。
――その7年という月日が、緋山美帆子にもたらした変化をどう意識して演じていらっしゃいますか?
戸田:細かい部分でいうと、表情の柔らかさや目つき、経験を積んできたことによる人間としての余裕、自信から出るちょっとしたゆとりみたいなものは出せればと思っています。あとは、白石(新垣結衣)藤川(浅利陽介)、この2人と一緒のシーンは多いので、ちょっとしたふれあい…タッチすることで出せる距離感とか、関係性も伝えられればと思って演じています。全体としては、5人が積み重ねてきた信頼関係みたいなものをできる限り表現したいと思ってますね。
――撮影に入る前、5人のみなさんで、「こういうスタンスで行こう」というような話し合いはあったんですか?
戸田:いえ、具体的には話してないです。自然とそうなっているという感じです。例えば、オペのシーンで台本では<目を合わせて頷き合う>というようなことが書いてあったんですけど、これはもう3人で見合わせるとことじゃなくて、白石と緋山が藍沢(山下智久)を見て頷いただけでこの3人の関係性わかるよね、って自然とできていたので、自分たちでも“おっ、すごいな”って思いました(笑)。
――視聴者がこの作品に引き込まれるのは、そこもあるのかもしれないですね。ストーリーそのものだけでなく、役者としての関係性みたいなものが垣間見えてくる…。
戸田:そうだとしたらうれしいですね。私たち自身、久しぶりに5人で再会した時にすごい興奮したんですよ。今までこんなに興奮したことないというぐらい…ちょっと種類が違うというんでしょうか、お腹の中からグーッと湧き出るような高揚感があって、すごいなこの5人、って実感しました。
――お芝居において、他の4人に対して、“あ、こういうアプローチするんだ”とか“変わったな”と感じる部分はありますか?
戸田:やっぱりみんな一人一人強くなった、という感じがします。急な出来事にも動じない(笑)。余裕を持てるようになったというのは皆共通してますね。実際話もしてます、「こういうところ、変わったよね」って。
――作品が緊急救命を描いているので、いざ現場に入ってから対応しなくてはいけないことも多いでしょうから、その「強さ」、ある種の余裕、みたいなもはかなり必要なんでしょうね
戸田:そうですね。それも一回一回細かく確認しなくても“わかってる”という感覚があるんですよね。私が「ここ、こうしたほうがよくないですか?」って言ったら、みんなそこに気づいてて、納得してくれて。そういう意味ではすごく楽ですね。
――やはりそこも時間の積み重ね、ですね。
戸田:今の私たち自身から発するものを大切にしよう、ということでやれているのが今回の『コード・ブルー』だと思います。どうしても、1stシーズンの時は、私が20歳だったので、なるべく大人っぽく大人っぽくという意識があったんですけど、今は年齢に関して、変に意識する必要はなく、当時よりもナチュラルな感じで緋山を演じられてるのかな、とは思います。