『ウチの夫』はまだマシ? クリエイターが遭遇したトンデモ客3選
毎週、視聴者に「仕事ができるとは?」と問い続ける『ウチの夫は仕事ができない』。作中でクリエイターが酷い目にあっているが、こういうことはよくあることのようだ。
日本テレビ系で放送中のドラマ『ウチの夫は仕事ができない』。ライトに観られるお仕事コメディである一方、「仕事ができるとは?」を我々に問い続ける面もある本作は、観ていて思わず考え込んでしまう人もいるのでは。
先週放送の第三話では、世界的デザイナーをめぐって主人公・小林司(錦戸亮)と田所(薮宏太)が対立する様子が描かれた。
■第三話のお仕事論争「納期の嘘つきはOK?」
商店街を盛り上げるプロジェクトの社内コンペに、世界的デザイナーのレイジカキタニ(岸谷五朗)を起用したアイデアが通ってしまった司。
超多忙なレイジだったが、その商店街に個人的な縁があったことで、引き受けてくれることに。
しかし、インスピレーションを大事にするレイジは、たとえTシャツのデザインと言えども二ヶ月の時間を要求。それに対し、田所は締め切りが2週間後であることを隠し、仕事の確約を優先させようとする。
これに対し、嘘をつくことができない司は、本当の期日を話してしまう。クリエイターにはよくあることだと言いつつも、腹を立てたレイジはふたりに退席を求めた。
結果的に、未熟なふたりがケンカする様子がレイジのイマジネーションを刺激し、Tシャツは素敵なデザインになったから良かったものの、「嘘をついて仕事を引き受けさせるというのは、仕事のやり方としてどうなのか?」とネット上では議論に。
中には「こんな発注主は信用できないから、長期的には一緒にやりたくない」など、冷静な意見を述べる者もいた。
しかし、このような話はクリエイティブな仕事をする人間には、よくあることのよう。しらべぇ取材班は匿名を条件に現役クリエイター3名に話を聞いた。
①友人価格という名のタダ働き
「システムエンジニアという仕事をしていると、サービスを作って起業したいという人や自分の店のホームページを作ってほしいという人から声をかけられることがあります。
若い頃は仲のいい友人の頼みということもあり、手伝うこともあったんですが、いかんせん金がないのでタダ働きなんですよ。『友情があればそんなのいらないでしょ!』と思っていた時期もあったんですが、貴重な土日休みにタダ働きすると考えると、余程じゃない限りやる気はなくなっていくんですよね……
そうなると信頼関係も段々失われていき、逃げるように友人関係を切る……そんなことを何回か経験したら、『友人だからこそ、ちゃんとお金を払ってもらうことが大事なんだな』と思うようになりました。
でも、今でも『友人価格』と言ってくる人は尽きませんね……タダ働きってただの搾取なのに、都合のいい言葉だなあと今は思います」(20代・男性)
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