@kenmanekoyasan
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同人誌の表紙を頼まれて装丁・ロゴデザイン・(メイン以外の)イラスト制作を担当してトラブルに巻き込まれたため書きました。長文になってしまいましたが、下手に削るとあらぬ誤解を受けそうなのでご了承ください。→続き

相手は要望レベルが高く修正回数も多かったのですが、一旦引き受けたからにはベストを尽くそうと私は度重なる修正に対応し、完成するまで土日を10回ほど使いました。

普段ならあまりにも修正が多い場合、折衷案を立てたりお断りしますが、相手の「諸事情によりサークル参加はこれで最後」と言う言葉を信じて応じました。最後に本人が納得いく本を出すことがはなむけになると思ったのと気持ちよく送り出したいという気持ちがありました。
※他の人の表紙作成を何回か担当したことがありますが、最初に出した案で毎回OKをいただけるので修正がたくさん入るほどレベルは低くないと思います

イベントの半月前に「表紙のイラストを違うものに替えたい」という申し出がありましたが、急いでるにもかかわらず差し替えイラストのラフが来たのは向こうが言い出した期日より後です。

相手の要望で急なコンセプト変更もありましたが、向こうから提示された最終締め切りはイベントの9日前です。「本文もそれに間に合わせるように進めている」と言う言葉を信じて私はさらにその4日前に修正を終えて最終データを送りました。

しかしイベントの2日前に「落としました」と連絡があり努力が報われず落胆していたら、その夜にツイッターで準備号の表紙画像が流れてきました。私がロゴのカーブやCP名の順番まで気を配って作った表紙に『準備号』の文字が雑に被さっていてその扱いにショックを受けました。

せめて準備号のことを事前に伝えてくれればここまでショックを受けなかったのにと後日聞いたところ「もらったデータの使い道は私の自由だと思ったから」「それは単に価値観の違い」「忙しくて連絡する余裕がなかった」という返答がきました。(伝える必要がないという判断と忙しくて連絡できなかったという説明が矛盾していておかしいのですが…)

相手の説明によると、仕事で急な異動があり、引き継ぎや新人の教育で時間がなかったこと、身内が癌になり余裕がなかったということを挙げていました。その治療費のために生活費を捻出するのもつらいぐらい今はお金がない上、準備号(オンデマンド・B4・20ページ・本文スミ・特殊装丁なし)を刷るのに10万円ほどかかったため正式な新刊はしばらく出せないという説明を受けました。

ですがツイッターを見ると、ライブのチケットを申し込んでダブついたもの3枚を譲渡に出したり、舞台のチケットのお金を支払ったり、ゲーム機を購入するお金の余裕はあるようです。また、イベントのために上京していたのでそれに伴う交通費やホテル宿泊費も持っていたようです。
※割増料金がかかるとしても、マイナーCPの島配置なのに10万円もかかるほど部数を刷るのかということ、イベント前日入稿でオンデマンド印刷の場合部数がたくさん刷れない印刷所が多いので印刷代については疑わしいです
※書店委託なし、残部20程度でboothを初めて利用するとの発言があったことから刷った本のほとんどは売れたと推測されます。つまりそれなりに売り上げはあったはず。
※身内にがん患者がいても、その家族が自分の趣味ためにお金や時間を使うことについては問題ないと考えています。新刊を出せない理由としてお金がないと言いながら大きな買い物をしていることに疑問を持っています。

落とした連絡がイベントの2日前だったのはギリギリまで原稿をしていたように見えますが、表紙イラストの差し替え時点で締め切り(イベント9日前)までには終わらせると言っていました。それがイベント2日前になっても終わらないというのは作業量を見誤りすぎだと感じます。私が知る限り相手は20冊近く同人誌を出しているので、作業量の見積もりはそれなりに慣れているはずです。

もしそれががん患者の看護で遅れたのだとしたら、落としそうになった時点で連絡することが可能だったと思いますし、他人を新刊に巻き込む以上早めの報告連絡相談はしておいた方がいいと私は思います。また、上京してイベントやライブに行っているのでその時点で命の危険が迫っているステージではないと推測されます。

製作者の努力や時間を無下にする振る舞いに自覚がないようで、私が傷ついたり不信感を抱いていることを伝えても「表紙は気に入っているので新刊でも使わせて欲しい」と二回申し出がありました。もちろんお断りしましたが、そんなに気に入っているなら作った人にも配慮できなかったのかなと残念に感じます。
「準備号に使った表紙が自分の理想に近いので、作り直しても似てしまうかもしれない」という予告があったため、いつか発行される新刊表紙が準備号と酷似しているかもしれません。



この文章は私と同じ思いをする人が減るよう注意喚起になればいいなという気持ちも込めて書いています。相手を糾弾する目的ではありません。友人・知人の同人誌の装丁やデザインを善意で受ける人たちは多数いると思います。自覚なく他人の善意を踏みにじったり、言い訳のために嘘をつくタイプの人はいるところにはいますし指摘しても治りません。

趣味の場合ノーギャラゆえにどこまで対応するかなど交渉が難しいですが、修正回数をあらかじめ決める、スケジュールを越えたら修正に応じない、最終データをギリギリまで渡さないなど、依頼を受けた側が工夫をすることで回避できるトラブルもあると思います。

DMでやり取りするとブロックされた場合連絡が取れなくなります。お互いpixivアカウントを持っていても、相手がメール通知を設定していたり毎日チェックしているとは限らないため、別の連絡先も聞いておいた方がいいかもしれません。

また、雑談やCP、作品の話をする中で価値観が似ていると感じても、その人があなたの作った制作物の価値やそれをつくるために費やしたエネルギー・時間を正当に評価してくれるとは限りません。

このようなトラブルに巻き込まれる方が一人でも減って欲しいと思います。また、嫌な人から逃れるため好きなジャンルから離れるという悲しいことが起こりませんよう切に願います。


最後に、こういったネガティブなことを公表するに至ったのは、私からのメールを無断でツイッターに流したことと、その際にお金がないなどと説明した自分の発言を伏せて被害者を装ったことで踏み切りました。
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