0. まえがき

概要と想定する読者

このサイトでは “プライスアクショントレード” というFXのトレード手法のひとつを解説します。FXの基本から解説しますが、用語の解説はあまり丁寧に行っておりません。必要に応じて未知の単語を調べながらご覧いただくか、FXのごく簡単な入門書や入門サイトをご覧になってからお読みいただくと、より一層理解が深まるでしょう。

想定している主な読者層は 「”FX” が何かは知っている初級のFXトレーダー」から「軸がなく収益にブレのある中級のFXトレーダー」です。経験の長いトレーダーでもリスク管理については新たな発見があるかもしれませんし、プライスアクショントレードは知らないという方にはぜひご自身のトレードの参考にして欲しいです。

長い文書のため、パソコンでの閲覧を主に想定しています。スマートフォンでもレイアウトが大きく崩れることはありませんが、ブックマークして後からパソコンでご覧いただくか、スマートフォンを横に向けてご覧いただくと快適にお楽しみいただけると思います。

プライスアクショントレードを解説するわけ

三割は後進のためにという建前の理由、七割は自分のためにという本音の理由です。まずは建前からお話ししましょう。

わたしがプライスアクショントレード (Price Action Trading 以下 “PAT”) を学び始めたとき、日本語の文献の質が悪くて苦労しました。和書に書いてあるのはPATを実践しているとは思えない机上の空論のみでしたし、解説サイトでもPATは単なるろうそく足分析のような扱いでした。

かと言って、洋書なら良いかといえばそういうわけでもなく、Albert Brooks というPATの第一人者の本も図がなく大変に読みづらいものでした。最終的には他の洋書や海外のブログをあたって、実践に取り入れて、修正して、ということの繰り返しで徐々に安定して稼げるレベルのPATを身につけられました。

そこで、この紆余曲折な道を少しでも平坦なものにすることで、FXで即死する人を減らしたいと思いました。これが今回PATを解説する三割の理由です。

残りの本音七割はわたしが利用しているFX業者の宣伝をするためです。わたしは物理科の三年生で、勉強に障りなく学費を稼げると思いFXを始めました。今でこそ学費くらいは稼げるようになったものの今だにFXの勉強の毎日で、FXの勉強をしたりチャートをチェックしたりするのに日々時間を取られています。

このFXに割いている時間をもっと勉強に回すために、自らトレードしなくても収益になる仕組みを作ろうと思いました。うまく行くか分かりませんが、この宣伝業はその一環です。

このサイトの流れ

このサイトの内容を確実に実践できればFXで安定して稼げるレベルには到達できます。とりあえず収益を上げるという観点からはこれ以上のものは必要ありません。そのような狙いで内容を選定しています。

1章では『リスク管理』を取り上げています。一般の教材ではおろそかにされがちですし、プライスアクショントレードを説明するだけなら必要のない内容ですが、 “安定して” 稼げるようにするためには必須項目なのでPATの解説と同じだけの比重を置いています。リスク管理の章では確率的な考え方をメインとして、レバレッジの調整資金の目安メンタル面での注意点などを解説します。

2章の『プライスアクショントレード』がメインコンテンツです。PATは読んで字の通り値動きを追うトレード手法なのですが、”手法”というような単純なものではなく相場の本質である集団の心理を考察します。PATではダウ理論を土台として、トレンドに乗り、トレンドの転換点をろうそく足から見極めることでエントリーの勝率を高めることを目指します。

3章が抜けているのには言い訳があります。このサイトは週末の土日にえいやっで書き上げる予定だったんですけど終わらなかったんです。3章には『長期的な資金運用』を書く予定でしたが、論文の提出期限が迫っているのでしばらく手を付けられません。このサイトにある程度アクセスが集まり、ある程度の収入が生まれそうだったら加筆しますが、あまり期待しないでお待ち頂ければ幸いです。

4章ではFX業者のプロモーションを行わせていただきます。わたし自身お世話になっているところですし、メリット・デメリットあるものの総合的にみて現状ベストと判断しています。広告は見たくないという方はあとがきを読まずに2章で離脱してください。

それでは、1時間程度で読みきれる文量ですし、短いお付き合いにはなりますが、お茶でも用意してごゆっくりお楽しみ下さい。

Arigaten.

1. リスク管理

FXの失敗談を耳にすることは多いですよね。「コツコツ貯めた50万円を一週間で溶かした」とか、「レバレッジのせいで莫大な借金を負った」とか。確かにFXは株や不動産などの投資手段と比べるとギャンブル性が強いです。それは、FXが勝つ人がいる分だけ、負ける人もいるという “ゼロサムゲーム” だからです。しかし、リスク管理を通してギャンブルを投機にできるなら、収支は長期的に上向きます。

FXはポーカーと同じ

ポーカーで稼ぐギャンブラーは確率と期待値をめまぐるしく考えています。

  • 自分のハンドは1326通りの組み合わせの中で上位何%なのか。
  • 現在のハンドで1人と対峙した場合の勝率はどれだけあるのか。
  • 買ったらいくらもらえて、勝負に参加するにはいくら必要なのか(オッズ)。
  • オッズは勝率と比べて優位にあるのか。

ここまで考えられれば、オンラインポーカーでもレベルの低いテーブルなら安定して稼げるでしょう。もはやギャンブラーではなく投機家です。

FXもポーカーもゼロサムゲームです。ゼロサムゲームでは正確な知識と技術で武装している人間が、なおざりな勉強で足を踏み入れた人間を食いものにします。FXも例外ではありません。

「少ない元手で始められる」「半年で100万が3000万になる」

間違ってはいませんし、ありえない話でもありません。しかし、そんな言葉のみを鵜呑みにしないで下さい。少ない元手で始められますが稼げません。短期で大きく稼ぐのは運のみによる結果です。どんなに技術を磨いたところで再現できる保障はありません。

目指すところはこのどちらでもありません。運ではなく実力で、安定して稼げるレベルに到達しましょう。その足掛かりとなるのがこの『リスク管理』の章です。

この章の流れ

この章の目標は無理のないリスク管理を出来るようになることです。まず、すべての基礎になる確率的な考え方を紹介することで、一回一回のトレードの勝率がいかに低くても長期的に収益に繋げられるかという説明をします。

次にレバレッジの掛け方や、資金の目安といった資金管理の技術を解説します。これらはすべて確率的な考え方をすることで自然に導き出される結論です。その後の節では恐怖や欲望などトレードをする上で避けられないメンタル面での困難にどう打ち克つかという話をします。これには、トレードプランプロスペクト理論の紹介が含まれます。

後の章でプライスアクショントレードという具体的な手法もお教えします。ですから、はやる気持ちを抑えて、まずはリスク管理の技術を身につけましょう。あなたは今、目の前のいかにも稼げそうなタイミングを失ってしまうのではないかと、気が気でないかもしれません。安心して下さい。エントリーチャンスなんていくらでも転がっています。唯一無二の絶好のチャンスなんてありません。

最善のエントリータイミングというのは後になって初めて分かるものです。しかし、FXを始めるための最善のタイミングは自明です。”必要十分な勉強” をした後です。このサイトはその条件を満たします。ですから、どうかこちらを読み切ってからトレードを始めてください。今後すべてのトレードの礎となるはずです。

1-1. 確率的な考え方

この節では、確率的な考え方を説明します。稼いでるFXトレーダーの資金はどのように増えていくのでしょうか。FXを始める前にこれはイメージとして持っておくべきです。人それぞれだと思われるかもしれませんが、”安定して”稼いでいる人たちは例外なく同じような資金の増え方をします。

さすがにFXで資金を公開している人ははかなかいませんので、ポーカーのバンクロールを例に挙げて説明します。以下の二つの資金の増減を見てください。

blom

hilton

どちらが “安定して” 稼いでいるかは明白ですね。ちなみに上のバンクロールは Viktor Blom というスウェーデンのポーカープレーヤーです。稀にミリオンポッドをさらっていくのでオンラインポーカー界では有名ですが、ギャンブラーですよね。投機家とは言えません。収支もマイナスになってます。

一方で下の “Paris_Tilton” のバンクロールは理想的な資金の増え方を見せています。複利的効果で指数関数的に増加しているのが確認できますね。また、資金が増えるにつれて賭け金を無理なく増やしているため、増減の振れが大きくなりつつも長期的にプラスになっています。

これが “投機” と “ギャンブル” の違いです。ポーカーを投機としてやる人もいますし、FXをギャンブルとしてやる人もいます。我々の目指すところは安定して資金を増やす投機ですよね。なお、2つのグラフは軸が違うので単純な比較はできませんが、資金の増減という意味では割合の比較ですからスケールは大した問題ではありません。

投機を成功させる人たちが共通して持っているものがあります。それが確率的な考え方です。簡単な考え方ですから構えないで下さい。この節ではまず、コインゲームを通して確率的な考え方の雰囲気をつかみます。そして、リスクリワード比という概念を導入して、本格的に確率的に考えられるようにします。

コインゲームで確率的な考え方の雰囲気をつかむ

ゲームをしましょう。コイントスをして、裏か表かを当てたら200円差し上げます。ただし、参加費として110円いただきます。

Case 1. 裏も表も同じ確率で出るコイン使います。
Case 2. 表が60%の確率で出ると知っているコインを使います。
あなたはゲームに参加しますか?

1で参加しない、2で参加すると答えられたかたは確率的な考え方ができています。

0.6(200-110)+0.4(-110) = 10

期待値が正になりますから、何万回でもプレイしたいですよね。1時間にコインを200回投げればおよそ時給2000円です。悪くないですけど、やりたくもないですね。ここまでは前提として話を進めさせてください。ここから少しだけ難しくなります。

Case2.のコインを予め決めた回数投げて、表が半分以上で賞金です。
あなたはコインを10回投げますか?100回投げますか?

100回と答えた方は確率的な考え方の基本はバッチリです。リスクリワード比の項目まで以後飛ばして構いません。

なぜ100回投げた方が有利なのでしょうか。例の表が出やすいコインを1回投げます。このコインが表だとあなたは断言できますか?60%の確率で表が出るとはいえ、残り40%の裏が出た可能性も捨てきれないでしょう。

今度は同じコインを1,000,000回投げてみます。どのような結果になると思いますか?シミュレーションしてみました。結果は表が599,978回、裏が400,022回です。おおむね予想通りではないでしょうか?約60%が表で約40%が裏でした。

感覚的にわかったでしょうか。確率論には大数の弱法則と呼ばれるものがあり、試行回数を十分に増やせば、結果の平均は期待値に近づくということが知られています。

それなら、ある程度の回数投げたいですよね。やればやるだけ結果が安定するということですから、少しでも勝つ確率が高い勝負があるなら乗るべきです。一方で、その逆も然りなので、少しでも負ける確率が高い勝負はできるだけ早く離脱するのが最善の策となります。宝くじや競馬がその例ですね。

ちなみに宝くじは期待値が掛け金の0.5に設定されていますから、劣悪な勝負環境です。競馬や競輪など公営ギャンブルは0.75ですから、多少ましという程度。ラスベガスのルーレットは0.95と言われています。ゼロサムゲームであるポーカーは0.99です。これが、場合によってはポーカーがギャンブルではなく投機になりうる所以ですね。FXも然りです。

脱線しましたが、このコインゲームの話はFXにそのままあてはまります。FXのトレードで必勝エントリーは必要ありません。丁半博打をしたって、52%の勝率でエントリーを続けられれば長期的には勝てます

必勝エントリーなんてものはあり得ませんから、惑わされないで下さい。必要もないのに、存在しないものを追い求めるなんて馬鹿ですよね。竹取物語の貴公子たちが架空のものを追い求めたのだって、必要に迫られたからですよ。

リスクリワード比

わたしが真面目にポーカーを始めたとき、まっさきに教えられたのは手札の勝率、そしてオッズの計算でした。ポーカーでは賭け金の山をポッド、ポッドの奪い合いに参加するための参加料をベットと言います。そして、このベットとポッドの比をオッズといいます。

オッズと自分のハンドの勝率が見合うと思えば、ポッドを奪うための賭けに乗ります。ここまでは基本のきです。オンラインポーカーではこれだけじゃカモになって終わりでしょう。ただ、旅費を払ってラスベガスやマカオまで行けば話は別です。そこには素人同然の富豪がたくさんいますから、テーブルを選べば十分稼げます。

FXの参加者はラスベガスやマカオと同レベルです。基本の戦術を “理解し、実践する” だけでいいとこまで行けます。FXはポーカーと同じでほぼゼロサムですから、非現実的な “必勝法” を得ることよりも、他の参加者より相対的に秀でることが大切です。

FXの世界ではオッズのことを、リスクリワード比といいます。損切り幅と利食い幅の比のことです。例えば、あるエントリーで、利食いは10pips上、損切りは10pips下にしたとしましょう。この場合リスクリワード比は1/1=1ということになります。それでは、利食いを20pips上、損切りを10pips下に置いたらリスクリワード比はいくつになるでしょうか。簡単ですね。この場合リスクリワード比は2/1=2になります。

リスクリワード比から安定して稼ぐために必要な勝率を割り出しましょう。コインゲームでの参加料と期待値の話と一緒ですね。損切り幅を参加料、利食い幅を期待値として考えます。

このとき、リスクリワード比が2だとすると、勝率が何%あれば乗りますか。リスクリワード比が2ということは、2回負けても1回勝てばトントンということになります。ということは、勝率が34%あれば、損することはありませんね。勝率35%なら手数料を加味しても安定して資金は増えます。

逆に勝率を丁半博打より少し高め、52%まで高められたらリスクリワード比はどの程度になるでしょうか。もちろんリスクリワード比2で勝率52%ならものすごい勢いで資金が増えますが、難しいでしょう。確率的な考え方が主張するところは、リスクリワード比1なら勝率52%、リスクリワード比2なら勝率35%を確保できれば安定して資金が増えるということなのです

確率的な考え方をすると、稼ぐには意外と低い勝率でもいいという感覚をつかめたと思います。その感覚を大切にして下さい。勝率が低くても大丈夫という安心感が傷の浅い損切りを可能にし、結果として安定した収益を可能にします。

1-2. レバレッジ

レバレッジをかけると資金よりも大きな額のポジションをとることが可能です。25倍のレバレッジをかけると、プラスが25倍だけどマイナスも25倍!だから気をつけましょう…と、説明されますよね。しかし、これだと「大きな額が動くんだな。気をつけよう。」で終わってしまいがちです。そこで、この節ではトレードする際に具体的に資金がどう動くのかというところを、噛み砕いてご説明します。

ハジメくんの話

いま、FXを始めたばかりのハジメくんがUSD/JPYが100.00で1万通貨買うとします。このとき何が起こるのでしょうか。

USD/JPYはドル円と呼ばれ、”/” の左側に来る通過が主体になります。ドル円のレートが100.00ということは、1ドルを1[USD]×100.00[USD/JPY]=100[JPY]で買えるということです。ここでは主体になっているUSD、米ドルを1万通貨買いますので、100万円が必要ということになります。ハジメくんはレバレッジをかけると怖いことになると知っていたので、100万円の資金でUSD/JPYを1万通貨買いました。

(USD/JPYを1万通貨買うといっても、ポジションを持った段階で100万円を支払って1万ドルを受け取るわけではないことに注意が必要です。決済する段階で損益のみを精算します。)

その後、USD/JPYは99.00に落ち込んだ後、102.00になりました。一時下げたときはハラハラしましたが、持ち直しました。この段階でハジメくんはホッとし、持っていた1万通貨分のUSD/JPYを売りました。1万[USD]×102.00[JPY/USD]=102万[JPY]となり、2万円を稼げたので美味しい焼き肉を食べに行きました。めでたし。めでたし。

ハジメくんは100万円の資金で100万円分の米ドルを買いました。この話のどこにレバレッジが出てくるのでしょうか。実はハジメくんはUSD/JPYが99.00になったときに知らず知らずのうちにレバレッジをかけているのです。

USD/JPYが99.00になったとき、精算はしませんが裏では1万円の含み損が出ています。つまり、実質99万円の資金で100万円の資金を動かしているので100万/99万=約1.01倍のレバレッジをかけていることになります。もし、USD/JPYが50.00になっていれば、レバレッジは2倍ということになります。レバレッジの正体がつかめてきたでしょうか。

証拠金とロスカット

FXでは通貨を買うときには実際のお金のやりとりは行われず、決済の際に初めて精算されるというのは先ほど注釈した通りです。それなら、どんなに持ってる通貨が下がったってずっと持っていれば決算さえしなければいい話じゃないかと思いますが、そうは問屋が卸しません。

FXには「証拠金」と「ロスカット」という仕組みが有ります。FX業者もビジネスでやっているわけではありませんから、決済できなくなりそうな資金しかない相手との取引は打ち切ります。この “決済できなくなりそうな資金” を証拠金といい、取引を打ち切ることをロスカットと言います。

証拠金の見極めは業者によって異なります。100万円分のUSDを持っているときに、USD/JPYが100.00から99.00になったら1万円の損失ですよね。このような取引を1000円しか持ってない人にやらせるでしょうか。5万円持っていたら安心でしょうか。5000円しか持っていない人が100万円分の取引をしていたとしたら、USD/JPYが100.00から99.00になっただけで、FX業者が損失を被ることになります。

このような状況を想定し、100万円分の取引をしたいなら4万円くらいは持っていて下さいね、とFX業者が提示する額が証拠金です。含み損益を清算した口座の残額が証拠金を下回ったら証拠金に達するまで追加の入金を要求されます。一定期間、証拠金が確認されなかったり、証拠金の20%を下回ったりしたら、強制的にロスカットされます。

この証拠金と取引量の比をレバレッジと言います。国内の業者では最大25倍と規制されていますが、海外の業者では1000倍までというところもあります。25倍なら100万円の取引を4万円から。1000倍なら100万円の取引を1000円からできます。

ここで、25倍、1000倍という数字は最大値であることを留意してください。レバレッジが “最大” 25倍の業者なら100万円の取引をするための証拠金は4万円となりますが、普通はそれ以上の額を振り込んでいます。10万円の資金で100万円分のUSDを買ったら “最大” レバレッジは25倍だけど、10倍のレバレッジでトレードしている、ということになります。

長くなりましたが、レバレッジの意味はご理解頂けたと思います。レバレッジに関しては賛否両論ありますが、わたしは 意味を理解した上で ”かけられる” レバレッジは高いほどいいと考えます。ハイレバレッジは資金効率を飛躍的に上昇させますから、自分の資金との兼ね合いで身の丈にあったレバレッジを利用しましょう。

1-3. 資金管理

さて、レバレッジについての記事で私は “かけられる” レバレッジは高いほど良い。ただし、身の丈にあった範囲であることが条件だと述べました。”身の丈にあった範囲のレバレッジ” とはどれほどでしょうか。「高すぎるレバレッジは危険なので、せいぜい3~5倍に抑えましょう」という一般論は忘れてください。このページでは運用資金から半自動的にレバレッジが決まることについて説明します。キーワードは「損切り」です。

損切りとは

まず、FXの取引では特殊な場合を除いて、必ず「損切り」ラインを設定します。損切りという概念の説明は他所をご覧ください。

とりあえず1lot買ってみて、10pips下で損切、20pips上で利食いするという程度の理解では不十分です。実際に損切り額がいくらになるか分かりますか?実感を持ってトレードしましょう。

資金の目安

正しい資金管理では値動きに応じて半自動的に損切り幅が決まります。ですから、損失をいくらまで許容出来るか考えて、損切り幅が許容できる損失額と同程度になるようにレバレッジを決定する。というのが正しい手順です。

例えば、50万円の資金を運用しているとしましょう。損切りラインに達したからといって、ためらわずに5万円を切れますか?切れないなら、レバレッジが大きすぎるということです。5000円ならどうでしょう。5000円くらいならいけそうな気がします。逆に、損切り幅が100円だとリスクリワード比が2でも200円の利食いですから、働こうかなって気になりますね。

わたしはこう考えます。USD/JPY=120.00でエントリー。119.80が損切りの目安だ。1万通貨買うと損切りのときに2000円を失うことになるな。損切り幅は運用資金50万円の2%に抑えている限りは淡々と損切できる。つまり損切り幅は最大50万円×0.02=1万円だ。5万通貨買おう。今のレートでUSDを5万通貨買うと600万円必要だから資金の50万円と比べるとレバレッジは12倍になっているな。

意思決定を鈍らせるような額を賭けない。これが、資金管理をするということです。確率的に優位な勝負を長期的続ければ、ゆっくりにでも資金は増えていくんです。一発ドカンを狙わずにこつこつと増やしてください。そのうち複利で加速して増えていきます。

あまりにも増えるスピードが遅いと感じたら、そのときは働いて資金を貯めましょう。10万円の資金を月利10%で増やすよりも、月に1万円分、節約するなり、アルバイトするなりするほうがよっぽど簡単です。

年利30%で5年間の運用を考えてみましょう。10万スタートなら+27万円、100万スタートなら+271万円、1000万スタートなら+2713万円です。年利はあなたの腕次第ですが、これが複利の効果です。もちろん10万円スタートでもFXの運用を勉強するという意味では価値がありますが、5年で27万では割に合いませんね。

こうして見ていくと、50万円くらいは貯めてからスタートすると効率よく増やせそうだと分かります。月10万稼ぎたいからといって、資金10万円で始めて月利100%のトレードを目指すという行いがいかに愚かしいかはもう分かりますよね。稼ぎたい額・実現可能な月利などを加味して複利計算をし、無理のない資金管理をすべきです。