そもそもホビードローンとは
2015年11月にドローン航空法が施行され、ドローンを飛行時には、許可申請書類を提出が義務付けられるようになりました。例えば、ドローンを飛行禁止区域(空港付近、人口集中地区、高さ150m以上の空域)で飛ばす際や、自動車・建物等とドローンとの間に30m以上の距離を保てない場合には原則飛行が禁止(違法)となり、許可申請が必要になっています。
しかし本法令は、重量200g以上の機体のみに適用され、200g未満のドローンには適用されません。このような「200g未満」で「改正航空法適用外のドローン」のことを一般的にホビードローンと呼びます。
ホビードローンであれば、どんな飛行でも違法にならないのか?
前回の「改正航空法での逮捕事例をまとめた記事」にもあるように、航空法は厳格に運用されています。
そうした背景に加えて、かつ「小型」で「安価」のホビードローンは、ドローン初心者の練習用や趣味として多く活用されています。
では、ホビードローンであれば、いつでもどこでも操縦することができるのでしょうか? 実は決してそうではないのです。ドローンは通称、「無人航空機」でありますから、たとえホビーであっても様々な規制に配慮した飛行が求められます。
飛行時に知っておくべき改正航空法以外のルール一覧をまとめました
1小型無人機等飛行禁止法
この法律は「国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」です。模型飛行機を屋外で飛ばす場合、規制区域内では自宅の庭であっても事前に届け出を行わなくてはなりません。(屋内は対象外)対象のなるのは国の重要施設の周囲300mです。
特に、注意すべき点として、は200g以上のドローンのみに適用される改正航空法に対し、ドローン飛行禁止法は200g以上、未満すべてのドローンに適用されます。
違反した場合、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金を科せられてしまうため、ホビードローンを使用する際に最も気を付けるべきルールの一つ
2電波法
ドローンは、コントローラーと本体との間での電波通信しています。日本では周波を利用する場合、用途によって割り当てられた電波が決まっています。国内でドローンを飛ばすにはほとんど2.4GHz帯が使用されています。2.4GHz帯は、スマホなどのWIFIの電波帯と同じであり、許可は不要です。一方で海外では当然に使用されている5.8GHz帯は、国内では使用することができません(2017年4月現在、本年度に規制緩和の予定)。
そこで注意点としては、そうした5.8GHz帯のドローンが当然のように販売されていることです。。
このような違反ドローンは、飛ばす側が罰則を受けてしまいますので、気をつけないといけません(AMAZONにも違法ドローンが出品されていますことすらありますので)。
どの製品が認可されていてどの製品が認可されていないのか、電波法に違反していないか一目で見分ける方法があります。
- ドローンで並行輸入品は基本的に、NG(2.4GHz帯対応か要確認)
- 技術基準適合認証マーク(通称:技適マーク)というロゴと番号が記載を確認する。
3公園条例
都立公園及び都立庭園でのドローン使用は全面的に禁止されています。その他の公園でもドローン飛行を禁止している場所が多くなってきました。この条例も、ホビードローンにも適用される余地がありますので、注意が必要です。
4重要文化財保護法
国の重要文化財の周辺も保護のためドローンを飛ばすことが禁止されています。重要文化財の周辺で飛ばす際は、「施設の管理団体」に確認が必要です。
*基本的には業務でない撮影は許可NGです。電波も途切れやすいホビードローンの飛行はやめておくべきですね。
5プライバシー・肖像権、軽犯罪法、個人情報保護法
人が映りこんでしまった映像や画像をインターネットにアップロードした場合プライバシー侵害として、迷惑防止条例に違反してしまう恐れがあります。ホビードローンで撮影する際は、周囲の人を確認してからにしましょう。
6道路交通法
(禁止行為)
【第七十六条四項】 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。 七 道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく 交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為。
【第七七条第一項】 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれの当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場 所を管轄する警察署長の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警 察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可)を受けなければならない。*道路交通法より
まとめ
以上のように、ホビードローンにも適用される可能性が高い法律は多く存在しています。飛ばしてみてから事故や問題を起こしてから知らなかった、気づかなかったということがないように、ドローン操縦士として責任を持ったフライトをしていきましょう!