弁護士会が神戸刑務所に警告書
大阪弁護士会は、神戸刑務所に服役していた男性が、体の不調を訴え続けたにもかかわらず、適切な検査や治療を受けさせなかったとして、刑務所に対し、再発防止策をとるよう警告しました。
大阪弁護士会によりますと、平成23年から神戸刑務所に服役していた男性は、1年半にわたって血便などの症状を訴え続け、この間、刑務所側から勤務医による診察や薬の処方を受けたものの、体調は改善しなかったということです。
男性は、出所後、病院で診察を受けた際、直腸がんだったことが判明し、緊急手術を受けましたが、今も後遺症が残っているということです。
このため、弁護士会は、当時適切な医療を受けさせなかっった刑務所側の行為は深刻な人権侵害にあたるとして、神戸刑務所に対し、再発防止の徹底を求める警告書を出しました。
これについて、神戸刑務所は、「当初の措置に違法、不当な点はなかったと考えているが、今後も適切な処遇に努めていく」としています。
また弁護士会は、大阪拘置所についても拘留されていた女性に対し、監視カメラで常時監視したり、男性の監督職員が、女性職員を伴って巡回したりする人権侵害があったとして、改善策をとるよう勧告しました。