ニッカの蒸留所にある売店や原酒販売所に行くと、お店では手に入らないシングルカスクのボトルや、特定の味を持つ原酒のみを使ったシングルモルトウイスキーが購入できます。
私はすでにザ・ニッカバーで味わいましたが、 余市蒸留所に行って真っ先に手に入れたかったのがシングルカスクでした。

最終的に購入したのが、500mlのシングルカスク余市10年(家族へのお土産)、180mlのシングルカスク余市5年(後で入った原酒販売所で衝動買い...)、そしてシングルモルト余市12年のピーティ&ソルティでした。
これだけでも10000円は軽く飛びました...。

scYoichi10ということで、まずはシングルカスク余市10年を改めて味わっていきます。

ボトルには「原酒」とでかでか書かれたラベルが印象的。アルコール度数は57%で、ほぼ加水していないとみられます。

ボトルから来る香りは濃く、ゴムや煮詰めたシロップのような感じです。液そのものが琥珀色よりも濃いブラウンなので、なおさらその濃さがわかりやすい感じがします。
ザ・ニッカバーでは、10年が新樽を使っていると書いていたのですが、これだけ濃い色となるとシェリー樽を使っているのではないかと思われます。

いつものようにロックでやりますが、アルコール度数が高いので少なめに...。
最初の印象は、ボトルから来る香りと同じくゴムっぽい香りが先に来ます。しかししばらくするとバナナやレーズンに似た甘さを持つ香りに変わっていきます。 
味わいは塩っ気のあるスモーキーな印象が先に来て、後から香りにつられるようにバナナに似た甘みを感じるようになります。
アルコールの刺激は多少ありますが、度数の割には辛みが少ないですね。その代わりにボディがとても重く、パンチが効いた味わいになっています。人によってはくどいと思われるほどの濃さがあります。

加水されてもパンチのある味に衰えはなく、水割りやハイボールで飲むにしても、水の割合は多めにした方がいいでしょう。

価格は500ml、57度で税抜き5140円 です。シングルモルト余市10年が700ml、45度で4000円ほどですから、意外にも度数対価格で大差なくシングルカスクが買える計算になります。
一方でシングルカスク余市15年の500mlで10000円強、シングルカスク余市5年が500mlで4000円弱です。
かつては20年と25年も販売されていましたが、最近のハイボールブームによって原酒が少なくなったのか、販売されていませんでした(15年の180mlも売られておらず、500mlしかありませんでした)。

余市蒸留所においでの時には是非とも限定の原酒を手にしてもらいたいですね。
ただ、本気でいろいろ買っていく気であれば、最低でも諭吉さんは5枚ほど手元に置くか、カードで派手に買う覚悟は決めておきましょう。

<個人的評価> 
・香り A:余市モルトならではの塩っ気のあるスモーキーさ、ゴムのような香り、甘い バナナやレーズンのような香りが強く伝わる。
・味わい B:多少スモーキー 、バナナのような甘さが来るがとても濃い。くどさを覚えるほど。ボディはとても重厚。
・総評 B:確かにおいしいものの、くどさが気持ち悪く感じられるかもしれない。また、一般に手に入るウイスキーと同じペースで飲むと一気に酔うので注意!