2014年01月01日

美味しいラガーを仕込む(前編)

新年あけましておめでとうございます。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。




年が明けて、随分冷え込んで参りました、。

せっかくのこの時期、
ラガーを仕込んでみてはいかがでしょうか?


ラガーはご存知のとおり、低温で発酵~熟成させますので、
冷蔵庫をサーモスタットで温度コントロールするような
温調設備をお持ちでない限り、この時期しか美味しく仕込む
事ができません。


エールの、華やかなフレイバーに対し、クリアでクリーン
なラガー。

ピルスナーなど淡色系のラガーはもちろんですが、
黒系のビールをラガーイーストで仕込むと驚くほどクリアで
スムース、

手作りのエールをいつも飲んでいると、
ラガーの、エールとは違った美味しさに少し感動したりします。





ラガーについて、少しおさらいです。

ご存知のとおり
常温で発酵させるエールに対し、
低温で発酵させるラガーは、クリアで、クリーンな特徴を持ちます。



その理由は、


イーストは(エールもラガーも)、発酵中に様々な香味成分を生成
しますが、温度が低いほど、雑な(よく言えば"華やかな”)香味
成分の生成が少なく、クリア/クリーンなフレイバーになります。


クリアでクリーンなフレイバーのビールを得るためには、
発酵温度をできるだけ下げたいところです。


ところが、
エールイーストは低温では活動(発酵)することができません。

それで、耐寒性をもつ(=低温でも発酵可能な)ラガーイーストを
使い、雑な香味成分の生成を抑えます。


これがラガーの大きな特徴です。


さらに、
低温熟成によって、このラガーの特徴をさらに際だたせます。



発酵終了直後のビールは、
イーストや不要タンパクその他の雑な物質が液中に浮遊したり
溶け込んでいますのでビールが見た目、濁っています。

見た目が濁っているビールは、フレイバーも濁っています。
これらの雑な物質はやがて沈殿してクリアなビールに
なりますが、温度を下げることでこの沈殿が加速されます。



発酵が終わったら
できるだけ低い温度に保つことで、
不要物質の沈殿が加速されてビールがどんどんクリアで
クリーンになっていきます。これがラガーリングです。


このように、
低温発酵と低温での熟成(ラガーリング)によって、
ラガーはラガーらしい、クリアでクリーンな特徴を
もたビールになります。



前編はここまで、
実際のラガーの仕込み方は後編で。


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posted by advancedbrewing at 20:40| Comment(0) | 日記
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