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【いま読む日本国憲法】

(55)第93条 住民が直接首長選ぶ

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 地方自治体に議会を置くことと、知事や市町村長などの首長と議員は住民が直接、選挙で選ぶことを定めた条文です。

 国民が直接選ぶわけではない首相と比べ、住民が選挙で選ぶ首長は、大統領のような性格があると言われます。一方、議会は首長の不信任を決議でき、首長も議会を解散できます。このように、ともに住民によって選ばれた首長と議会が、緊張感を持って互いに監視、けん制する仕組みを「二元代表制」と言います。

 東京都議選で小池百合子知事が代表を務めた地域政党「都民ファーストの会」が第一党になると、小池氏は代表を辞任しました。二元代表制が損なわれるとの懸念に対応するためです。

 九三条で議論になるのは、外国人参政権です。

 条文は、自治体の選挙で投票権を持つ人を「住民」とだけ記していますが、政府や判例は、日本国籍を持つ人(日本人)に限定しています。しかし、日本には多くの外国人が暮らし、消費税などの税金も納めています。このため、外国人にも地方選挙権を認めるべきだとの意見があります。

 逆に、自民党の改憲草案は、地方選挙権を憲法上「日本国籍を有する者」に限定する内容です。草案Q&Aは、地方自治も「国民生活に大きな影響を及ぼす可能性がある」として、「地方政治の方向性も主権者である国民が決めるべき」だと説明しています。この問題は長い論争があり、結論は出ていません。

 ◇ 

 憲法の主な条文の解説を随時掲載しています。

◆自民党改憲草案の関連表記

 九四条

(1)地方自治体には、法律の定めるところにより、条例その他重要事項を議決する機関として、議会を設置する。

(2)地方自治体の長、議会の議員及び法律の定めるその他の公務員は、当該地方自治体の住民であって日本国籍を有する者が直接選挙する。

 

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