“アヒル口”の佳子さま お忍び会場で子どもたちに大人気だったワケ
by 永井貴子
「ちょっと上目遣いの角度と“アヒル口”がかわいかった、私たちの話を、うんうんって真剣に聞いてくれました」
8月5日、都内のホテルで開かれた沖縄地上戦の展示会場で、佳子さまと対面した沖縄の子どもたちは、その場面を思い出しながら、にこりと微笑んだ。
沖縄地上戦の犠牲者を追悼する集いは毎年、都内のホテルで開かれている。
この日は秋篠宮さまと次女の佳子さまがお忍びで訪れていた。
このあとの、「追悼の集い」で琉球舞踊を披露する少年、少女たちや、「白梅学徒隊」の体験を伝える活動をする、沖縄尚学高校(那覇市)の屋比久萌さん(17)らも、おふたりと言葉を交わした。
屋比久さんはこの日急きょ、女学生で組織された「白梅学徒隊」が、洞窟内の野戦病院に配属され、傷兵の看護を続けたことをおふたりに説明することになった。女学生56人のうち3分の2が犠牲になったことなどを説明したが、緊張のあまり口ごもる場面も。
秋篠宮さまは、そんな屋比久さんを安心させるように、「女学生はグループで逃げたのですか?」と優しく言葉をかけた。
佳子さまも、屋比久さんを気遣って深く頷いた。
沖縄に関心を寄せる皇室だが、その原点はいまの両陛下にある。昭和時代、当時の皇太子ご一家は毎夏、静養先の軽井沢に、沖縄の小中学生を招いて、生活や学校の様子をたずね、ねぎらった。
当時、沖縄の子どもたちと皇太子ご一家の交流を実現させた、山本和昭さんは、こう話す。