午前中、彼のリハーサル映像をポーッと観る。
いやぁ、細かい。しつこい。
何より、歯に衣着せぬ物言い。まぁ相手が手兵の大フィルだからだろうが。
団員も「オヤジ、時間ないから早く進もうよ・・・」みたいな表情。

御大ご本人もおっしゃっているが、「指揮者は隊長、指揮官。『恐れ入りますが・・・』なんてやってたら、稽古にならん」、まさにその通り。
そこから僕も影響されて、吹奏楽の合奏でズケズケ言うようになった。部員が傷つこうが構ってられん。お前のご機嫌取りのために振ってるんじゃない。
その癖がアニメの仕事でも出てしまって、今、こんなことに・・・。
まぁいいんですがね。そこは全然後悔はない。


95年、直にマーラー『復活』のリハーサルを見学させてもらったが、やはりしつこかった。
それも「縦が揃ってない!」「pはpで弾くんだ!」と、いたく基本的なもの。
面白かったの3楽章、パーカッションの、あれなんて言うんだっけな?竹ぼうきの柄の部分がないようなやつ、あれが聞こえない!と御大が言ったら、若いねぇちゃんの奏者(恐らくエキストラ)が、
「ここp三つなんですけどー!」
と半ギレ。わぁ、これはいかんですよー、と思ってたら、案の定雷が落ちた。

彼女は本番、その楽器を外され、まぁいるにはいたが、ほとんど出番がなくなっていた。

pがどんな音量かを決めるのが指揮者の仕事だ。なんで奏者が決めてんねん、と。


そういうバカが全体を見ずに好き勝手やり始めるのが集団作業、それはプロも一緒。
だから指揮者がいたり、監督がいたりするのだ。
解ってんのかなぁ?やっぱりバカだから解らないのかなぁ?