北朝鮮がミサイルとみられる飛しょう体発射 政府関係者

北朝鮮がミサイルとみられる飛しょう体発射 政府関係者
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政府関係者によりますと、北朝鮮が、ミサイルとみられる飛しょう体を発射したということです。政府は、総理大臣官邸に設置している北朝鮮情勢に関する官邸対策室で情報の収集と分析にあたっています。
防衛省は、北朝鮮からミサイルが発射され、日本海の日本のEEZ=排他的経済水域内に着水する可能性があると発表しました。

日本のEEZに着水の可能性

防衛省は、北朝鮮からミサイルが発射され、日本海の日本のEEZ=排他的経済水域内に着水する可能性があると発表しました。
政府は、北朝鮮がミサイルとみられる飛しょう体を発射したと見られることから、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集しました。総理大臣官邸には、緊急参集チームのメンバーが次々と駆け付けており、情報の収集と被害の確認などにあたることにしています。
政府からの発表を受けて、国土交通省は28日午後11時53分に航空機に情報を伝え、注意するよう呼びかけています。
菅官房長官は、北朝鮮がミサイルとみられる飛しょう体を発射したという情報を受けて、このあと記者会見を行うことにしています。

政府関係者はNHKの取材に対し、「午前0時前に、北朝鮮がミサイルとみられる飛しょう体を発射し、日本の排他的経済水域内に着水する可能性があり、航行警報を出した」と述べました。

最近の北朝鮮のミサイル発射

北朝鮮は、去年、弾道ミサイル20発余りを発射したのに続き、ことしに入ってからも発射を繰り返してきました。

北朝鮮は、ことし2月にSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に改良した、新しい中距離弾道ミサイル「北極星2型」を発射し、3月は、中距離弾道ミサイルの「スカッドER」4発を同時に発射しました。

5月は、北西部・ピョンアン(平安)北道のクソン(亀城)付近から、新型の中距離弾道ミサイルの「火星12型」を発射して高度が初めて2000キロを超えたのに続いて、その1週間後には、ピョンアン南道プクチャン(北倉)付近から、「北極星2型」を再び発射しました。

さらにその翌週にも、東部のウォンサン(元山)付近から、海上の艦船も狙う精密誘導システムを導入したとする新しい弾道ミサイル1発を発射します。

そして、今月4日には、北西部のピョンアン北道クソン付近から、弾道ミサイル1発を発射し、北朝鮮はICBM=大陸間弾道ミサイルの初めての発射実験に成功したと発表していました。

また、弾道ミサイル以外のミサイルについても、5月に新型の対空迎撃ミサイルの発射実験を行ったと発表したほか、先月8日には、日本海に向けて短距離ミサイル数発を発射し、新型の地対艦巡航ミサイルの発射実験を行ったと発表していました。