せんだひろし
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ボラステ世話人代表。JC(青年会議所)とボランティアセンターでの活動体験からボラステを始める。市長や議員、役所に過度に依存しなくとも市民が地域を変えることができると信じている。本職は小さなタクシー会社を経営。「粗にして野だが卑ではない」生き方が理想。1959年生まれの在日韓国人。 |
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去る11月23,24日(土日)、高知県高知市で開催された「第22回
全国ボランティアフェスティバル 高知」に参加してきた。これは、「全国のボランティア・市民活動を推進する多彩な諸機関・団体の協働により開催される、ボランティア・市民活動の最新情報発信・情報交換・交流の場(主催者HPより)」だそうで、今年の大テーマは「時代を拓く
市民力(シチズンパワー)ぜよ」。ボクは分科会の事例発表者としてボラステについての話をしてきた。この分科会のミッションは、「市民力をつなぐボランティアセンター(ボラセン)~あらためてボランティアセンターの役割を考える~」というもので、47名が参加。この内、9割が社会福祉協議会(社協)、または社協系ボラセンの所属、残りは住民自治会やボランティア連絡協議会(住民組織)などからの参加…役所の職員という人も一人来ていた。事例発表者は他に2人。高知県外の社協系ボラセンのセンター長。もう一人は認定NPO法人の青年スタッフ。つまり、①行政(社協)が運営しているボラセン
②NPOのボラ・グループ、そして③任意のボラ・グループ(ボラステのこと)という、立ち位置の違う3者がそれぞれに自分たちの活動を紹介し、参加者はその話を材料に、分科会のミッションについて考えるというもの。事例発表は
③→①→② の順。話の冒頭、「社協は行政の一翼なのに「民間」と名乗るのはおかしい。ボラセンは社協から独立するべき。地域にいろいろなボラセンがいくつもある方がいい」とボクがぶちあげると、声にならないどよめきが。初対面の(おもに社協の)人たちにガツンとパ~ンチッ!この日はスタッフ・天野にも話してもらったので、ボクの持ち時間は20分。とりあえず話したいことを話して、最後は「行動するがぜよ」と高知弁でしめてみる。詳細は省くが
① については、ボラセンの在り方を地域住民と話し合い、みごとに活性化を図っている事例。② のNPOは、小中学生を対象にしたイベントを、高校生・大学生のみならず企業も巻き込んで続けている事例。①の取り組みについては脱帽ものだけど、あえて「ボラセン」という名称を使わなくてもいいのでは?という印象。無理にでも「ボラセン」という名称を使うのは、予算の関係なのかという疑問が残る。②
の事業は、社協(行政)に取り込まれる前にやっていたボラセン武蔵野の、『夏の体験ボランティア実行委員会:92年
ぱっぱら・ぱーてぃ/94年630(ろく・さん・まる)クラブ/95年 ぼいずんがるず/96年 ボラ96(ボラクロ)』を思い出させた。ただ、社協に取り込まれてからのボラセン武蔵野は、「放課後に集まってくる高校生たちがうるさい」と言って若者を寄せ付けなかったため、その後、青少年系の事業が無くなったという残念な経緯がある。午後からは、「いまのつながり・これからつながりたい」マップを作成。地域の中での自分(ボラセン)の立ち位置を確認するワークやボラセンの課題を掲げ、同じ課題を持つ者同士が集まって話し合う時間が設けられた。すると、なんだなんだっ!『社協からの独立』という課題を持つボラセンが3ヶ所もあるではないか!さらに他の参加者からも、優先順位の関係でこのテーブルには座らなかったけれど、共感している旨の声もチラホラ聞こえている。ともあれ、そのグループに入れていただき話を聞くと、「高齢者福祉だけに限らない、社協の取り組みに入っていない分野の活動をしたい」「役所の顔色を見るのではなく、もっと自由な気持ちで活動したい」といったお話。ただし、「小さい町なので波風はたてたくない(アタタッ、オレのことか
?!)」とも…。時間切れで「どうやって『社協から独立するか』または『ボラセンとしての独立性をどう守るか』という話に結論は出せなかったけれど、全国の社協の会長とボラセンの運営委員長は今一度、『ボラセンの存在』について真剣に考えてみるべきではないのか。分科会の最後に一言コメントを求められて、ボクはこう話した。「いい事業に人が集まるのではなく、人が集まるところにいい事業が生まれてくる」「つながろうと思ったら、ちょっと無理してでも出かけてみる、人に会いに行く、飛び込んでいくことが大事」。結びに「行動するがぜよ」「たっすいがは、いかんぜよ(頼りがいのない、しょうもない、のはダメだよ!)」と高知弁で締めくくってきた。ここ数年、あえて人前に出ることもなく、やや「閉じた状態」でいたボクに、「ボランティア」についておさらいする機会を与えてくれた実行委員と、高知で出会ったすべての皆様に感謝です。有り難うございました! (せんだひろし)
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