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【大リーグ】

ダルビッシュ、電撃ドジャースへ「1分前」合意

2017年8月2日 紙面から

レンジャーズからドジャースへの移籍が発表され、会見で笑顔を見せるダルビッシュ=アーリントンで(共同)

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 【アーリントン(米テキサス州)共同ほか】ダルビッシュ有投手(30)は7月31日(日本時間1日)、レンジャーズからドジャースへのトレード移籍が決まった。ウエーバーを介さないトレード期限だった同日の米東部時間午後4時(日本時間午前5時)の直前に合意。交換要員はマイナーの3選手だった。また、青木宣親外野手(35)もアストロズからブルージェイズへのトレード移籍が決定。青木とともにマイナーの1選手がブ軍に移り、見返りとして先発左腕リリアーノがア軍に移籍する。

 「200億円ゲット」へ向け、ダルビッシュの新天地が決まった。米スポーツサイト、ファンラグのヘイマン記者によれば「締め切り1分前」という土壇場で、ドジャースへトレード移籍が合意。ダルビッシュは晴れやかな表情で「心の準備はしていた。一番勝っているチームから欲しいと言われて、すごく光栄。トレードと言われたら行くしかないし、それに対してプロとして適応するだけ」と力強く語った。

 30歳の右腕にとって、正念場の3カ月だ。今季終了後にFA権を取得するため、今回は俗に言う“レンタル移籍”。レギュラーシーズン残り2カ月と、進出が確実なポストシーズン(PS)の1カ月で「優勝請負人」の力を見せつければ、オフは日本選手で空前絶後の大金を手にすることになる。もし、ド軍を1988年以来のワールドシリーズ(WS)優勝まで導く活躍ができれば、見込まれる新契約は5~6年総額1億5000万~1億8000万ドル(165億~198億円)。日本人が平均年収442万円で40年働くとして、この間だけで100人分前後の生涯賃金を稼ぎ出す計算だ。

 一方、同僚となる前田健太は「共闘」という気分にはなれないかもしれない。PSは通常4人の先発ローテ。ド軍は「地球最強左腕」カーショーとダルビッシュ、ウッド、ヒルで構成されるため、このままではマエケンがはじき出される。他にも先発候補はマッカーシー、柳賢振(リュ・ヒョンジン)が控え、残りのレギュラーシーズンも、マエケンの先発機会が減る可能性がある。

 実際、米最大手のスポーツイラストレーテッド誌(電子版)は「昨年のPSでロバーツ監督はカーショー以外は誰も、前田もヒルも信用できなかった。これで、ダルビッシュがカーショーのセーフティーネット(安全網)になれる」と報じた。直近2年のPSで、カーショーは通常より短い中3日の登板を強いられ、ダルビッシュの加入による負担減が期待されている。「これでドジャースは、ほぼ無敵。29年ぶりのWS優勝へ(パズルの)最後のピースがそろった」と米スポーツ専門局ESPN(同)。日本最強右腕にとって、新天地は舞台として申し分ない。

 

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