思えば遠くへきたもんだ。pt.2

ブログ I am Dreconnist! 街乗り仕様のスペックミアータ!

2017年3月9日

さて、話は出張の終わりから。

自宅に帰り着き荷物の整理もした段階で、追浜の直上の上司に次の出勤について電話で連絡、確認を取った。今回の4度目の出張直前まで私が担当していたのはこれ、



部品だけ見ても分からないだろうけど、





F15のリヤピラー。これを左右分生産していた。

確認を取った勤務時間に出勤すると、派遣社員がやけに多いことに気づいた。ラジ体と朝礼が終わると、直上の上司からとんでもないことを言われた。

「お前の担当ライン、変更になったから。」

・・・は?なんだそりゃ?
私は事前に電話連絡したのに、こんな話は聞いていない。

「お前のラインは派遣の作業者に任せているから。」

ふざけんなよ。これじゃ私が居なかった弱みにモロつけ込んでるだけじゃねえか。

私が出張で居なかった弱みにつけ込まれて居場所を取り上げられたのはこれが2回目。14年に2度目の出張を終えた直後にもあって、その時任されたのがこのF15リヤピラーだった。

さすがにもう憤りを隠せずブチ切れた。「部下にばかり誠実さを持たせておいて上司は不誠実とは何事か!」

・・・でも結局、これが覆ることはなかった。

私はそれまで働いていたA工場から500メートルほど離れた場所にあるB工場に異動を命じられ、しぶしぶそれに従うことに。

B工場ではマイナーチェンジで追浜産になるE12の生産体勢が着々と整っていた。

やがて全ての設備が整い、問題なく生産できるようになると、私の次のポジションが明らかになった。それは、



E12のリヤサイドメンバー(右側用)。リヤドアの下ジャッキアップポイントあたりからリヤサスの脇を介してリヤバンパーのあたりまで伸びている。出勤の直(A直かB直)はB直を命じられた。

私は10年の春頃から14年の3月末(2度目の出張直前)までA工場でリヤサイドメンバー(左側用)の生産に当たり、そのうち約半分をトップポジション、つまり検品チェックや品質管理役の一番大事な仕事を任されていたのだが、

上司陣曰く「その時のtamaの実績でここにした」そうな。



これは私の作業帽についている重保バッジ。重要保安部品の検品チェックをするには、この重保教育を受けなければならない。まぁ社会的信用のひとつかな。

もうここまで言われたら負けてられない、出張で居場所を取り上げられた悔しさもあって、私の負けん気に火が付いた!



これがリヤサイド右のライン構成。私のもとにはベトナム人とブラジル人が1ずつ送り込まれ、3人体勢での稼働となった。一方隣ではリヤサイド左の人員配置も決定。何と3人ともベトナム人。全6人中日本人で正社員は私だけ、先が思いやられる。

その頃A直でも人員配置が決定。リヤサイド右はベトナム人1人にブラジル人2人(トップポジションはブラジル人)、左はベトナム人2人に日本人の正社員が1人。


かくして始まったワケだが、やはり問題があちこちで浮き彫りに。派遣の外人達は、朝礼の前のラジ体は全然なってないわ、挨拶程度しか日本語喋れないわといったもんだった。

部品の生産でも色々と問題が。何しろ二流国クオリティに引きずり込もうとするもんだから、サビだらけの部品をセットして組もうとするわ、地べたに落として曲がった部品を修正もせずに治具にセットしようとするわで、もうてんやわんや(汗

ことあるごとに叱りに行っていた。「お前の国ではサビた部品や変形した部品を使ってモノつくるのか!?」って。

そんな毎日を繰返しながら、上司陣とも意気投合して今なお彼らに態度で吹き込んでいる。

「郷に入りては郷に従え」と。
「働かざる者喰うべからず、苦労せざる者語るべからず」と。
そういう点で質実剛健さがあるから、ジャパニーズクオリティが世界で通用するんだ、と。


9月に入り本格的に生産が始まったらさあ大変!毎日2時間残業は当たり前、もうこの半年近くは土曜さえろくに休めてない。


私が担当するトップポジションは、ライン内で生産する製品の検品チェックや荷姿に加えて、A工場で造っている他の車種(F15、Z12、ZE0)の製品も一緒にチェック荷姿しなければならない。



ひとつの台車に22台分のメンバーが入っている。



台車に貼り付けるラベル。得意先のスケジュールに合わせてある為、必ず決められた順番で決められた車種のメンバーが入ってなければいけない。

本格的な稼働開始から半年、実はB直の左やA直の右で入れ間違いによるミスが得意先から何度も指摘されていて、その度に私にもチェック項目追加の指示が来ている。これ以上入れ間違いを出さない為に。

日頃の生産でも、ちょっとでも気を抜くと外人達は自国のクオリティでモノをつくり出してしまうかもしれない。

更に、日産のラインへの投入だけでなく、時々日産本牧からもAssy納入のオーダーが来る為、台車の状況も見ながら折見て本牧分も進めなければいけない。

そして何より安全第一。いつどんなかたちで自分や相方がケガするか分からない。

まさに一瞬たりとも気が抜けない。


毎日その繰返しだから、最近では「癌か胃潰瘍か狭心症を患っていたらどうしよう」なんてことが心配だったり。・・・既にどれか患いかけかもしれないけど。

先月、夏のボーナス査定に繋がる人事考課が配られて私も記入。文章欄には「外国人労働者に対して、世界に誇れるジャパニーズクオリティはこうして成立している、ということをコツコツ教えている」と書いた。彼らだってそれを見たくて学びたくて日本に来ているハズだから。私みたいに現場で打たれているヤツが説得力持てるハズだから!



11月と1月にランキングでアタマとった背景には、「帰れない仕事」がある。

間もなく2月のランキングも公開されるハズだけど、いいトコ付けているのは間違いない。私が帰れないくらいだからw



気付けば追浜の駅前の一角にこんな展示が。すっかり追浜のスターだなw

もう年度末が近い中、この壁を越えたら少し落ち着くことに最近期待している。

思えば遠くへきたもんだ、この先どこまで行くのやら~♪


テーマ 日記
ユーザー tama@高速有鉛号

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